コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


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ジャパンソサエティで、佐々木芽生監督の「おクジラさま ふたつの正義の物語」が全米初公開されました。

佐々木芽生監督はアートコレクター夫妻を扱ったドキュメンタリー映画「ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人」で話題を呼んだ監督です。
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今回の「おクジラさま」はイルカ追い込み漁の町、太地町で2010年から撮影されたという、問題を含んだドキュメンタリー映画です。

オスカー賞に輝いた「ザ・コーヴ」で世界中に悪名高くなってしまった太地町
けれどもそこでの描かれ方が、あまりに一方的に漁師たちを「」にしていることに、佐々木監督は違和感を覚えて、この作品を作るに至ったといいます。

ジャーナリスト出身である佐々木監督にとっては、まず双方の意見を公平にテーブルに持ち出すことが、大切だと考えていたとのこと。

欧米規準でいえば、イルカやクジラを食べることは、犬や猫を食べること、あるいはゴリラやチンパンジーなどの霊長類を食べることと同じくらいの嫌悪感をもたらすといっていいでしょう。

欧米人にしたら、なぜ太地町の人たちが残酷な漁を続けるのか理解できない。
わざわざイルカを食べなくたっていいだろう、というのが欧米では一般的な意見でしょう。

いっぽう日本では外圧がかかることで「これが自分たちの文化なのだ、伝統なのだ、知らない人間が口を出すな」とナショナリズムに走って反発してしまうという結果も生み出しています。

いまや変化と伝統、西欧文化と日本文化、グローバリズムとローカリズムとの対立にまでなっているイルカ追い込み漁問題。

佐々木監督は、漁師側と反対派の立場を中立的にとらえ、映画にはさまざまな人たちが登場します。

太地町に住み込んで、住民にも溶けこんでいくアメリカ人ジャーナリスト
イルカ漁を生計としてきた漁師たち。
シーシェパードの男性を始めとする反対派の人々。
公開討論をうながす右翼の男性。
(ちなみにこの人がものすごいキャラ立ちしていて、良いコミックリリーフになっています。すごくいい味出している!)

「この映画では、誰も悪者として描かないように注意を払った」という佐々木監督。

出てくる人たちは反対派、そして漁師や町長側、どちらの意見も納得できるんですね。

私自身、「なぜ太地の漁師たちは批判されながらも漁を続けるのだろう」とふしぎだったのですが、彼ら自身の言葉を聞いていると、ああ、そういう感覚なのだな、と初めて腑に落ちるものがありました。

漁師というのは海に生きる人たちで、勤め人のように転職ができる人たちとは違う。その海で獲れるもので暮らすしかない。

そしていっぽうシーシェパードも、日本ではその過激な行動から、エコ・テロリストのような恐い印象がありますが、映画で出てくるのは父と娘で、なにも日本バッシングしているわけではない。

反対派の人たちは、イルカを救いたい一心で自分たちの時間を費やしているわけです。

イルカの肉そのものは卸値が下がっていて、実際にはイルカの生体を水族館に売ることのほうがビジネスとして成立しているそうです。

そのためWAZA(世界動物園水族館協会)は「追い込み漁で取ったイルカは買わないように」という通達を出ししていますが、ロシアと中国、北朝鮮といった国はなお買いつけています。

私自身は、できれば捕鯨もイルカ追い込み漁もなくなることを望んでいるのですが、とりあえず調査捕鯨と、近海のイルカ漁とは分けて考えたほうがいいのではないかと感じました。

世界的な流れでいえば、イルカ漁にはあまり将来はないのではないかと思うんですね。
アメリカでは、すでにシャチやイルカのショーも「動物虐待」として問題視され始めているし、シーワールドもヤリ玉にあがっている。

大まかな潮流でいえば、今後は高等な知能を持つ動物に対しては芸をさせたり、閉じこめたりするのはよくないという方向にむかって行くのではないかと思うんですよ。

では、アメリカ人はこの映画を見てどう思うのか。

映画のあとで質疑応答がありましたが、会場には「自分は動物アクティビストです」という反対派の人もいました。
しかしそういう人でも、この映画を作ってくれてよかったというコメントをしていました。
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また「もっとイルカの知能の高さについて、科学者の視点を入れるべきだ」というアメリカ人観客の意見もありました。

「漁師たちは産業がなくなっていっている炭鉱夫たちに似ている。アメリカでも同じように時代に取り残された炭鉱はたくさんある。次の映画は炭鉱夫をテーマにしたらどうか」
という意見もありました。

なにより重要なのが、この映画を見れば、なぜ漁師たちが漁をやめないのか、その理由が彼らの口で語られるし、また彼らがふつうに生きている人たちだとわかるところです。

映画の中で、シーシェパードと町長の公開討論会があるのですが、そのなかでシーシェパード側が、
「太地町を変えるのに、自分たちは力になる」
という問いかけをするのですね。

それに対して町長が、
太地町のことは太地町の人が決める。太地町を変えたいと思うなら、太地に住んで住民になってから考えて欲しい」
といったことを述べるのですが、ここで会場から拍手があがっていました。

つまり映画を見たアメリカ人たち、彼らのほぼ全員がクジラおよびイルカ漁には反対であるし、ましてや食べるなんてあり得ないという人たちではありますが、それでも住民の言葉には一理あると感じたのでしょう。

映画の中で太地に住んだアメリカ人ジャーナリストが、
「動物にも絶滅危機種というのはあるが、太地のような絆の強い村落こそ絶滅危機種だと思う」
といった言葉が非常に心に残りました。

そしてこの映画ではじめて知ったのは、太地町の美しさ
湾を見下ろして立つ町なみは、まるでジブリ映画に出てくるような風景で、とてもきれいです。

これなら斜陽産業であるイルカ漁よりも、むしろ観光地として、ホエールウォッチングやドルフィンウォッチングをウリにしたほうがよほど産業としては未来があるのではないか、と思えました。

クジラおよびイルカ漁に反対であっても賛成であっても、これは互いの意見を知るために、ぜひ見てもらいたい映画です。

非常によく作られたドキュメンタリーとして、必ず見た人の心に「考えること」を植えつけてくれる映画です。

分断がめだつ昨今ですが、このフェアな姿勢の映画は、対話の糸口を、互いを理解することを喚起してくれると思います。


日本での公開は9月
ユーロスペース渋谷などで公開!
また書籍も8月に販売します。

おクジラさま ふたつの正義の物語


「おクジラさま」オフィシャルサイト



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# by erizo_1 | 2017-07-19 15:05 | エンタメの殿堂
メトロポリタン美術館で話題を集めているのが、「川久保玲/コム・デ・ギャルソン 」展
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1980年代に「モードの破壊者」としてパリを震撼させた川久保玲。
世界のファッションを揺り動かしたアヴァンギャルドな服が展示されています。

ひとりのデザイナーの回顧展覧会とは、たいへんな名誉です。
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展示内容は「アート・オブ・ザ・イン・ビトウィーン」という副題にふさわしく、哲学的な問いかけに区分されて展示されています。

たとえば「Absence/Presence」(不在/存在 ないこと/あること)
ほほう。なんか哲学ちっく。
禅問答の公案のようです。

「Design/ Not Design」(デザイン/非デザイン)
「Good Taste/Bad Taste」(いい趣味/悪趣味)
などなどの対比に沿って展示され、Cloth/Not Cloth (服/非服)のコーナーでは、
美しさ/グロテスク
「生命/喪失」
「事実/フィクション」
「規律/カオス」
といったように、わかりやすい対比をされています。
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先ほど禅問答と書きましたが、おそらく西欧のモード界から見て、こういう禅的な部分が東洋の神秘であり、魅力に映るんでしょうね。

なんにも考えずに見ていくと、変わった服ばかりで何をみていいか迷うかもしれませんが、問いかけをたどりながら観ていると、非常に興味深いはず。
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これって服なの?」
「服ってなんなの?」

という問いかけることこそ、ギャルソンが提案しているものでしょう。

よくこれだけの発想が生まれてくるし、またそれを実際の形にできるパタンナーと、高い縫製技術があるものだと感心します。

そしてヘアもアヴァンギャルド!
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とんがりコーン
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アフロのリーゼント

実際にあの重い服を着てランウェイを歩いたモデルさんたちもすごい。
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もはや戦国武将の鎧を着ているとか、着ぐるみ着て歩いているようなものだろうねー。
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そういや前に見かけた「どーもくん」の着ぐるみのなかの人が、筋肉ムキムキのブラックのお兄さんで、その落差にたまげたことがありましたが、細い華奢なモデルにとったら、あの重い服はたいへんでしょうね。

こちらにあるのが、メット・ガラでリアーナが着たドレス。
右からふたつめね。
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リアーナさまの着こなし図。
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……うーん。あまり似合っていない
なんかリアーナが着ると肉感的すぎてギャルソンっぽく見えない気が……。

これがもし草間彌生が来ていたら、なんだか似合う気がするんですよね。
やはりギャルソンは着る人を選びますなー。

ついでにこちらが同じくメット・ガラでギャルソンを着たキャロライン・ケネディさんの図。
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……え?

……キャロ……ライン……さ……。
しーーーん。

……キャロラインさん、いい人ですよね。
日本贔屓で、オバマ大統領広島訪問にも大きな力になってくれたしね。

そう、だからみんなで観なかったことにしましょう!
いまご覧になった画像は脳内でデリートして下さい。

今回の展示は不満をいえば「これだけ?」という規模の小さいところで、もう少し色々と映像なども入れて、多角的に展示してくれて欲しかったところです。

アレキサンダー・マックイーン展の時は外に行列ができていて、1〜2時間待った覚えがありますが、コム・デ・ギャルソンのほうは、ほとんど待たずに入れます。
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意外と充実していたのが、ショップ販売のほうで、ギャルソンのTシャツなども販売。
あと今回の展覧会だけの限定Tシャツもあるので、お見逃しなく!

NYに来られないみなさんもメットのサイトでご覧いただけます!

The Metropolitan Museum of Art
住所:1000 5th Ave, New York, NY 10028

Rei Kawakubo / Comme de Garcons
Art of the in-Between
2017年9月4日まで開催中
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# by erizo_1 | 2017-06-16 14:52 | カルチャーの夕べ
ブロードウェイで「サンセットブルバード」が上演中です。
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1994年に同じくグレン・クローズ主演で上演された時は、この役でトニー賞を獲得したグレン。

元ネタは「サンセット大通り」という映画で、これをアンドリュー・ロイド・ウエーバーの音楽で舞台化したもの。

主人公は、売れない脚本家のジョー・ギリス。
彼が偶然迷いこんだのが、サンセットブルバードにある往年の大女優ノーマ・デズモンドの屋敷。

かつての大スターだったノーマは、執事のマックスに仕えられながら、ひっそりと暮らしています。

そしてノーマがカムバックするための映画の台本「サロメ」を執筆するという依頼を受けて屋敷に住むことに。

で、このノーマが、ものすごい怪物キャラ
とっくに世間から忘れられている存在なのに、「あてくしは女優よ!」といまだに大スター気分で生きている。
気分だけは絶世の美女のままで生きている老人なのです。

そしてノーマの演技にほだされて、ジョーは情人になってしまうのですねー。
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かつて大スターだった女優が、過去の栄光にすがって生きる、その妄執が恐ろしいという話です。

オリジナルの映画では、グロリア・スワンソンが演じて、最後の有名な「監督、クローズアップの用意はよくってよ」のシーンがこれ。
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うわーん、お母さん、こわいよう!

それをやるのが、グレンですよ!
危険な情事」「危険な関係」と、悪女を演じさせたら、右に出る者がいない名女優、グレン・クローズ。

わたしはグレンが侯爵夫人を演じた「危険な関係」が大好き!
いやもう映画史に残る、悪女っぷり、そして最後の落涙がなんともいえなかったですねー。
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ちなみに調べていて驚いたのが、グレン・クローズがアカデミー賞に6回もノミネートされながら、受賞していないこと。

えええ、納得いかない!
なんでグウィネス・パルトローが受賞していて、グレンさまが受賞していないんだよー! 

劇場は当然、観客だってグレン・クローズ目当てで観に来ています。

グレンの登場シーンだけで、お客さんが拍手!
うおお、まるで「放浪記」の舞台に森光子が出てきた瞬間のようです!
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いよいよ歌い出すグレンさま。
……あれ?

………こ、これは……。

ヘタ?
いや、これが「気が狂った老人」を演じているためにわざとヘタに歌っているのかもしれないけれど声も出ないし、音程も外すし、声質もよくない。

歌手でないので声がよくないのは致し方ないですが、他のキャストはうまいです。さすがブロードウェイ。

ところが芝居となると、さすがグレン。
うまい、うまいよ、うますぎるよ!

ひとことでいえば、すごく気持ち悪い!

いや、「気持ち悪い」というのがホメ言葉になるのか、という疑問はあると思うんですが、この「サンセットブルバード」に限っては、賞賛になる!

圧巻は最後の10分間。
「カメラ、アクション!」の有名なシーンです。恍惚としたグレンが階段を降りてきて、
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「監督、クローズアップの用意はよくってよ」

そして朗々と歌い上げるラスト。

ひいいいい!
怖いよおおおおおおお

もはや早稲田小劇場の白石加代子の芝居を見ているよう。
ここはワセショーかよ!

もう狂気女優というか、怪演というか。

最後のカーテンコールでは、グレン・クローズにスタンディングオベーションで、会場は大拍手でした。

いやーーーーーー!
すごいわ! さすが大女優だわ!
最後の10分だけで「すごいものを観てしまった!」感を叩きだす、この演技力、存在感。

正直、最後の10分までは「見る価値あるか?」とも思っていたのですが最後に持っていかれました!

観客を「グレンさま、神!」と感服させて帰らせるのだから、すごいもんです。

いやー、キモかった、怖かった、面白かった!

6月25日まで期間限定の公演。
今のうちよ!
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Sunset Boulevard

Palace Theatre
1564 7th Ave & W 47th Street, New York, NY 10036



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# by erizo_1 | 2017-06-08 13:58 | エンタメの殿堂
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ローガン」日本で公開中!
あのウルヴァリン主役の作品です。
これが激シブロードムービーなんですよ。

ウルヴァリンといえば不死身であったはずなのに、冒頭から、すっかり衰えた中年ぶりを見せるローガン。
しかもリムジンの運転手をやっているという落ちぶれた設定です。
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かつての最強ミュータントが、今ではかなり力をなくしているという悲しい状況。

さらに悲しいことに、プロフェッサーX がすっかり老いさらばえています。

パトリック・スチュワート自身の老いとあいまって、もはや演技なんだか、リアルなんだかわからない。
昭和の名俳優、宇野重吉の演技を見ているかのよう。
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そんなウルヴァリンが、託されたのがミュータントの少女ローラ。
今やミュータントが絶滅しかかっている世界で、ローラをカナダに亡命できる場所まで運ばなくてはならないことに。
敵と戦いながらの壮絶な逃避行、はたして彼らは逃げ切れるのか。
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で、この少女ミュータントを演じるダフネ・キーンがすごすぎる!
ほとんど野生動物
すごい子役がいるものです。

中年男と少女の逃避行といえば、ジャン・レノとナタリー・ポートマンの「レオン」が名作ですが、あの映画のマチルダと違って、ダフネ演じるローラは、ウルヴァリンより凶暴なくらい。
かわいいとか美少女とかってレベルじゃなくて、ケダモノ!
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もしこの子のシッターを頼まれたら「絶対にいやだ!」と即答できるくらいワイルドな子で、だけどそれを演技でやっているんだから、たいしたものだわ。

いっぽう彼女を守るローガンがなかなかにつらい。
ウルヴァリンが最強のミュータントというわけではなくなっていて、傷の癒えかたも遅くなっているわけです。目も血走っているし。

かつてはレベル5のジーン・グレイと対抗できたのに(泣)
今やフツーにお疲れぎみの中年!(涙)

あれ、そういえば日本人妻のヤシダ・マリコはどうなったんだっけ?
日本人妻がいるなら、日本でビザもらって働いたほうが楽なんじゃないのか?

このローガンの老老介護、体力の衰え、中年世代には身につまされすぎる!
中年の観客にとっては「あるある」シチュエーション、満載です。

かつては徹夜が続いても「戦うビジネスマン」だったのに、今や体力ガタ落ち
徹夜なんてもっての他、酒量もめっきり減らして、食生活も気をつけるようになりました的な。
認知症になった親の介護もあります的な。
でもまだ稼がなくてはならないので暮らしもたいへんです的な。

わたし的には、せめてファンタジーの世界くらい、病気とか老いとか認知症とか介護みたいな問題とは関係なくあって欲しかったなあああ、と思ったほど。

おかげで鑑賞後は、どーーーん、と気持ちが落ちたのでした。

あ、だからといって映画としてだめだってことではなく、非常によいです。
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ストーリー展開としてはシンプルなだけに、感情移入もしやすいし、リアリティもあるし、ラストに希望もちゃんとある。

今までのXメンがたいてい「超能力大合戦」であって、いささか子どもっぽいのに対して、今回の「ローガン」は大人の鑑賞に堪えるもの。

SFアクションものでありがちな目がかちゃくちゃするCG駆使の映像ではなくて、もっと肉弾戦のバイオレンスなアクションが展開されます。

ローガンの悲しみや葛藤、そして愛がわかるドラマ仕立てになっていて、一匹狼のウルヴァリンに芽生える父性愛が見どころです。
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ヒュー・ジャックマンはめちゃ渋くてカッコいい!
もうね、ミッキー・ロークの「レスラー」を彷彿とさせるというか。

ジョニー・キャッシュの激シブなテーマソングとあいまって、激シブなアクション映画なのでした。

えー、介護世代の中高年のみなさんは、いろいろと身につまされるので、覚悟を持ってご覧下さいね。



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# by erizo_1 | 2017-06-05 14:10 | エンタメの殿堂
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好きな映画のジャンルに「せつないSF」というのがあります。
ガタカ」みたいなやつです。

この「Arrival(邦題:メッセージ)も、まさにせつないSFです。

出だしからして、天井を舐めるようなカメラワークと、物憂げな音楽が、いかにも「これから文芸作品が始まりますよ」的な幕あけです。

ヒロインは、娘を亡くした過去をもつ言語学者のルイーズ・バンクス(エイミー・アダムス)。

ある日突然、世界各地に謎の宇宙船が現れるという事態が起こり、アメリカ軍大佐のウェバー(フォレスト・ウィテカー)に、ルイーズはスカウトされて、エイリアンとの交信を依頼されます。
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この宇宙船が「バカうけ」みたいな形だと話題になっていますが(笑)本当にそう。

そしてルイーズは科学者のイアン・ドネリー(ジェレミー・レナー)と組んで、彼らは調査を始めます。
ナゾの宇宙船のなかに入って、エイリアンとの交信を試みるルイーズたち。
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この宇宙人との会話を解読していく過程がメインストーリーになっているんですが、じつはこの部分はむしろ「おかず」といっていい。

このエイリアンはものすごく文明が発達しているんですよ。
時空間も超えてしまう。
だったら、こんな回りくどい方法をとらずに、ルイーズに直接コンタクトすればいいじゃないかと思ったりもするんですけね。

いろいろとこのあたりはツッコミもあるところでしょう。

だが、しかしこの映画の重大な主題は、じつはエイリアンではないのです。
ずばりルイーズが「最愛の子どもを亡くす」ことを耐え抜いてどう生きるのか、という母性の物語なのです。

物語の終盤で、重大なあることが判明します。
ネタバレしない程度にいえば、時間叙述のトリックです。

それがわかったとたん、あああ、あそこの意味はそういうことだったのかとわかる。このあたりから、ぐいぐい物語が胸に迫ってきます。

わかればわかるほど、いや、これはつらい、つらすぎる
自分だったら、とても抱えきれないだろうと思う。
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なんといっても娘を亡くすエイミー・アダムスの演技がすばらしい。

父親には堪えられない痛みであっても母は最後までじつに強い。

どんなにつらくてもわが子を愛する、その母性の強さに圧倒されます。

原題のArrival には「到着」そして「出生」の意味があります。
つまりエイリアンの到着と、子供の出生。

そしてまた原作の小説は「あなたの人生の物語」というタイトル。

なぜ映画の邦題を「メッセージ」にしたのかはわかりませんが、映画を見てから、原題の意味を考えると、ずしりと胸に応えます。

SFといってもアクション映画とは真逆にある物語。

ふだんSFはあまり見ない女性にこそ見てもらいたい、そしてお子さんを持っている方には、ぜひとも見てもらいたい映画です。

未来がわかっていても、なおかつ愛する勇気を持てるのか。
究極の選択かもしれません。

映画のラストに、胸に問いかけてみて下さい。



米国で見逃した方はぜひオンラインでチェケラウしてみて!

テーマソングも、なんともいえずいいです。
音楽総指揮はヨハン・ヨハンセンですが、この印象的なオープニングとエンディングの曲は、もともとマックス・リヒターの楽曲「On the Nature of Daylight」らしいです。



なんとも心に残る楽曲です。


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# by erizo_1 | 2017-06-03 14:01 | エンタメの殿堂
NYで行われた「女性のマーチ」(Women’s March on NYC)に参加してきました!
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ワシントンDCでは50万人、NYでは20万人人の規模になったとか。
当日、集合場所に近いグランドセントラル駅に行ってみると、うわああああ、駅から大混雑になっていて改札が通れない
なんじゃ、こりゃーーーーー!!!!

そして友達とパレードに参加しようとしたら、ひええええ、とんでも人混みになっている。

ピンクの「プッシーハット」をかぶっている人たちがいっぱい!
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うおおおおお、5番街がデモ隊で埋めつくされている!
動けない。
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こんなの見たことない!
ハローウィンのパレードどころじゃない大人数。

女性のマーチとはいうものの、実際には家族連れもいっぱい。
子どももいっぱい!
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男性もいっぱい!
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コスプレ派も!
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平和な行進で、警察官もフレンドリー!
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こちらは五番街のマイクロソフトショップ2階から眺めた光景です。
うおおお、なんという人の波
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すごい、すごいわ!
そして面白かった
というのは、ニューヨーカーがクリエイティブだから。
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アメリカ人というのはプラカードを作り慣れているんでしょうか、よくまあ、こんなことを考えるよ、というプラカードがいっぱいなんですよ。

わたしも前夜にプラカードを作ってみたんですが、意外とむずかしくて、ジミなプラカードになりました。
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ところがアメリカンは違ったね。
主張も個性も激しい!
プラカードを見ていくだけで面白いので、ご紹介しましょう。

まず多かったのがプッシーがらみ。
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プッシーには仔猫という意味と、女性のあそこという意味がありますが、デモでそんな言葉が出ることはかつてなかったこと。

これはトランピーが、かつてテレビ局のオフレコで、
「有名人になったら、女のプッシー=おま○こなんか掴み放題」
と口走ったテープから発したもの。

それに女性から、「ふざけんな」と大反発を受けたわけです。

そこから立ちあがったのが、プッシーハット運動で、女性たちがピンクのネコ耳ハットをかぶることで、トランプの男性上位主義、女性をセックスの対象としか見ずにセクハラをする行為に「NO」を表明。
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「プッシーが掴み返してやる!」
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つまり女性たちが差別野郎のタマを握りつぶす、みたいなニュアンスですかね。

触らないで
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という言葉と共に仔猫ちゃん。
赤ちゃんと一緒だと、かわいさも引き立ちますね。
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肉球に話して

これはアメリカ人がやるポーズで、相手が何かいっている時に手のひらで遮るという仕草で、「talk to the hand」というんですね。トランプ大統領に対して、

「おまえの話は聞いてない

という意味なんですが、それを肉球におきかえたサイン。
しかしよくこんなネコの手があるものだなあ。

フェミニズムの逆襲もいっぱい。
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ナスティとは「汚らしい」とか「卑劣な」といったこと。
選挙戦の最中に、トランプがヒラリーを「Nasty woman」とこき下ろしたことがあったことから、反対に女性たちが、

「は? ナスティですが、なにか?
「オンナがナスティだったら、いけないってわけ?」

と反撃が行われたわけです。
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「ナスティで誇りを持っている」

右側の「私の体は私の選択」は、プロチョイス(人工中絶は女性本人が決められることで、州に禁止されることではない)のスローガン。

うお、子宮が中指立てているプラカード。
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子宮がないものがつべこべいうな」

これは共和党の保守本流が、「人工妊娠中絶禁止」を掲げていることから。

男性議員に、女性の体の権利について決める権利があるのか。
女性の体は、本人の判断に任せよ、という意思表示。
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おっぱいで女性の体は女性のものと示しているプラカードです。
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女性の権利は、人間の権利
当然です。
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「ミス・オジニィ」とありますが、これはかつてトランプがミス・ユニバース大会を主催していたことと、通して読めば「Misogyny」で、女性蔑視の意味。

オンナ好きであっても、女性を性の対象としか見ていない男ミソジニストと呼ばれます。

これはとてもよくできていて良いと思ったプラカード。
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「我々は見張っている
ホワイトハウスを見つめている目。

これはトランプ政権についてだけでなくすべての政権に対していえることですね。

ブッシュ政権の時もオバマ政権の時もこうした動きはあまりなかったけれど、
「民主主義は国民がもっと政権を見張らなければならないものなのだ」
と気づくキッカケになったのは、かえってよかったかも。

こちらも考えさせられるメッセージ。
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Dissent is patriotic

異議を唱えるのは、愛国的なことだ」

政権がいうことに従うばかりでなく、時に異議を唱えることも反対意見をいうことも同じく国を思う愛国的な行動なのだということ。

これは日本でも使いたいスローガンかもしれませんね。

LGBTや同性愛へのサポートも多いです。
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LGBTの権利のために立ちあがります」
わー、きれい!
子どもって学校で図画工作をしているせいか、ポスター作らせると、うまいよね。

ペンス副大統領はアンチ同性愛として有名。
オバマ政権でせっかく同性婚が合法化されたのですから、ここで時代を逆もどりさせたくないもの。

ヘルスケアに対する懸念も見かけられました。
就任後、最初にオバマケア撤廃にむけてサインをしたトランプ大統領。
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「あんたの小さい手で、私の健康保険に手をつけるんじゃないよ!」

このトランプの「小さい手」というのはアメリカではジョークの対象になっていて、たしかにトランプ氏、体がデカいわりに手が小さく見えるんですね。

それも演説中に手が目立つような動きばかりする。

で、アメリカでは男性の手のひらというのは男性器のサイズに比例するという俗説があるのです。
つまり小さい手の持ち主はあそこも短小に違いない、からかいの意味も含まれているわけです。

選挙の時にトランプが掲げていた「移民規制」「アンチ・イスラム」に対して「NO」を訴える人も多いです。
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「再びアメリカを偉大にするというなら、インディアンたちにすべてを返すべきだ。
残りのすべての私たちは全員が移民なのだから」
ごもっとも!
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イスラム教徒の命も大切だ」

2016年に大問題となった警察による黒人の射殺に対する抗議スローガン、ブラック・ライヴズ・マター Black Lives Matter にひっかけたもの。

トランプとロシアの親密な関係を揶揄するプラカードもいっぱい。
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トランプがロシアの銀行から融資を受けている上に、今回の大統領戦には、ロシアがハックしてトランプに有利に動いたという疑惑も出ているため、多くの人たちがプーチンの操り人形ではないかという懸念を表明。
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プーチンはさかんにヨーロッパの右翼勢力に近づいて資金提供しているという話もあり、トランプがメルケル首相を批判したり、NATOを時代遅れといったりするのは、あれ、なんだかプーさんに好都合な発言ばかりじゃないか、という疑問も生まれますわね。
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かなりキビしいアンチもいます。
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アメリカン・ファシストのサイン。

おおお、これはうまいぞ。
自分で描いたそうです。
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イラストレーターやアーティストは腕の振るいどころですね。
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これはうまい!
すぐさまトランプとわかるシルエットに、彼の口癖であるWRONG(間違っている)をひっかけて、彼自身が間違っていると切り返しているもの。

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「人種差別主義であるのをなでつけて隠すことはできない」

comb over というのは櫛で髪をなでつけることですが、日本語でいうバーコード頭、髪が少なくなったおじさんがムリになでつけてハゲを隠すことをいいます。

髪はコームオーバーでごまかせても、人種差別の本性は隠せないという指摘です。
よくまあ、考えつくもんです。

こちらのお母さんはかなり激しく罵っていますが(汗)英語の罵り方の勉強になるので、解説を。
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Thin skinned (ツラの皮が薄い)
Racist(人種差別主義者)
Unqualified (不適任な)
Misogynist(女性蔑視者)
Pussy Grabber(おま○こ掴み野郎)


日米の感覚が違って興味深く感じるのは「ツラの皮が薄い」というのを悪口にしているところでしょうか。

アメリカでは「ちょっとのことですぐ騒ぐ」「神経過敏」な人のことを意味して、トランプが誰かに批判されるとすぐツイートして、その相手をぼろくそに叩くのを止めないことを指しているようです。

なるほど、アメリカでは動じない人のほうがタフでカッコいいと思われるよう。

そして、ついつい笑ってしまうのが、おちゃらけプラカード。
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うはははは。
うんこ帽子をかぶった人たちが、うんこトランプを書いて、
「トランプをごみ捨てしろ」
と揶揄している

こういうことをやらせると、アメリカ人はムダにおもしろいよね。
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うわははは。
熟年世代の女性がこれを作って掲げているというところがまたね。

いや、政治家の見かけをからかったらいかんとは思いますよ。
しかしなんでまあ、これほどマンガ的なルックスの人物が大統領まで登りつめたのかというね。

トランプのアメリカの戯画みたいなルックスがここまで支持者もアンチも含めて影響をおよぼしているのはたしかであって、キム・カーダシアンと並んでテレビ番組が生み出した、時代のキャラではありますね。

ナイスでポジティブなメッセージもいっぱいあります。
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「アメリカを再び親切にしよう」
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「アメリカが再び考えるようにしよう」

そしてきわめつけはこれでしょうか。
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「こういうサインを作り続けるのには、飽き飽きしたわ」
ですよね!(笑)
プラカードを作らなくてもよくなるに越したことないわ。

五番街にずらりと並ぶ有名ブティックもガラ空きで、店舗のなかから店員さんが外を歩く大人数の人たちを、まるで「水族館でマグロの回遊水槽を見物している人たち」みたいな様子で見ているのがおかしかった。
せっかくの土曜日が商売にならなくて気の毒でしたね。
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デモの終点はこちら。
55丁目から先はブロックされていて、トランプタワーまで行き着けません。
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停まっていた警察の車両にも、たくさんのプラカードやメッセージが。
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いやー。NYの人たちがこれだけ集まって歩くのは、すごい一体感!
やっぱりこういうところNYはいいなー!

選挙で選ばれた大統領なのですから、こきおろすのはフェアではないと思いますが、大事に思うことは意志表示したいもの。

今回の大行進は全米各地で、なにより平和に行われたのがよかったです!

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# by erizo_1 | 2017-01-23 14:10 | 社会の時間
新年おめでとうございます
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拙ブログを訪れて下さったみなさま、ありがとうございました!
今年もゆるゆると、どうぞよろしくお願いいたします

さてアメリカでは1月にトランピーが大統領に就任という前代未聞の出来事が待ちかまえておるわけです。

考えてみれば、今年は年。
酉年にトランプ大統領
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ん?
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んんんん?
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むしろ同一人物ですやん!

まさか酉年のパワーがこの結果を生んだのか?
世界を動かしているのは、干支だったのか((((;゚Д゚))))

この鳥はキンケイ(金鶏)、英語だとゴールデン・ペザントという種類らしいです。
野生でこのハデハデしさなんだそうです。

ちなみにトランプ陣営は、大統領就任式で歌を披露してくれるアーティスト捜しに難航しているとか。
有名歌手たちにはことごとく断られっぱなし

有名オペラ歌手のアンドレア・ボッチェリはトランピーにアプローチされたものの、ファンから「もし就任式で歌ったらボイコットする」という炎上に悩まされて、歌うのを拒否

エルトン・ジョンにも依頼して、彼は「そもそも自分はイギリス人だし、支持してないし」と断ったらしい、そりゃそうだ。

こうなったら、SEKAI NO OWARIにも打診してみたらどうでしょう? 
いや、断られるか。

なにしろオバマ大統領の時は超豪華にヨーヨー・マと、アレサ・フランクリンだったからなあ。
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まあ、テッド・ニュージェントキッド・ロックか、テキサスあたりで売れているカントリー歌手でも出たらいいんじゃないスかね。
カニエでもいいよ。どうせ見ないからね。

さて、そんな2017年ですが、わたし個人としては「実行!」の年にしたいと思います。

というのも新年の抱負を書きだしてみて、ふと気づいたら、ほとんどのことは「」じゃなくて、「自分がやる」ことなんですよね。

たとえば「宝くじに当たる」とか「道でシロクマに出会う」みたいな願望だったら、運が大きいから、たしかに夢といえる。

しかしわたしが書き連ねていることって、ほとんどが「自分がちゃんとやればできること」の範囲であって、ようはガッツがなくて続かないか、実行していないか、途中で忘れていることに今さらながら気づいたのでした(←遅いよ!

たしか去年は「腕立て伏せができるようになる」と目標を立てたような…。
ハッ。
できていない!!!!!
途中でケロッと忘れているじゃん!(愕然

いやー。新年の抱負に「抱負を忘れない」を入れなくちゃいかんなー。

ということで、まずは覚えていられる優先順位の高い抱負から実行します。
あと時間管理がヘタなので、そこを改善せネバダ州!


イメージとしては、犬の散歩みたいな感じっていうんですかね?

ほら、よく犬がハフハフ勝手に進んで、飼い主のほうが「わー」と引っぱられている散歩姿って見かけるじゃないですか。
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わたし自身あんなふうに、いつもあっちゃこっちゃ引っぱられて「わー」と引きずりまわされている感が強いわけです。
今年はきちんとリードを引き締める

紐の先にいるのはワンコではなくて、ようするにわたし自身なんですが、わたしがわたしの手綱を握るという自分トレーナーで今年は行きます!

まずは3月までは「お遊び禁止」で原稿書きに励みます。
うす!

たとえばわたしが今から柔道で金メダルを取りたいとか、ジョニデと結婚したいとか紅白歌合戦に出たいとか夢みないわけじゃないですか。

つまりその人が夢見ることは可能性のあることなんだと思う。

夢みることはできることと信じて、今年は行きたいです。

みなさんの夢が叶う年となりますように!
本年もどうぞよろしくおつきあいお願いいたします。

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# by erizo_1 | 2017-01-07 18:20 | ライフのツボ
美容業界のパイオニア、小林照子さんの講演がNYで行われて聞いてきました。
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ビューティ業界では知らない人がいないビッグな存在ですが、実際にお目にかかるのは初めて。

登場した小林先生。
うわー。ほんとに若い!
81歳とは思えないツヤ、姿勢の良さ

小林先生は小林コーセーで長らく美容に係わり、
1974年にはパウダーファンデーションを、
1975年には美容液を初めて開発したというすごい人なのです。

この61年間の間に、メイクをした人はなんと10万人以上!

そして小林コーセーの取締役まで登りつめ、そこから起業。
美・ファイン研究所をたちあげ、青山ビューティ学院高校や専門スクールを設立して若手の育成に力を注いでいます。
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さてそんな小林先生のお話ですが、

皮膚は脳とつながっている」
とシビれるフレーズが盛りだくさん。

女性は18歳から45歳くらいまでは、ホルモンに守られて、自然に美しくいられる時期なのだとか。

これが更年期に入って女性ホルモンが低下してからは、ホルモンに変わるものを「自家発電」していくことが大事だそう。

うおお、自家発電!

更年期こそが美醜の分岐点で、ポジティブに魅力を持ち続けるか、あるいはネガティブに暗くどよどよと落ちていくかの分かれ目らしいです。

うわー!身につまされるわ!
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実際に目の前にいる81歳の小林先生が、明るく肌ツヤもよく、姿勢もよく、声もよく響いて、話がおもしろいとなると、

「ほんとに人間っていくつになっても美しく魅力的でいられるものなんだなあ」

と目ウロコです。

小林先生が提唱する美しさも、美醜というピラミッドではなく、その人らしさを生かした「魅力的」であること、というのもうなずきポイント。

メイクのビフォー、アフターの実例写真もすごいインパクト!

これはみんな、実際に自分の顔だったら、どう生かしていけばいいのか知りたくなるところですね。

小林先生の起業独立は更年期からですから、人生後半でもこれだけ大きく夢を広げていけるものなのですね。
すばらしい!
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聞いているだけで、明るく元気になれる小林先生の講演会。
日々のお手入れ方法など、役にたつ実例もいっぱい。

おみやげのコスメもすごく良かったです。
コーセーさん、太っ腹!ぱちぱちぱち!

NYを拠点として活躍し、ADDICTION (アディクション) クリエイティブ・ディレクターである AYAKO (アヤコ)さんも、じつは小林照子先生が教えて第一期生だったのだそう。
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すごい!世界に羽ばたく才能を育ててきたんですねー!

この講演を聞き逃した方たちに良情報です!

12月14日は、日系人会館で行われます。
聞いて損なし、参加して損なしです!
元気をもらってきて下さい!

.......................................................................................
♦自分の本当の魅力に出会うヒント~ 魔法の手を持つ小林照子が描く美容イズムとは~ ♦
講師: 小林照子氏(株式会社美・ファイン研究所所長、フロムハンドメイクアップアカデミー学園長)  
.......................................................................................
▶︎ 日時:
12月14日(水) 受付開始 6:30pm / 開演 7:00pm
▶︎ 場所:
日系人会ホール  49 West 45th Street 11階
▶︎ 参加費(軽食付)
ゲスト $30 / JAAメンバー $25 / 学生 $20 
(現金 or チェック=宛先 JAA )

■お申込&お問合せ: 
event@bwcjaa.org (自動返信応答あり)
自動返信がなかった場合/ info@exroyal.com


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# by erizo_1 | 2016-12-14 16:01 | 美と健康の園
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ニューヨーク在住の日米のファッション業界人が集うNY×JAPAN×FASHIONのホリデーパーティが11月20日にNYで行われました。
会場は五番街にあるMUJI旗艦店

主宰はこちらの三人、左から繊研新聞杉本佳子さん、「エンジニアード・ガーメンツ」のデザイナーである鈴木大器さん、そしてユナイテッドアローズ雅子カウフマンさん。
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料理は、FITの近くにあるおにぎりカフェ「ハナミズキ」と、京都のカフェ「フォーカルポイント」によるケータリング。
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うお、豪華です!
おにぎりもカツサンドも美味でした!
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コケに刺したまん丸なモナカや、真紅の野菜ジェリーなど、プレゼンテーションもファッショナブル!
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会場に詰めかけた人たちは200名以上、その4分の1がアメリカ人であり、だんだんその人数が増えてきているそうです。

会場に来ているみなさんをスナップさせてもらいました。
左はCOACHのウィメンズ・コレクションでシニア・デザイン・ディレクターである大森美希さん。
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うわー、あのコーチのコレクションをデザインする重要なポジションで、日本人女性が活躍しているとは、すごいことですね!

右はWUHAOというNYで日本の手拭いを扱う会社をされているルリ・キッペンブロックさん。

こちらは米国SACAIのセールスディレクターである山村千秋さん。
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サカイはNYでもバーニーズやバーグドルフグッドマン、サックスフィフスアベニューなどのデパートで扱われていて、ファッショニスタに大人気です。

左からPRの仕事をしているMaximeさん、エルやハーパーズ・バザーの重鎮ライターである門司真紀子さん、右はマーケティングの仕事をしているTylerさん。
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イケメンのファッション業界人集結!
The Armory というメンズのブランドで働いているみなさんです。
これぞNYのファッション業界ですね、さすがカッコいい!
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こちらのダンディな男性はShoe Lab NYC という靴ブランドのDavid さん。
お洒落ですねー。
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左はオンワード樫山USAの須藤社長、右は高級出張オーダーメイドで名高い Tom James Company のケン青木さん。
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会場では和太鼓の演奏も行われました。
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日本酒もふるまわれ、日本酒をNYで広めるSake Discoveries のちずこヘルトンさんの手で熱燗サービスも!
五番街で熱燗なんて粋ですね。
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この日本酒は美味しかったです!
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左からフリージャーナリストのマッシー (川口雅代)さん、ジュエリーデザイナーであり、FITの講師でもある松岡晃代さん、そしてTOKUYAMA SALONを経営する徳山タカさん。
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左は杉本さん、右はJCペニーのテキスタイルデザイナーである辛川知さん。
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国連の教育部門でたずさわるサバスさんご夫妻。奥さまはランジェリーのブラデリスでお仕事されています。旦那さまのジャケットはランバンでした。
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店内には、MUJI X KIDS EARTH FUND X NAKED INC による世界の子どもたちの絵も展示されていました。
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みんなで集合写真〜!
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とても賑やかで華やかだったパーティ。
NYのファッション業界では非常に多くの日本人が働き、活躍しています。
さらに若い才能がどんどん育って欲しいものですね!

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# by erizo_1 | 2016-11-23 15:50 | トレンドの泉
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大揺れに揺れているアメリカ。
トランプがホワイトハウスの首席戦略官 /上級顧問として、選挙キャンペーンを指揮してきたスティーブ・バノンを登用することで大騒ぎになっています。

NYの地下鉄の駅で気持ちをポストイットに書いてシェアする「サブウェイ・セラピー」はたいへんな数に。もはや9.11の後のよう。


なぜかというと、スティーブ・バノンという人物が、とんでもない人種差別主義で、女性蔑視思想のサイトを運営していたから。
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バノンはかつてゴールドマン・サックスで働いていた過去があり、ブライトバート(Breitbart News)というメディアを、創設者のアンドリュー・ブライトバートが急逝後に、 CEO として運営。

そしてトランプの選挙キャンペーンの戦略家として雇われ、選挙を勝利に導いた参謀。トランプの懐刀ともいいますね。

で、このブライトバートの思想背景が「 The Alt-Right 」(ジ・オルト・ライト)といわれるもの。

これはオルタナティブ・ライトの略で、ナチスの哲学を踏襲した白人至上主義であり、反フェミニズム、反同性愛、地球温暖化は中国人が作ったウソ説を唱え、マルチカルチャーではなく、西欧キリスト教文化が絶対であるという立場。

おかげでバノン起用の報に、あの人種差別主義団体 KKK のリーダーが大絶賛。
また南部連合団体のリーダーもトランプを賛美して、「有色人種とユダヤ人には一切の容赦をかけない」と発言したんですよ。

ブライトバートなんて今まで見ないから知らなかったけれど、見てみたら、いや、ほんとにとんでもない

まず「黒人虐殺」にシンパを示したことがある。

2015年サウスカロライナ州チャールストンの黒人教会で、白人青年が銃を乱射して9人の牧師や子どもを含む会衆を殺した事件がありました。
逮捕された青年は、白人至上主義者で「人種間戦争を起こすために」殺害したと告白。
多くの犠牲を出したヘイトクライムに、全米が戦慄。

その2週間後に「南部の輝かしい歴史がある連合軍の旗を街のあらゆる場で掲げよう」と呼びかけたのがブライトバート。

連合軍の旗とは、南北戦争の南軍をあらわす旗のこと。
この旗には南部人としての誇りを表す意味もあるけれど、いっぽう奴隷制度を存続しようとした白人至上主義者たちのシンボルともなっています。
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いわば大日本帝国時代の日章旗のようなもの。

たんに南部の誇りとしてなら問題ありませんが、虐殺のあとでは問題がある。

連合軍の旗をあげた一部の市民たちに対して、さすがに共和党のミット・ロムニーも不快さを表して、
「こんな時に連合軍の旗をあげるべきじゃない。
犠牲者に対して失礼だ」
と旗を下ろすように発言。

そしてオルタナ右翼がもっとも舌鋒鋭いのが反イスラム

イスラム移民の流入はヨーロッパのように「白人女性たちをレイプしたり、攻撃したりする犯罪を生む」「イスラムの侵略を許すな」「米国内のイスラム教徒の人口が倍増している」と批判して、ヒラリーのことをイスラム過激派である「ムスリム同胞団の手先」とまで罵る始末。

……手先って!?????(驚愕)

またバノンは反ユダヤ主義(Anti-Semitic)といわれていて、前妻から家庭内暴力で訴えられたときに、娘の学校選びで、ユダヤ人が多いところを止めさせた、ユダヤ人が嫌いだと発言したと前妻に証言されています。

ただし本人はこの発言を否定しており、またブライトバートじたいはアンドリュー・ブライトバートが設立した時から「親イスラエル」を標榜。

保守キリスト教を基盤としている旧来の右翼は、反ユダヤ主義であることが多いのですが、オルタナ右翼は反イスラムの砦として、イスラエルを支持するという考えらしい。

親イスラエルという路線が、旧来の右翼とは違う「オルタナティブ」であるのかもしれないですね。

アメリカでもリベラルなメディアはパレスチナに同情を示したり、イスラエルの強硬政策に疑問を投げかけるところが多いのですが、オルタナ右翼はそれを「アメリカを弱くする」と批判。

またハフィントンポストでは、バノンが「アジア系のCEOが多すぎる」と示唆したことを書いています。

シリコンバレーの会社でアジア系のCEO が多いことについて、
3分の1とか4分の3ものCEOが南アジア(インドやパキスタン)やアジアからの移民となると……。国家というのは、経済より以上のものだ。公民の国なのだから」とバノンは発言。

アジア系がシリコンバレーでのさばるのが嫌なんでしょうね、きっと。

そして「産児制限」には反対の立場で、人口妊娠中絶には断固反対。

これまた宗教観というより「イスラムどもは産児制限しない。アメリカ人が増えなかったら、彼らの侵略に対抗できない」という論法のよう。

アメリカではラテン系移民が子どもをたくさん産むおかげで、若年層の人口減少になっていないのですが、彼らにしたら白人層が積極的に子作りしなかったら、自分たちのほうがマイノリティになってしまう。

なので、絶対に堕胎には反対。
ここらへんでもう「産児制限」を推進してきて、「女性の体は女性が選択するもの」というヒラリーは悪魔の手先あつかいであるわけです。
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さらに経口避妊薬のピルまで攻撃する。

バース・コントロールは女性を魅力的でなくしてクレイジーにする
という記事では、ピルを摂取すると「肥って」「声がセクシーでなくなり」「間違った相手を選びやすくなる」として反対。
バカか?

フェミニズムには徹底的に反対していて、「フェミニズムは女性を醜くするか?
という、とんでも記事まである。

バノン自身は、
「この国をリードするのは、を持ち、子どもを愛している家族主義である女性だ。
ニューイングランドの女子大出のダイク(レズのタチ)どもであってはならない。
それが左翼の頭をいかれさせているのだ」
と発言しており、サラ・ペイリンを讃える映画を作っているのです。
あり得ない!
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そんなこといっておいてバノン自身、すでに3回ほど離婚経験があるらしい。

これも前々からふしぎなんだけど、「家族主義」を唱えるウヨ政治家や思想家って、ほんと不倫したり、離婚したりしますよね。

ちなみにバノンは映画監督として、「オキュパイ・ウォールストリート」運動を批判する「Occupy Unmasked」という映画も撮っていて、もうスキなく、漏れなく、全方位的にウヨ

さらにゲイの人権にも反対

ゲイの人権が、われわれを愚かにした。再びクローゼットに押し込める時期だ」というブライトバートの記事。

ちなみにこの記事の筆者はゲイの男性です。
奇妙なことに、ゲイの男性がゲイの人権を否定して、ゲイの男性は50年代のように結婚して子どもの再生産に努め、こっそり隠れゲイすべきだと主張。

大まかにいって頭おかしいですね。

保守的キリスト教層であれば、同性愛は聖書で禁じられているからいけないものだといってきたもの。
でもオルタナ右翼では再生産に結びつかないから同性愛はよくないといっているみたいですね。

旧来の右翼のように保守キリスト教を基盤にするというより、バノンらは「アメリカを白人主導で最強国とする」一派であるもよう。

そして日本に係わるところでは、オバマ大統領が広島を訪れたことを糾弾。
バノンは「なぜ真珠湾に行って、そこに埋葬された死者たちに謝らないのだ?」と憤慨しています。

原文はブライトバートでどうぞ。

ざっくり和訳します。

ーーーーーーーーーー

「自分には日本人のビジネスパートナーがいた。ゴールドマン・サックスを辞めたあとに日商岩井は私のマーチャント・バンクに融資したパートナーだったし、日本にいたこともあるし、日本に多くの友人もいるし、朝鮮戦争の時は海軍将校として日本の海軍と共にしたこともあるし、日本人には高い敬意を払っている
だが第二次大戦中、日本は悪魔だったのだ。いいか?
我々が彼らを倒すことができたのは、核兵器を使ったからだ。

諸君の祖父母や父母が日本に上陸した100万の米兵だったかもしれない、聴衆のひとりずつにいいたい。
我々は3年間も計画して100万人の米兵を日本上陸させ、戦死者は500万人になるだろうと見積もっていたのだ。このことを思い出さなくてはならない。6ヶ月も爆弾で攻撃したあと、2発の原爆によって、米軍による臨時政府を日本の膝元に持ち込むことができたのだ。2発の原爆だ。
メモリアル(戦没将兵追悼記念日)ウィークエンドだというのに、オバマはかの地に行っている。

なぜオバマはサイパンやペリュリュー、タラワやガタルカナル、コーラルシー(珊瑚海)やミッドウェイやウェーク島に行かないのだ?
いや、もっといいアイデアがある。
なぜ大統領専用機で、いま全世界の面前で大統領にレクチャーをしている日本の首相を連れて、真珠湾におもむかないのだ?
なぜ真珠湾に行き、戦艦アリゾナと共に今も眠る死者たちに頭をたれて、謝らないのだ?
日本の首相はいちども謝りに来たことがない。彼らはすぐに来るべきだ。なぜ日本の首相を連れて来て謝罪させないのだ。

オバマには吐き気を催す。
トランプ支持者よ、絶対にあんなところには行くな。このことを、しっかりわかって欲しい。
なぜならこれこそが我々がたちむかっていることなのだ。
これこそがヒラリー・クリントンと民主党が表していることなのだ。
名誉をズタズタに傷つけるな。
今日こそ叫ばなくてはならない、トランプ支持者たちよ、こう叫ぼう。
「ああ、憲法! 憲法はどうなるのだ!」と。
オバマがなにをやっているかを見てみろ。

大統領には今すぐエアフォース1で真珠湾に行ってもらいたい。
戦艦アリゾナとキッド少将がいまだに眠る地で、900人もの戦没者が75年間も眠る地で、そのアリゾナ記念館に対座してみよ。
広島に行くなんぞという厚顔無恥なことをする代わりに」
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オバマ大統領が被爆者の方の肩を抱く写真は大きく報道されましたが、その頃アメリカではトランプ支持者たちが「そんなことしたら、まるでアメリカが悪いことをしたようじゃないか」と怒っていたわけです。

わたしはオバマ大統領の広島訪問はヒューマニティにとっては大きな一歩だと感動しましたが、アメリカの右翼にしたら、広島を訪れることじたいが「自虐史観」となるらしい。

うーん、なんというかネトウヨってどこの国でも同じ発想の仕方なんですね。

なので、トランプが大統領に就任中は、広島と長崎への訪問は絶対にないはず。
逆に日本の首相が真珠湾に呼びつけられることになりそうです。

トランプ自身はテレビですでに「同性婚を禁止するつもりはない」、ヘイトクライムを遺憾に思っていて「すぐに止めろ」と口にしたので、そこはウソつかずにやって欲しいです。

けれどもバノンの起用に、KKKたちが「オレたちの時代が来た!」と勝手に喜んでいて、さっそくヘイト発言が表に出てきている。

ウエストバージニア州の小さな郡では女性職員が、

「クラスがあって、美しくて、品格のあるメラニアをホワイトハウスに迎えて、リフレッシュするわ。
あのハイヒールを履いた類人猿には飽き飽きしていたから」

ミシェル・オバマ夫人をバカにするポストをフェイスブックにあげて、炎上する羽目に。

すぐにその女性職員は解雇されましたが、ようは「口に出してもいい空気」が出ると、すぐに差別発言は増長する。

さらにブラック層にしたら、もはや命にかかわる問題。
全米でしばしば起きている警官によるブラックの射殺事件、それも犯罪者ではないのに、抵抗していないのに射殺されたというケースが何度もあり、この「疑わしき黒人は射殺」することが増えていくはず。

ISISのテロよりも自分の国の警官に殺される確率のほうが高いって恐ろしすぎる。

バノンはKKKのようなバカではないから、白人優先席を作るといったようなアホなことはしないはず。

米軍にいる有色人種の数を考えたら、国が弱体化することはできない。

たとえ彼が内心白人男性バンザイ! アジア系のさばるな、フェミ死ねと思っていても、そのままを反映させないはず。

まずアメリカの国益を第一に、イスラムを敵視して移民させず、人口妊娠中絶を禁止する州が増え、アファーマティブアクション(貧困層や女性への優遇措置)がなくなってストップ&フリスク(疑わしい人物は警官が止めて身体検査をしてもよいという停止検査権)を行う州が増えて、そして国内イスラム教徒を登録させて監視できるデータベースを作ろうとするのでは。

イスラム教徒だけ登録させることになったりしたら人権侵害もはなはだしい。

そして中東での紛争が激化するのは確実で、世界がさらに破壊されてしまう。

NY市長のデ・ブラジオは、トランプとの会見後、NY市警には900人のイスラム教徒がいて市民の安全を守っていること、イスラム教徒の登録を進めるのは同意できないこと、またストップ&フリスクは市民と警察の関係を悪くしてしまうので、行うつもりはないと表明。

毅然として人権を守る発言をしてくれる市長がいてくれるのは、ありがたい。


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# by erizo_1 | 2016-11-20 08:35 | 社会の時間