不況を救済 NYで10ドルのステーキ・コースが登場!
2009年 04月 01日
“ジェフリーズ・リセッション・ディナーJeffrey's Recession Dinner"
発起人は精肉店のジェフリーズ・ミート・マーケット。
ここはロウワーイーストサイドで有名な精肉店で、1920年創業。
現在の店主ジェフリー・ルハルターさんの曾曾おじいさんが、1930年代の大恐慌の時に、みんなに食事をふるまう慈善活動をしたらしい。
で、4代目にあたるジェフリーさんが今回も不況にあえぐニューヨーカーのために、太っ腹にアンガス・ビーフを提供。
実施日は4月1日(水曜)(←まさかエイプリル・フールじゃないよね?)
方法ですが、まずジェフリーズ・ミート・マーケットに行って、チケットをもらいます。
Jeffrey’s meat market
場所はエセックス・ストリートのデランシー通りすぐ近く。
エセックス・ストリート・マーケットという小さな食品市場のなかにあって、ビル内部の一角にジェフリーがあります。
昔からある肉屋さんで、ご近所の人たちが代々愛用している、下町の店。
エリぞうもここでお肉を買ったことがあるけど、市内の基準より安いんだよね。
スーパーの肉売り場とは違って、肉の種類も豊富です。
このロン毛の男性がジェフリーさん。
さてチケットを手にいれたら、レストランに予約します。
参加レストランは以下の二つ。
Essex Restaurant
住所:120 Essex Street
電話:212-533-9616
Thor Restaurant
住所:107 Rivington Street in the Rivington Hotel
電話:212-796-8040
ちなみにこのソーという店は、はっきりいってふだんはすごく高いですよ。
リビングトン・ホテルのなかにあって、インテリアも黒をベースにして、いかにもオシャレさん好み。
かなり気取ったレストランなんですが、意外や地域の慈善なんかもやっていたんですねー。
ほほー。お店は見かけによりませんなー。
リセッション・メニューはこんな感じ。
地域にあるラビオリ屋さん、肉屋さん、チーズ屋さん、カップケーキ屋さん、チョコレート屋さん、キャンディショップがそれぞれ材料を無償で提供。
英文表記が提供してくれた店名です。
"Papa Pasquale Ravioli"
5種のチーズ入りホームメイド・ラビオリ マリナラ・ソース
"Jeffrey's Meat Market"
8オンスのブラック・アンガス・ニューヨーク・ストリップステーキ
地産野菜添え
"Saxelby's Cheesemongers"
チーズの盛り合わせ
"Sugar Sweet Sunshine Bakery"
カップケーキ
"Roni-Sue Chocolates"
いちじくのチョコレート・トリュフ
"Economy Candy"
キャンディ
提供している店はどこもロウワーイーストサイドの小さな店ばかりですね。
小さな地元の商店が力を出しあっているところが、いいね!
リセッションでレイオフされたNY周辺のみなさん、ぜひ利用して下さい!
また周囲でレイオフに落ち込んでいる人がいたら、教えてあげてね。
おいしいものを食べたら気分もあがるかもよ!
用意されているリセッション・コースは全230名分。
わたしの周りでも笑いごとじゃなくて、何人も首切りにあっているし、給与をカットされているし、マジで不況を痛感。
それだけに「おれがひと肌脱ごうじゃないか!」と任侠を見せてくれるジェフリーさんに、カッコいい! と拍手を贈りたいわ。
こういうふうに地元の店や食料品店が力を出しあって、人々に楽しみを与えるというのは、すばらしいね。
NYにも人情があるね(涙)
さすがNYの下町、ロウワーイーストサイドです!
ところでピータローくんがジェフリーに寄って、チケットの状況を尋ねたところ、既に予約がいっぱいになりつつあって、キャンセル待ち状態とのこと。
もっと早くブログに載せればよかったッスね、すいません、間に合うといいんだが。
また誰でももらえるわけではなくて、レイオフされて現在失職中の人に限るそうです。
「なんでそんなことをしようと思いついたんだい?」
とピタが尋ねたところ、ジェフリーさんはこう答えたらしい。
「Why not?」(やらないでいられるかい)
カッコいいぞ、ジェフリーさん。
でもってなぜかステーキ肉をおみやげにくれたらしい。
無料で(驚)!
ニューヨークストリップステーキ2枚と、高価な「ドライエイジド・コーベ・ビーフステーキ」を1枚。
ドライエイジというのは低温乾燥した冷蔵庫のなかで肉を裸のまま熟成させる方法で、肉の旨みを引き出す方法。
「えーッ。なんでステーキ肉をくれるの? なんの義理もないのに?」
とびっくりエリぞう。
だって知りあいでもなんでもないんだよ?
「彼がいい人なんだと思うよ。
ジェフリーとあれこれ話していたら、おまえはいいヤツだから持っていけってステーキをくれたんだ。
うちのワイフは日本人なんだと話したら、神戸ビーフを出してくれたんだよ」
えーッ、それだけの理由でくれるの?
……いい人すぎるよ、ジェフリーさん。
いったいピータローがなぜステーキを恵んでもらえたのかは、ナゾ。
よほどビンボーに見えたんでしょうか?(笑)
あるいはピタが「食欲魔神」なのを見抜いたのか(←ありえる!)
ピタはどこでも誰とでもすぐ友だちになるので、飛行機でもスチュワーデスさんが余分の菓子やパンをくれるタイプなのである。>おいおい。
うちでは明日ジェフリーさんのお肉を焼いて食べまーす!
わーい!
ほんとにロウワーイーストの下町人情だよね。
アメリカにも義侠心があるんだねー。
このジェフリーはとにかく安いし新鮮なので、お肉好きにはお勧め。
NYの穴場です。
ブッチャーデモンストレーション(肉の解体の仕方を教えるクラス)もやっているという、おもしろい肉屋さんなのです。
ちなみに同じマーケットにあるロニ・スー・チョコレート(今回のデザート提供店)もおいしいよ。
エリぞうはここのスパイシー味のトリュフ・チョコレートが好きです。
またこちらのお店でも独自にリセッション・メニューを実施するそうです。
4月2日(木曜)
Spur Tree Restaurant
76 Orchard Street
電話:212-477-9977
というわけで、意外や人情の厚いニューヨークの下町なのでした。
ニューヨーカーはドライだし、自己主張の激しいひとが多いけれど、危機の時は助けの手を差しのべる親切さも持ち合わせているよね。
911の時も感じたけれど、非常時にはあんがい団結する街なのだ。
苦しい時は助け合い精神で。
こういう店が増えてくれるといいね!
Jeffrey’s meat market
住所:Essex Street Market
120 Essex Street between Delancey and Rivington Street New York, NY 10002
電話:(212) 475-6521
営業時間:月曜〜金曜 8:00 a.m~7:00 p.m. 土曜 8:00 a.m. - 6:00 p.m. 日曜定休
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