ワイン1本を使う! オニオン・コンポートの秘密
2009年 04月 25日
ぷがぷが、どんどん。
今回はお魚編よー!
まずひとつめはブランジーノの地中海風ブイヨン仕立て。
ブランジーノというのは地中海に多い黒っぽい魚で、スズキの一種らしいよ。
NYでもイタリアンや地中海料理のレストランで出されますよね。
ブランジーノを丸ごとハーブとローストした料理がおいしかった覚えがあるなー。
今回はブランジーノを三枚におろして、切り身を作るところから始めます。
エリぞう、ふだん魚をおろすことはしません(汗)
うちの近くには丸ごとの魚を売っている鮮魚店といったらホールフーズくらいだしなー。
丸ごと使う機会ってあまりない気がする。
在米のみなさん、どうしています?
シェフは背側から中骨に沿って刃を入れていく方式。
基本的には日本の三枚におろすやり方と一緒でした。
しかし正直にいいましょう。
魚の捌き方は、やっぱり日本の板さんのほうがおみごとだね(苦笑)
さて魚は三枚におろしたら、これを3〜4つ切りにしてソテー用に。
いっぽう落とした魚の頭(エラを取り外す)と中骨は鍋にて煮出し、魚のフュメ(ストック)を作ります。
薄切りにしたフェンネルと玉ねぎを炒めて、そこに魚の頭と骨をいれて水を足し、ブーケ・ガルニと煮こんでいきます。
ちなみに鮭の頭は「脂が強すぎる」のでフュメには使わず、ゴソッと捨てるだけ。
うわ、捨てちゃうんだ?
鮭の頭って三平汁とか石狩鍋に使ったりするよね?
でもフレンチでは、「脂が強い」魚の骨や頭はフュメには用いないそう。
ふーむ。意外と魚の利用率が低いね。
日本だと、魚のアラを炊いたり、中骨せんべいにしたりする知恵があるけれど、その手の発想はないみたい。
やっぱり欧米人って肉文化なんだなー。
フレンチでは豚となったらブーダン・ノワールみたいに血を使うとか、豚の耳や頬肉や豚足や腸や、とにかくなにからなにまで利用するじゃないですか。
でも魚については「ちょっといっかなー」「匂いイヤだしー」という態度がかいま見えて(笑)興味深く感じたのでした。
切り身にしたブランジーノはソテーにします。
添えたガルニチュールは、セロリ、リーク葱、フェンネル、オニオン、赤ポテトをフュメ、白ワインで煮こんだもの。
できあがりです。
海老やハマグリも集合という「南仏気分」「ブイヤベース気分」の一品。
パンに塗ってあるのは、ルイーユです。
南仏ではよくパンに塗るみたい。
ブイヤベースに必ず添えてあるペーストですね。
そういや7年前だったかな、南仏ニースとカンヌに今は亡きパパンと、まだ元気だったママン、そしてエリぞう+ピタで旅行したことがあったんですよ。
当然のことながら、「名物のブイヤベースを食べてみよう!」という話になったわけだ。えらく高かった覚えがある。で、お待ちかねの魚いっぱい本格的ブイヤベースの登場です。
で、はりきって食べてみたんだが……。
ぬー!
うまくなかったんだよおおお。
なんつーか、味つけが平板なのだ。
店の選定をまちがったのか、本場ではたいして旨いものではないのかは不明。
「名物に旨いものなし」ということわざを思いだしたのでした、くー!
もとい、レシピに戻ります。
ルイーユの材料は、以下の通り。
ガーリック 4片
白パン 1枚(白いところをちぎっておく)
茹でたジャガイモ 50グラム
卵の黄身 1個
パプリカ
サフラン ひとつまみ(煮出しておく)
塩
オリーブオイル 80ミリリットル
カイエンヌペッパー
これらをフープロにかけて混ぜ合わせたものです。
茹でたポテトで粘りけを出しつつ、サフランできれいな黄色を加えるのがポイントらしい。
つぎに鮭のソテーとオニオンのコンポート、ラタトゥイユ添え。
ラタトゥイユにはいろんな作り方があると思いますが、ここでの材料はこれ。
赤ピーマン 1個(ざく切りにする)
ナス 1本(ざく切りに)
ズッキーニ 1本(ざく切りに)
プラムトマト 2個(種の部分をのぞいてざく切りに)
それぞれを別々に鍋で炒めて火が通ってから、ひとつの鍋にいれ、ブーケ・ガルニと、ニンニク、大さじ1のトマトペーストを加え、少量の白ワインを加えて、煮こんでいきます。
ラタトゥイユは一日たって味がなじんだほうが、おいしいよね。
で、フーディなみなさんへの今日のお勧めがこれよ!
オニオンのコンポート。
写真で見ると、アグリーでごめん(汗)
なにかというと、薄切りにした玉ねぎをバターでじっくり炒めて、それにバルサミコ、赤ワインとポートワインを煮詰めたものを加えたもの。
教室では12個分の玉ねぎを使いましたが、その際にもちいた赤ワインとポートワインはなんとそれぞれ1本ずつなんですよ。
えーッ、赤ワイン一本使っちゃうの?
ポートワインもまるごと一本?
すげー!
もったいなくて、ビビるー!
もっとも赤ワインとポートワインは十分の一くらいの量に、ねっとりするまで弱火で煮詰めていくので、安物でまったく問題なし。
1 薄切りにした玉ねぎをバター、塩でくたくたになるまで炒めます。
2 バルサミコを加えます
3 煮詰めた赤ワインとポートワインを加えて、からめるようにします。
これが旨い!!!!
深みのある甘酸っぱい味わいが、脂の多い鮭のような魚、あるいはフォアグラのようなこってりしたものによくあう組みあわせ。
この玉ねぎを皿に敷いて、その上に鮭のソテーをおきます。
ラタトゥイユも盛りつけ、さらにカラメリゼしたペコロス玉ねぎも飾ります。
シェフのお手本です。
エリぞう、悩ましい問題作です(汗)
うーぬ、盛りつけがむずかしい。
なんだか、どんぶり定食のようだ。
カッチョよくいきません。くー!
ところで下にラタトゥイユを敷いて、上に魚のソテーを乗せるのは、よくある組み合わせのようで、味の相性はいいです。お勧めですよ。
てことで、第五回目もがんばるどー!
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
いきなり暑くなったNYです。
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