コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


by erizo_1
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お勧め! 宇宙を舞台にした熱血ドラマ「スター・トレック」

スター・トレック」の新作映画を観に行ってきました。
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これはわが家的にはマストの映画なのです。
なぜならうちのピータローは、スタトレの大ファン。

なんと第一作目第一話から、すべてのエピソードを観ているトレッキーなのだ!
「ディープスペース・ナイン」だの「ヴォイジャー」だの後続番組も全エピソード制覇!

しかも会話のなかで、
「むむ。この発明はスタートレックのエピソードで出てきたナントカに似ている」
とか、
「むむ。その考え方はスタートレックのナントカに似ている」
とか、いきなりスタートレックを一般常識みたいにして話すことがあるんだよね。

そんなこといわれたって、だれもわかんねーよ!

ちなみにエリぞうは、よく「ヴァルカン人みたい」とピタ隊長に評されるのだ。

なんでもヴァルカン人というのは暑いのが好きで、部屋の設定温度が35度くらいらしいよ(笑)

そんなトレッキーなピータローにとってはまさに決戦の映画。

しかしながら本人は、
「ぼくはトレッキーじゃない
ときっぱり否定するのである。

「トレッキーというのはコンベンションに行ったり、コスチュームを着こんだりする人のことだよ。
ぼくはそんなことしないさ。
スタートレックのDVDだって持っていないしね。
ぼくはトレッキーなんかじゃないのさ」

ヨージ・ヤマモト・ファンのオレがコスプレなんて、フッ、といわんばかりのピータロー。

しかしハタで見ているかぎりでは、トレッキーとの差がよくわからない。

毎週アキバに通っていながら「ぼくはオタクじゃない」といっているオタッキーに近い気がするんだが、どうよ。

いっぽうエリぞうはスタートレックにはまるで興味なし。
てか、興味ゼロ以下。

だってあのスタイルと髪型が許せないのよー!
なんでみんな、郊外のショッピングセンターにいる人たちみたいなのだ?

だいたいあのユニフォームはなに?
22世紀だかの人たちが、あんなニュースキャスターみたいなヘアやメイクをしているわけないじゃん! 

エンタープライズ号のなかにあるヘアサロンは「美容室 ゆり」なんて名前なんじゃないのか?

SFというからにはジャン・ポール・ゴルチェが衣装担当した「フィフス・エレメント」くらいの衝撃を提供して欲しいのね。

さらにスタトレ世界では、クリンゴン人などの異星人にも白人、黒人、東洋人がいて、そのミョーにアメリカ的な人種的配慮というのも、へんちくりんに映る。

そのあたりどうよ?
と問い詰めたところ、ピタ隊長がムッとして反論を。

「きみはへんなところばかり見ている。
スタートレックはそんなところを見る作品じゃないのだ!」

へい、そうですか、すいませんね。

だけど、前に強制的に連れていかれた映画何作かは、フツーに映画として、すっげえええつまんなかったんですけど!
勘弁して欲しいです!

だもんで、今回もスタトレに強制的に連れていかれて「つまらなかったら、どうしてくれる!」という懐疑心いっぱいだったのだ。

じつはエリぞう、SFアクション映画については、受けつけられる範囲が狭いのです。
ごめんね、心が狭いのー!

アクションSFファンには大人気だった「トランスフォーマー」も「アイアンマン」もノリノリになれなかったのだ。

いや、夏休みのエンタメ映画としては、よくできていると思うよ。

しかしながらエリぞうのような機械音痴、完璧な文系人間にすると、

機械ががちゃがちゃしているのを観て、おもしろいか?」

という感慨がよぎるわけだな。
なにがおもしろいのか、ピンとこないわけです。

エリぞう的には、映画というのはどうしてもドラマの部分に関心が惹かれるから、この人間ドラマの部分がおもしろくないと、興味が薄れてしまうんだね。

最近のSFアクション映画はどうも「ゲーム画面みたいで目がチカチカして終わった」感が否めないのだ。

そんなアンチなエリぞうが猜疑心いっぱいに鑑賞した「スタートレック」
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こーれーがおもしろかったんだよ!

すごくよかったんで、びっくりよ。
このスタトレは、ええ!
すげーおもしろい!

心が狭いエリぞうでも「ぐー!」と太鼓判を押そうじゃないか!

物語としては、テレビ版スタトレの前日談。
つまりカークがカーク船長になるまでの話です。

どのへんがうまくできているかというと、まず生っぽいリアル感があるところ。

宇宙時代であるのに、どういうわけかやたらと素手で闘うのである。
ものすごいローテク!
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この映画のなかでは、カークは何度もボコられるというお気の毒な役回りなのだが(笑)
ちり紙を鼻に突っ込んで鼻血ドメにしているとか、そのあたりの生身っぽい演出がとてもいい。

おかげでテレビ版のスタートレックにつきまとっていた「学芸会みたいな感じ」というのがなくて、「生きている人間」がそこにいるように見えるのね。

でもってストーリー展開は、宇宙を舞台にした人情話

初っぱなから泣かせる設定で、カーク船長の誕生秘話が語られて、ぐいぐい浪花節
熱い人間ドラマが繰り広げられるのだ。

登場人物たちのキャラも感情移入しやすい。
血の気が多くて女の子好きで減らず口、まるで田舎のトレーラーハウス育ちみたいなジェームズ・T・カーク。

そして人間とヴァルカン人の「あいのこ」でエリート、卓越した頭脳を誇り理知的でありながら、深く隠しこんだ激情を抑えきれないスポック。

正反対の彼らが反発しあいながらも、やがて理解しあい、友情とリーダーシップについて学んでいく……。
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SFでありながら、そこに繰り広げられるのは肉弾戦と人情話。
宇宙船を舞台にしたビルドゥングス・ロマン

ヒューマンドラマになっているから、とても感情移入をしやすくて、おもしろい。
このわたしでも楽しめますた。

さてトレッキーなピタ隊長の評価はどうかというと、
「すばらしい!」
大絶賛

ピタ隊長によると、今回の設定はテレビとは違う世界なんだそうだ。

「原作にはない展開がいろいろあるので、これは原作を元にした、まったく新しい別宇宙の話。
007と同じで、原作はあっても違う世界になっている。
スタートレックの新作じゃなくて、スタートレックのReboostだね」

たしかに!
「007」の一作目も今までのボンド世界をくつがえすような演出で、新しいボンド像を打ち出したものなあ。

さてキャストはどうでしょう。
まずジェームズ・T・カーク役のクリス・パイン。
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ウィリアム・シャトナーにはぜんぜん似ていない。
でもキャラ設定は、たしかに若き日のカーク船長を彷彿とさせる。
カークのキャラを新たにふくらませた、まったく新しい人物」
というのがピタ評。

正直いって、わたしはウィリアム・シャトナーより好き。

ほぼ無名の役者であるし、べつだんルックスには惹かれなかったんだが、観ているうちに、だんだんとその存在感に引きつけられていくんだよね。すごく牽引力があるのよ。

でもって二枚目半というのか、けっこう笑わせてくれます。

バイオを調べたら「スモーキング・エース」の殺し屋役を演じていたんだね。
えー、ぜんぜんわかんないよ!

ミスター・スポック役はザッカリー・クイント。
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「まさにスポックの若い時にどんぴしゃ!」
とピタ隊長も絶賛。

ザッカリー、カッコいい!
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テレビの「ヒーローズ」に出ている俳優なのね。
テレビ観ないので、わかりませんでした。

ドクター・マッコイ役はカール・アーバン。
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「ぴったり!  ドクター・マッコイが若くなって出てきたみたいだ!」
とピタ隊長もご満悦。

映画のなかでのカールたんは、すごい60年代な髪型
バームクーヘンの切り口みたいな髪型は地毛?

ところでカール・アーバンといえば「ロード・オブ・ザ・リング」でエオメル役を演じた美丈夫ですね!

ピタ隊長「え、出ていたっけ? 思い出せない」

部長「え、この人がカール? ぜんぜんわからない」

……ひどい。
画伯ちゃんに叱られても知らないから。

こちらは新旧ヒカル・スールー

日本で放映されていたときは、たしかミスター・カトーという役名になっていたんじゃなかったっけ。
加藤さーん!
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あ、新スールーは「ハロルドとクマー」のハロルドじゃん!

アメリカでは数年前に「ハロルドとクマー」という映画がヒットしたんですが、これは韓国系のハロルドと、インド系のクマーが夜中にハンバーガーを食べに行く脱力コメディなのね。

このマイナー作品は「アメリカでアジア系役者が主演してヒットしたコメディ」という金字塔なのだよ!(笑)

ちなみにクマーを演じたインド系俳優は、なんとオバマ政権で働きたい! と役者をやめて今やオバマ政権スタッフ入り。

クマーはホワイトハウスへ。
ハロルドは宇宙へ。
ほほう、人生いろいろですなー。

そういや映画のなかではヒカルが「フェンシングを習った」というセリフがあるのですが、なんでもピタ隊長によれば「TVシリーズのエピソードに出てくる話」らしいです。
うわー!
オタ心を突く設定!

スコット役のサイモン・ペグ。
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「テレビ版とは違うけれど、おもしろい」
となかなかオタッキーのツボをついた配役のよう。

「ホット・ファズ」でおなじみのサイモンらしく、笑わせてくれるキャラ。

ウフーラについては「原作とまったく違うキャラ」とピタ先生。
映画では彼女が大きくヒロインになっていますね。

いっぽう意外な配役としては、敵を演じたエリック・バナー
誰が演じているのか、ぜんぜんわかりませんでした。 

うーん、一時はあんなに光っていたのにねえ。
なんでこう地味になっちゃったんでしょうねえ。

さらにびっくり、なんとウィノナ・ライダーが出ているのよ!
まさか彼女だとは思わず、クレジットを見て驚きマスタ。

さてSFとはほど遠い性格をした部長も「おもしろかった」との評価。

「いやー。カークは熱いよねー。
ひとりの人間を助けるのに、あんなに宇宙船を飛ばしてすごいよねー」

えーッ!
じゃあ、部長の会社だったら、敵のエイリアンに社員がつかまっても助けてあげないわけ?

「あー。うちは経費かかることは一切やらないからね。
経費削減のおり、宇宙船での救出はむりだよね。
空間移動装置だって一回使うと、5000ドルくらいかかるだろうから、
利用できるのは行くときだけ。
帰りのぶんは本人に負担してもらって給料天引きにするとかね」

うーわー!
そんなせちがらいSFいやだー!

ワープ使用料」とか「空間移動装置使用料」とか「反物質装置使用料」とかの許可を上司にハンコ10個くらいもらいにいって、あげくに

「あー。今月の予算超えているんで、この経費は落ちませんねー」

とかって経理につき戻されちゃうの(苦笑)

ああ、SFがファンタジーでよかったわー!

というわけで、SFファンも、SF精神をもたない人も楽しめる映画「スタートレック」
お勧めです。
これは確実に続編も出るだろうなー。


スタートレック
全米公開中
日本5月29日よりロードショー


☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

いよいよ渡航の準備にあたふたしてきました。
あせるエリぞうです。

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by erizo_1 | 2009-05-18 14:15 | エンタメの殿堂