コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


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惨敗! 難解な「 ハリー・ポッターと謎のプリンス 」

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ハリー・ポッターと謎のプリンス」(Harry Potter and the Half-Blood Prince)を観に行ってきました。

日米同時公開ですが、ニューヨークでの人気っぷりはすごいよ。
予想通り映画館は大混雑。
シアター前には長蛇の列
ピタ隊長が1時間15分前から並ぶというガッツを見せて、みごと中央の席をゲットしたのでした。

告白すると、エリぞう、今回まったく予習していません
原作を読んでいないのだ。
やべー!

ハリポタといえば、映画化される前、大ベストセラーになった頃に読んで一時期ハマッたものでした。夢中になっていたのよ。

しかしシリーズ物に弱いエリぞう、5巻で挫折しましたの。
ハリポタがつまらないのではなくて、同じキャラの話がえんえんと続くというのが、体質にあわないので、途中で離脱。

でもまあ、映画なんだからどうにかなるだろ、と思って観に来たんですが、これが甘かった。

ちょ、これ、わっかんねーよー!
すっげえええむずかしいんですけど!

むかし岩波ホールにアンドレイ・タルコフスキーとかテオ・アンゲロプロスとかの難解な映画を観に行った時の気分を思い出す。
最後のクレジットが出る時の、あのぼうぜんとした感覚。

「………わ、わからない

いったいあのシーンの意味は?
あの思わせぶりなカットは?
なにがどうつながっているのか、さまざまな疑問が頭をよぎる。

案の定終わるなり、一緒に行った部長が絶叫したのであった。

「ぜんぜんわからない。頭がくるくる!

なぜそこまで部長が理解できていないのかを確認してみると、すごいことが判明した。
なんと前回までの粗筋をほとんど覚えていないのだ。

さて部長に確認してみましょう。
ハリポタはどういうお話?

シリウス・ブラックは悪い側の魔法使いである」

おい、そこを間違えていたら、そもそも物語がなりたたないだろう!

「ドラコはスネイプ先生の息子である」

え、ドラコのママンはスネイプ先生と不倫していたのか!
↓このシーンはそういう意味だったのーッ?
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「魔法学校同士の対戦には、インドの魔法学校が参加していた」

え、インド? いつインドの魔法学校なんて登場したんだよ?
てか、インドの魔法学校って途方もなく強そうだな。どう考えても最強!

「ハリポタは鼻のない人を倒した」

鼻のない人というのは、ヴォルデモートを指していると思われます。
倒した、というか、まだ戦いが継続中なんだけどな。

これだけ既に間違っている解釈の上に、今回の話を乗っけるから、ものすごい話になっているのであった。

「ハリポタのシリーズはお菓子を食べているシーンが多い」
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それは正しい。
たぶん消え物は肉や魚を使うより、ゼリーやシュークリームのほうが経費を節約できるからじゃないか。

て、そんな細かいところはどうでもいいから、本筋を覚えておいてくださいよ、部長!

いやー。これだけ物忘れが多い観客たちを相手に映画を作っているんだから、監督もたいへんよねー。

毎回映画の始まる前に「前回までのあらすじ」を弁士に説明してもらうしかないね。

映像はとてもいいです。光と影の陰影が美しい。
今までにない暗い雰囲気で、ぐっと大人なハリポタ。

しかしいかんせん、予習していない身には、細かく張り巡らされた伏線らしいものが複雑すぎてわからない。

「あの事件の意味はなに?」
「あのブツはどこから来たの?」
「なんで洞窟が判明したの?」

正直いって、これらの細々したことは次作の映画の前に忘れているはず。
DVDになってから続けて観ないと、筋がわからないよ。ほとんど「24」状態

ネタばれにならない範囲で書きますと、オレのなかですげえ激しい疑問になっているのが次の箇所。
ジニーがつきあっていたブラックの男の子っていつ別れたの?

映画だけで観ると、ジニーがものすごく恋の経験豊富なアラサーのオンナに見えるんだが?
なんてヤリテなんだ!

というわけで、ほとんどタルコフスキー監督作品「鏡」を観たくらいの理解度しかできないのであった。
そのレベルで感想をいえば、

ドラコがかわいそう」

意外や今編では、ドラコが物語のスポットを浴びているのでした。
ドラコだけが一貫して悩んでいるので、かなり感情移入しやすいですね。

「ロンに夢中になっている女の子がうまい」

この子はうまい(笑)
全編を通してヒジョーに印象に残ってしまうのが脇役のこの子だという罠。

次作公開時には、またも本筋は忘れてしまって、
「えーと。謎プリってどんなヤツだったっけ」
「ほら、ロンに言い寄る女の子が出てくる回だよ」
「あー」
みたいな認識になってしまいそう。まずい。

あまりに内容が多岐にわたるので、肝心の「観客の心を揺さぶる」はずのシーンでは乗り切れず。
そこまで持っていく感情の集中がむずかしいですね。
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原作の膨大な情報量×観客の物忘れ×一本の映画としての体裁を整える、
そんなウルトラC級の力量が必要となるハリポタ。

難行苦行のような映画を撮って、監督には「お疲れさま」と慰労したいです。

しかし観るほうもド疲れさまである。
きっと部長は知恵熱を出して寝込んでしまったことでしょう。

これは原作を読まないとだめですね。
くー。惨敗でした

これから観に行かれるみなさんは必ずや予習をしていって下さいませ。
徹夜して読破してちょー!



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今週はどうなるか、楽しみです。

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by erizo_1 | 2009-07-20 12:23 | エンタメの殿堂