コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


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女性ジャーナリストが見たハイチ大地震の現状と子どもたち

去る4月17日に、ジャーナリストの津山恵子さんによる「ハイチ大震災の現状と子どもたち」の講演会に行ってきました。
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これはNY日系人会・女性実業家の会によって催されたもの。

津山さんは元共同通信記者であり、2003年ビジネスニュース特派員としてニューヨーク勤務したあと 06年にフリーランスに転向、NYを拠点に活躍されています。

司会進行はロイター通信記者であり、映画監督でもある我謝京子さん。

津山さん(左)と我謝さん(右)です。
お二人ともNYの第一線で活躍するジャーナリスト。
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さて今年1月にハイチに起きた大地震については記憶に新しいところですが、津山さんは3月に現地入りして、アメリカ人NGO(非政府組織)の仲間11人でテント暮らしをしながら人道活動に従事してきました。

滞在先は、首都ポルトープランスから約25キロ離れたレオガン市。
9割のビルが倒壊したそうです。

当日の会場のようすです。右のスクリーンに現地のもようを映し出しながら、報告する津山さん(右)と司会の我謝さん(左)
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現地は震災後二ヶ月経っていても瓦礫の山で、避難民たちが住むテントが乱立しているようすが映し出されていました。

現地のビデオを見ながら「阪神大震災ととてもよく似ている」とうなずく我謝さん。

我謝さんは阪神大震災の取材で現地入りをして、その惨状を目の当たりにし5年にもわたって追跡取材をしたそうです。

世界で震災にあう地域は少なくないですが、なぜハイチが騒がれるかというと、もともとが極端に貧しい国だということ。
インフラが整っていないところに大地震が起きたために、復興活動が遅れているどころか国民が飢えているのが現状です。

レオガン市でもいまだに電気は通っておらず、きれいな水も食糧も足りていない状態だそうです。

「テントに子どもがやってきて、お腹が空いたと訴えるんですよ」
と、津山さん。
「そして食べものを与えると、またやって来る。
自分の分はその場で食べてしまって、もらった食糧を家族に届けに行くんですね」

ある少女はサングラスをもらいにやってきたそうです。
ハイチのように炎天下の国ではサングラスは必需品。
ところがその後その子は他のメンバーたちからすでにサングラスをせしめていたことがわかったのだとか。

どことなく戦後の日本にも重なるたくましさを感じさせられます。

ポルトープランスにある孤児たちの学校では200人ほどの児童が収容され、一日一回だけの食事が配給されているそうです。

「キャンディをあげると、子どもたちがいつまでも包み紙を舐めているんですよ」

写真に写った子どもたちが大事そうに包み紙をもっている姿が印象的でした。

スクリーンには配給をもらいに並ぶ女性たちがぴったりと体をくっつけあっている写真が映し出されます。

「なぜくっついているかというと、横入りを避けるためなんです。
横入りする人がいて大げんかになるのを避けるために、体をくっつけて並ぶように赤十字が指導しているんですね」

あるいはせっかく被災者用にプレハブの建物を造ったNGOがあっても、それを解体して盗んでしまう者がいるらしいんですね。
全部がプレハブでないと、必ず盗む者が現れる。
援助のむずかしさがよくわかります。

それでも写真に写った子どもたちの笑顔が眩しいくらいに明るいのが、ある意味で救いでした。
なんというのかNYのような都会の子どもにはない、子どもらしい表情があるんですよね。

「やはり国民性というか、根が明るいひとたちなんですね。
私はハイチの人たちから、強靱さと忍耐を教えてもらった気がします」
という津山さん。

「社会システムを破壊された国の現状を見られたのがラッキーでした。
そしてそれをこうやって伝えられる、シェアできるというのが非常にラッキーだと感じています」

なかなか一般人には見ることができない現地のようすを、リアルな視点で報告してくれた津山さん。
さらに驚かされた話は、次回に続きます。

津山さんが書いたウォール・ストリート・ジャーナル日本版のハイチ・コラムもぜひ読んでみて下さいね!

ウオールストリート・ジャーナル日本版 コラム 1
ウオールストリート・ジャーナル日本版 コラム 2

<続く>


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by erizo_1 | 2010-04-27 15:21 | 社会の時間