コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


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ジャン=ピエール・ジュネの『ミックマック』

ジャン=ピエール・ジュネの最新作『ミックマック Micmacs à Tire-Larigot』を鑑賞!
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ジュネ監督といえば映画『アメリ』で有名ですが、エリぞうは『デリカテッセン』の時から大ファンで、『ロストチルドレン City of Lost Children』がマイ・フェイバリット映画なのです。

『ロングエンゲージメント』から2年、ついに新作の登場です!
ジュネ監督の新作となったら駆けつけるエリぞうざんす。

物語は現在。地雷で父親をなくして孤児になった少年バジル。
不運な男は大人になってもツイていなくて、発砲事件で頭に銃弾を浴びてしまう。
おかげで仕事も家も失ってしまったバジルだったが、ひょんなことから廃品回収業の男と出会い、彼の仲間たちと引き合わされ、家族のように暮らし始める。
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そんなある日、自分を打った弾を作っている会社を発見。そして父親の命を奪った地雷製造会社もつきとめ、死の商人に仕返しをしようと決意する。
はたしてバジルと仲間たちの作戦やいかに?

クズ鉄仲間たちが住む廃品だらけの洞窟のような隠れ家や、コミカルな廃品再生品、シュールな仕掛けや奇想天外なアイデアは、まさにジュネ・ワールド全開。
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……なんですが……。
はっきりいって全編ギャグ?

なんというかドリフなお笑いシーンが多くて、ブラックさやダークな感じというのはまったくなく、ひたすら楽しくおかしいんですよ。

武器商人に対する批判や諧謔はちりばめられているんですが、まあ、これを「社会批判がこめられた」というなら、「セックス・アンド・ザ・シティ2」だって「ミッドライフの女性の生き方をシリアスに探った」作品といいはっていいようなもんだしなあ。

『デリカテッセン』の頃にあった毒のある感じは薄れて、ふつうに楽しめるコメディに仕上がっているのでした。

うーん、ジュネ監督も丸くなったんでしょうかね?

一緒に観た部長がひとこと、
お洒落なジャック・ブラックって感じ?」

……う! 鋭い!
お洒落なんだけど、笑いのほうはジャック・ブラックの映画と大差ないんだよね。

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いや、映画としての出来は決して悪くなくて、破綻なくきれいにまとまっていて、別に文句はないんですが……。

でもファンとしてはちょっと肩すかしだったかなあ。
かつてシュールで前衛的なアングラ芝居をやっていた劇団が、ふつうに笑えるコメディを演じているような感じ。

マルク・キャロと組まないジュネ監督は、ふつうに良い人だってことなんだろうか。

くー、できればもういちどキャロと組んで、あのアングラ小劇場みたいな世界をもういちど見せてくれないかなー。

でもジュネ監督の作品だったら、これからも必ず見てしまうんだけどね。
というわけでガチのファンは必見です!

NYでは現在アンジェリカ・フィルムセンターで上映中。

日本では9月4日から恵比寿ガーデンシネマで先行公開、9月18日から全国で公開されるそうです!

「ミックマック」公式サイト


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by erizo_1 | 2010-06-06 14:51 | エンタメの殿堂