コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


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背徳的なまでに美しい靴の宇宙 串野真也の「QUEEN」展

先月東京滞在中に、気鋭のデザイナーである串野真也さんの展示会「QUEEN」に行ってきました。
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串野真也さんは京都芸術専門学校後にイタリアに留学、帰国後メンズのデザインをしたり、スタイリストとして活動したりしつつ、2007年JILLA LEATHER GOODS AWARDSでグランプリを受賞したことをきっかけに「」を中心とした靴やバッグをMASAYA KUSHINOとして製作。
パリや京都での展示会を行っています。

エリぞうはNYで行われた工芸ルネッサンス展WAOで、出品された串野さんの靴の実物を初めて拝見したのですが、これがすばらしかった!

今回の展示会でも出されていたこの作品です。
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ヒールの部分が透かし彫りになっていて、内部にもLEDのライトが灯り、あたかもぼんぼりのような日本古来の美しさと、革のブーツというハードでモードなイメージ、その相反する二つの世界がひとつに昇華されているのです。

5月に行われた東京での展示会「QUEEN」では、女王にインスパイアされた新作や今までの作品を展示。

現代日本のデザイナーやアーティストには世界に通じる才能をもつ新世代が出てきていると感じますが、串野さんもまさしくそのひとり。

妖しいまでに美しく、アートとして成立している、その作品をまずはご覧下さい。
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デザイナーの串野さんです。
作品から気むずかしそうな芸術家肌の人物を想像していたのですが、素顔の串野さんはとてもやさしくて、穏やかな雰囲気のある方でした!
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彼のすごいところは、ファッションに留まらないアートの感性をいかんなく発揮するところ。

串野さんの後ろにあるパネルは、靴に草や花が生えて、それが枯れて燃えて、そしてまた再生するという一連の流れを写したパフォーマンスなのですが、その発想がすばらしい。

「ある特定の女性をミューズとして想定してデザインするといったことはないですね。
発想はマテリアルから入ることが多いです。
今回はクイーンということで、クリスタルや鉱物の輝きを表現してみました」
という串野さん。

どれも凝ったものだけに、受注生産をしているらしいですが、このスカル・バッグは生産が追いつかないほどの人気だとか。
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女性の靴というのは、実用品でありながら、そこだけがエロスの対象ともなる、きわめてフェティッシュなものであり、そして装いのなかでももっとも「おんな」が表れるアイテムであるもの。

串野さんの美しくラグジュリアスで、モードの最先端をいきながら、背徳的な匂いがするエロティックな靴たちの宇宙は、さまざまな想像力をかきたててくれ、どこかシュールリアリズムのアートに通じる感性を感じます。
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アートとファッションのはざまを行くような作品を手がけていきたいですね」
と串野さん。

世界に通じる作品というのは、同じ文化背景を共有していない人にもインパクトを与える、ある種の驚きが必要不可欠。

そしてさらに「他の何者にも取って変われない」個性がなくてはならないもの。
なぜなら既に世界に存在するものであるなら、あらたに必要とはされないから。

その意味でも日本的な繊細さや職人気質と、ひとを驚かせる「歌舞いた」センスを持つ串野真也さんの世界はインターナショナルに通じるクオリティだと思います。

ジャンルをまたがる境界線のないクリエイターとして、彼の創作から目が離せません。
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by erizo_1 | 2012-06-29 12:31 | トレンドの泉