コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


by erizo_1
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

トランプの性的暴力に、全米女性たちが怒りのハッシュタグ#NotOK

サドンデスの金網デスマッチみたいになってきた米国大統領戦ディベート
c0050387_13351129.jpg

日本の新聞を見ていると、あまりトランプのセクハラ発言をおおっぴらに出していないようなので(ていうか、下品すぎて書けないよね)、日本にいるみなさんにもわかりやすくご説明しましょう。

トランピーがセクハラ発言をしたのは、テレビ撮影のオフカメラの時で、楽屋で会話していたもの。

“You know I’m automatically attracted to beautiful — I just start kissing them. It’s like a magnet. Just kiss. I don’t even wait.”

「オレはさ、きれいなお姉ちゃんをみると、すぐに惹きつけられてキスを始めちゃうんだよな。磁石みたいなもんだね。キスだけだよ。待ったりできないんだ」

“And when you’re a star, they let you do it, You can do anything.”

スターなら、お姉ちゃんたちはさせてくれるんだ、なんでもできるんだぜ」

“Grab them by the p---y, You can do anything.”

おまん○をガバって掴んでやるのさ、なんだってできるぜ」

ちょ、待ったーーーーー!
いきなり女性のあそこを触るってあり得る!?
キャバクラ以外の場所で。てか、キャバクラでもいきなりガバッといく?

もうそれだけで「あり得ない!」の文字が、巨大な岩となって、空からドドーンと落ちてきた気分!

もしこれが事実なら性的暴力だってことで、性犯罪者が大統領候補ってところがおかしいだろ!

ディベートの冒頭で、司会のアンダーソン・クーパーがいきなり「あなたはテープ内で女性の生殖器を掴んだと発言していますが、事実ですか」と切り出したというのは、その理由から。
c0050387_1344059.jpg

さすがにアンダーソン・クーパーとしては「プッシー」とはいえないから、超真面目な顔つきで「生殖器」と口にしていましたね。

大統領戦ディベートで「生殖器に触った」なんて言葉が出てきたの、前代未聞でしょう。

それを「たんなるロッカールームの会話」として、逃げたトランプ。
「自分の発言で傷ついた人がいるなら謝るが、あれはたんなるロッカールームの会話だ」と。

—ほら、ロッカールーム(更衣室)で男同士がやんちゃ話をするだろ、アホだし、褒められたもんじゃないけどさ、わかるだろ、誰でもそういう猥談するじゃん。

みたいなノリで言い逃れたわけです。

それに対して「ちっともオーケイじゃない!」と怒りの声を上げたのが、全米の女性たち。
たちまちオンラインに流れ出したのが、#NotOK ハッシュタグ

これは「性的暴力に対してオーケイじゃない」と声をあげて、性的暴力への社会的意識を高めるという運動のハッシュタグなのですが、たとえばディベートのあとにアップされたのが、これ。
c0050387_13474420.jpg

性的暴力を吹聴することは、ロッカールームで話す冗談じゃない

その通り!
猥談と、性的暴力はまったく違う

女性ならおそらく誰もがなんらかの性的嫌がらせにあったことがあるはず。

痴漢される、知らない男に触られる、露出狂にあう、後をつけられる、下着を盗まれる、猥褻な言葉を浴びせられる、服になにかをなすりつけられる。

十代の時に、こういう嫌な目にあったことのない女性っていないんじゃなかろうか。
わたしも思い返すと、いくつも不快な経験が思い返されて、思い出すだけでもムカつきます。ああ、腹立つ!

それもとっさに抗議できない年齢や、抗議できない立場の人に限って狙われるのが性的暴力。

男性でも性的嫌がらせにあったことのある人なら、その不快さ、気持ち悪さ、腹立たしさをよくわかるはず。
たとえ経験なくても想像力があればされたほうの気持ちがわかるはず。

作家のKelly Oxfordさんがツイートで自分が受けた性的嫌がらせを流して、他の女性たちにも自分の経験をシェアするように呼びかけたところ、たちまち 万ものツイートが。

女性たちがこのハッシュタグを使って、

「9歳の時に、スクールバスの運転手に性的嫌がらせを受けた #NotOK 」

「バスのなかで知らない男に手を掴まれて、スマイルされた #NotOK」

といったように自分の嫌がらせを受けた経験をシェアするというもの。

考えてみれば、ほとんどの女性がそういう嫌な性的嫌がらせの体験をしているわけで、それをロッカールームでのジョークにされたら、冗談じゃねえよ!て話ですよ。

テレビ番組の賑やかしとして出ている下っ端タレントやモデルだったら、トランプに体に触られても、チューされても文句なんかいえないでしょう。

そこにつけこんでお触りするなんて、なんという下劣な男!
c0050387_1411086.jpg

それでも驚いたことに、そんなディベートの翌日すらトランプ支持に集まる人もいて、もうアゴが外れて、骨接ぎに行かなきゃいけないかと思いましたよ。

トランプ集会に来ている人に、インタビュアーが「昨日のディベートでどこがいちばんよかったですか?」と質問すると、

「自分が大統領になったら、ヒラリーを刑務所にぶちこんでやるといったところ」
「最後にお互いの良いところを言ったところ」

て、それって政治じゃないだろ!(°Д°)
ここまで衆愚政治になっているのって、どうよ。

この女性が持っているプラカードには、「いまだにこのくそったれ(トランプ)に反対しなければならないなんて、信じられないわ」
c0050387_13544642.jpg

激しく同意!
なんでまだいるのだ、オレンジ色のエロおやじ

ちなみにディベートの会場で、メラニア夫人が着ていたのが、奇しくもグッチの「プッシー・ボウ」シャツだったっていうのも、全米で大きな話題に。
c0050387_13554730.jpg

わたしがアレッサンドロ・ミケーレだったら「着ないで」とツイートしてるわ!

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

読んでいただき、ありがとうございます!
エリぞうのインスタグラムはこちら
ツイッターはこちらです

[PR]
by erizo_1 | 2016-10-11 14:13 | 社会の時間