シルク・ド・ソレイユの「キュリオス」は必見の傑作!観なかったら、憤死するレベル!
2016年 10月 17日
11月27日までNYでやっているので、みなさま必見です!
見逃したら、悔しくて地縛霊になるレベルよ!
なにがすごいか、解説していきましょう〜!
1,世界観の作り込みがすごすぎる!
なにがすごいかって、その アートディレクションと世界観の作りこみ。
スチームパンク(19世紀の風俗に、蒸気機関のコンピュータが出てくるような空想科学ジャンル)の世界観で、奇妙な機械や生き物が登場するんですが、もう細部に至るまで完璧に作りこまれているんですよ。
副題は「Cabinet of Curiosities」
これは「ふしぎの部屋」と呼ばれるもので、ウィキペディア先生によると、昔の貴族が世界中から集めたふしぎな物を飾っておいたもので、博物館の前身にあたるものらしいです。ほ〜。
2.始まる前から楽しい!
この「キュリオス」開幕する前から、いつものシルクと同様、楽しませてくれます。
どうも特別なチケットで、子どもたちが舞台の上を歩いて渡れるサービスもあるようでした。
始まりはマッド・サイエンティストの実験室のよう。
もうあっという間に、そのファンタジーな異世界に持って行かれてしまうわけですよ!
3 衣装がすごすぎる!
レトロモダンなスチームパンクの衣装がステキすぎ! 細部まで行き届いていて、200点満点!
4、舞台装置がすばらしい!
これまた200点満点!
今回は資金も潤沢だったのか、すばらしく アーティスティックな舞台装置です。
5、パフォーマンスもすごいし、バラエティに富んでいる!
パフォーマンスの質の高さはいわずもがな、今回は演目の構成もいいし、バラエティに富んでいる!
ヨーヨーのようなちんまり演技もあり、ダイナミックなトランポリンもあり、飽きさせません。
このヨーヨー演技をしているのは、じつは日本人のパフォーマーのBLACKさんなのです!
すごいよ、ヨーヨーだけでよくあれこれできるもんだと、びっくりするよ!
速すぎて動体視力の悪いわたしには目が追えないほど¥!
こういうことを究めるのって、まさに日本人!と思いますわ。
6,妖しくてフェリーニの映画のよう!
「キュリオス」の世界には、シャム双生児や小人といった、見世物小屋的なモチーフがちりばめられて、あたかもフェデリコ・フェリーニ監督が描くサーカスの一座や旅芸人たち、はたまたジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ監督の「デリカテッセン」とか「ロスト・チルドレン」を彷彿とさせるんですよ!
もうそのあたりが全部ツボなわたしにとっては、まさに「あたたたたたた」とケンシローに全身のツボを高速で押されたかのよう。
ああああああ、これよ、これだわ!
わたしがずっと恋いこがれていたシルク・ド・ソレイユ>はこれなのよ!
7,「アレグリア」の感動がある!
「アレグリア」を最初に観た時は、衝撃で魂が1万キロ上空までふっとんだんですが、その後それに匹敵する舞台に出会えないまま。
ディレクターが変わってからは、シルクを観るたびに「もの足りない」感が残っていたのでした。
たんにきれいな衣装や、風変わりな舞台で、サーカスを見せても、それはシルクの真骨頂じゃない。
今回の客席を見わたしてみると、年齢層は高め。
お子さん連れももちろん多いのですが、あとは熟年層です。
きっと「アレグリア」でファンになった層が、「あの感動をもういちど」と思ってリピーターになっているってことだよね。
わかるわー!自分がその世代だけに(笑)
この何年かは空振りしていたシルク。
ところが「キュリオス」には、「アレグリア」にあった重要不可欠な要素があるんですよ!
何かといえば、ずばり物語性。
全体の世界観をきっちり作り上げて、ひとつの物語を貫いている。
だから、ちょうど飛び出す絵本のように、ページを繰ると、話がつながりながらも、次の場面に引きこみ、パフォーマンスを見せてくれる。
それがシルクを唯一無二にしているところだと思うのです。
8.全員が演技をしている!
そしてその物語に沿って舞台の全員が演技をしているから、まるで蜷川幸雄の群衆劇を観ているよう。
舞台の全部を目が追えないし、どの席に座ってもおもしろい!
9,おまけにセクシー!
さらにそこに色気も加味。
今回はとても官能の香りがして、セクシー。
男性ふたりの空中ショーがあるんですが、たくましい裸体を見せつける肉体美に、目が釘付け。
男二人が交わすエロティックな眼差しも、いいわー。
男女カップルの軽業師もSMチックで官能的だし、くねくねのイソギンチャクみたいな曲芸師もエロティックできれい。
まあ、お子さんが見ても官能的とは感じないだろうけれども、老若男女誰が見ても、ツボが用意されているってことですね、眼福、眼福。
10,びっくりのコンセプトの演目がある!
さらに今回はよくまあ、こんなことを思いつくもんだ!!! と思わせるコンセプト勝負の演目もあって、びっくりです。
これについてはネタばれしません。
実際にその目で確かめるのがいちばん。
びっくりするよ〜!
11, なにより本物だ!
そしてこれだけ非現実の世界に誘いながら、それが全部リアルであるという、このすごさね。
今やCGでなんでも表現できて、今や映像では毎日、非現実を観なれているじゃないですか。
広告に載るレタッチされた女優さんの写真しかり、アクション映画しかり、ポケモンGOしかり。
でもこの舞台は、まるで夢幻の世界でありながら、生身の肉体とリアルな舞台装置だけでなりたっている。
そこがすばらしい!
なんて人間はいろんなことができるのだろう、なんていろんなことを考えつくのだろうと、そこにも感動します。
リアルな肉体を使って、非現実な世界に誘ってくれる「キュリオス」
きっと2017年以降にヨーロッパ公演やアジア公演もあると思うので、日本の方たちもこの名を覚えておいて下さいね。
観てソンなしです!
見逃したら、マジもったいない!20 年後悔 するよ!
NY公演は11月27日までありますが、場所はランデール・アイランドです。
ハーレムと、クイーンズのアストリアの間、イーストリバー上にある小さな島です。
124丁目から出るシャトルバスを使うのがお勧めです。
市営のバスや、タクシー、帰りはウーバーという手もありますが、帰りはめちゃ混むので気をつけて。
KURIOS
NY公演
期間:11月27日まで
場所:Randall’s Island Park
12月から、マイアミ公演。
2017年2月から、テキサス州ダラス公演
2017年4月から、テキサス州ヒューストン公演
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