コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


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きれい! 楽しい! 映像のワンダーランドみたいなピピロッティ・リスト展

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現在、ニューミュージアムで、ピピロッティ・リスト(Pipilotti Rist)の「ピクセル・フォレスト(Pixel Forest)」展が開催中です。

ピピロッティはスイスのマルチメディア・アーティストで、すでに30年にもわたり、映像によるインスタレーションを作って来た作家。

こちらがピピロッティさんです。
小さい頃から長くつしたのピッピから取ったアダ名で呼ばれていたのもわかる、どことなく少女のような茶目っ気のあるかわいい雰囲気の人ですね。
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ロビーにもシャボン玉を作るナゾの機械が!



じつは夜になると、ニューミュージアムのガラスに映像作品が浮かびあがるのです。
それもピピロッティがガラスに顔ぶちゃしている映像!
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近づきます。

ははははは。
よくやるなあ、すごい顔ぶちゃ!
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夜このあたりを通る人はお楽しみに!

さて館内は2階、3階、4階がすべて映像インスタレーションを展示しています。
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紗幕に映像が映されていて、きれい。
こちらは『Ever is Over All』(1997年)
若い女性がクニフォフィアの花の形をしたハンマーで、楽しそうに車の窓を叩き割っていきます。
有名な作品で、MOMAに購入されています。



過激な暴力なのに奇妙にハッピーなイメージ。
紗幕にはスイスの山の牧場を走り回る羊などが映されています。

ビデオ・アートというとわけのわからない映像を見せられて、「だから、なんなんだよ!」といいたくなる作品や、あるいはいっそ不快になる映像も少なくないもの。

ところがピピロッティの作品は、とてもエンターテイメントであり、カラフルで、多幸感を呼ぶものなんですよね。

こちらはなんとパンツで出来たシャンデリア! 実際に着古したものを洗った下着だそうです。
作品名「マサチューセッツ・シャンデリア
え!?



こちらは床にあるクッションにもたれながら鑑賞できるビデオ作品。
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刻々と色が変わるガラスのイルミネーションがたくさん下がっていて、きれい!


4階には、暗いなかにベッドが用意されています。
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ベッドに横たわって、天井に映し出される映像を眺めるんですが、目の前に大きく広がる水のなかの景色、ふやけた手や足、、水草、水中から見あげる空と木立、音楽と映像があいまって、ああ、これはどこかで体験したことだと思えてきて、催眠術にかかるように、ずっとこうしていたい、と思えるほど。



映像にたゆたい、ゆらめく水と泡を見つめていると、湖で浮かんでいるような、死んでしまって水底から見つめているような、宮沢賢治の「やまなし」に出てくる小さなカニになったような心地になって、

クラムボンはわらったよ。」

とつぶやきそうになったのでした。

他にも箱庭のような部屋のなかを作品にしたり、家のミニチュアと日常生活のアイテムを一緒に作品にしたりと、ピピロッティの作品には、誰もが持っている子ども時代の記憶、そして自然と裸体といったモチーフが繰り返して出てきます。

誰にとっても原体験にあるものに触れ、子どもらしいセンス・オブ・ワンダーの感覚や、それを縛るものへの反発や、異常なまでにマクロに人体に迫る感覚が、普遍的に通じる作品となっています。

充分に、お子さんも楽しめるアートだと思います。
一部ヌードがあるので、そのあたりはご家庭の方針次第かな。
アートにオープンなご家庭なら、とてもいいアート体験じゃないかと思いますよ。

展示は1月27日まで!

寒い季節でも、柔らかなベッドに横たわりながら、ピピロッティのカラフルな映像を眺めていたら、になれそうです。

人気の展覧会になることは間違いないので、お見逃しなく!


New Museum
住所:235 Bowery, New York, NY 10002
開館時間:水曜〜日曜 11:00~18:00 木曜〜21:00
休館日:月曜、火曜
入場料:一般$16 シニア$14 学生$10 18歳以下無料



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by erizo_1 | 2016-10-30 16:19 | カルチャーの夕べ