パパンとアルバムの巻
2007年 11月 27日
お年寄りはむかしのことはしっかり覚えているというので、アルバムを作って持っていったのだ。
それが看護師さんにとってもなかなか興味をそそるらしく、何人かの看護師さんがアルバムを見てくれた。
当然ピータローの写真も入っているので、
「旦那さん? すごいワイルドだね」
とか、
「旦那さん、芸能人みたいね」(←ビリー隊長のことか?)
というコメントをもらっている(笑)
やはりハゲのブラックは、日本社会的には相当にインパクトが強いのでしょう(笑)
元気だった頃のパパンの写真を観て、看護師さんが驚いたように、
「え、これ、黒部さん? ふーん、黒部さんに見えないねえ」
とコメントを。
あれ、そうなのか。わたしの目には同じパパンなのだが、入院して以来入れ歯をはずしているので、くしゃおじさんみたいな顔になっているのだ、
でも写真のなかでは、パパンはシャキシャキしたお年寄り。
つい2年前までは海外旅行もしていたほど、元気なお年寄りだったのだ。
家族にとってパパンはパパンだけど、看護師さんにとっては新しく来た患者さんなんだよね。
病状や過去の病名はわかっていても、そのひとが誰なのかなんてことは知らない。
でもみんな、それまで人生のあったひとたちなのだ。
パパンだって一年前まではシャキッとしていて、決してこれほど弱くて、痛々しいお年寄りだったわけじゃない。
入院した当初パパンは、看護師さんにも
「グーテンターク」
とドイツ語を披露していたらしい(笑)
同じフロアにはたくさんお年寄りが入院しているんだけど、みんなそれぞれ何十年もの過去があったのだろう。
パパンにはこれまで生きてきた人生があり、ちゃんと過去があったのだと伝わるのは嬉しい。
親切にしてくださっている看護師さんたちには、どんなに頭をさげても充分ではないと感じてしまう。
ありがとうございます。