コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


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カテゴリ:エンタメの殿堂( 117 )

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ジャパンソサエティで、佐々木芽生監督の「おクジラさま ふたつの正義の物語」が全米初公開されました。

佐々木芽生監督はアートコレクター夫妻を扱ったドキュメンタリー映画「ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人」で話題を呼んだ監督です。
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今回の「おクジラさま」はイルカ追い込み漁の町、太地町で2010年から撮影されたという、問題を含んだドキュメンタリー映画です。

オスカー賞に輝いた「ザ・コーヴ」で世界中に悪名高くなってしまった太地町
けれどもそこでの描かれ方が、あまりに一方的に漁師たちを「」にしていることに、佐々木監督は違和感を覚えて、この作品を作るに至ったといいます。

ジャーナリスト出身である佐々木監督にとっては、まず双方の意見を公平にテーブルに持ち出すことが、大切だと考えていたとのこと。

欧米規準でいえば、イルカやクジラを食べることは、犬や猫を食べること、あるいはゴリラやチンパンジーなどの霊長類を食べることと同じくらいの嫌悪感をもたらすといっていいでしょう。

欧米人にしたら、なぜ太地町の人たちが残酷な漁を続けるのか理解できない。
わざわざイルカを食べなくたっていいだろう、というのが欧米では一般的な意見でしょう。

いっぽう日本では外圧がかかることで「これが自分たちの文化なのだ、伝統なのだ、知らない人間が口を出すな」とナショナリズムに走って反発してしまうという結果も生み出しています。

いまや変化と伝統、西欧文化と日本文化、グローバリズムとローカリズムとの対立にまでなっているイルカ追い込み漁問題。

佐々木監督は、漁師側と反対派の立場を中立的にとらえ、映画にはさまざまな人たちが登場します。

太地町に住み込んで、住民にも溶けこんでいくアメリカ人ジャーナリスト
イルカ漁を生計としてきた漁師たち。
シーシェパードの男性を始めとする反対派の人々。
公開討論をうながす右翼の男性。
(ちなみにこの人がものすごいキャラ立ちしていて、良いコミックリリーフになっています。すごくいい味出している!)

「この映画では、誰も悪者として描かないように注意を払った」という佐々木監督。

出てくる人たちは反対派、そして漁師や町長側、どちらの意見も納得できるんですね。

私自身、「なぜ太地の漁師たちは批判されながらも漁を続けるのだろう」とふしぎだったのですが、彼ら自身の言葉を聞いていると、ああ、そういう感覚なのだな、と初めて腑に落ちるものがありました。

漁師というのは海に生きる人たちで、勤め人のように転職ができる人たちとは違う。その海で獲れるもので暮らすしかない。

そしていっぽうシーシェパードも、日本ではその過激な行動から、エコ・テロリストのような恐い印象がありますが、映画で出てくるのは父と娘で、なにも日本バッシングしているわけではない。

反対派の人たちは、イルカを救いたい一心で自分たちの時間を費やしているわけです。

イルカの肉そのものは卸値が下がっていて、実際にはイルカの生体を水族館に売ることのほうがビジネスとして成立しているそうです。

そのためWAZA(世界動物園水族館協会)は「追い込み漁で取ったイルカは買わないように」という通達を出ししていますが、ロシアと中国、北朝鮮といった国はなお買いつけています。

私自身は、できれば捕鯨もイルカ追い込み漁もなくなることを望んでいるのですが、とりあえず調査捕鯨と、近海のイルカ漁とは分けて考えたほうがいいのではないかと感じました。

世界的な流れでいえば、イルカ漁にはあまり将来はないのではないかと思うんですね。
アメリカでは、すでにシャチやイルカのショーも「動物虐待」として問題視され始めているし、シーワールドもヤリ玉にあがっている。

大まかな潮流でいえば、今後は高等な知能を持つ動物に対しては芸をさせたり、閉じこめたりするのはよくないという方向にむかって行くのではないかと思うんですよ。

では、アメリカ人はこの映画を見てどう思うのか。

映画のあとで質疑応答がありましたが、会場には「自分は動物アクティビストです」という反対派の人もいました。
しかしそういう人でも、この映画を作ってくれてよかったというコメントをしていました。
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また「もっとイルカの知能の高さについて、科学者の視点を入れるべきだ」というアメリカ人観客の意見もありました。

「漁師たちは産業がなくなっていっている炭鉱夫たちに似ている。アメリカでも同じように時代に取り残された炭鉱はたくさんある。次の映画は炭鉱夫をテーマにしたらどうか」
という意見もありました。

なにより重要なのが、この映画を見れば、なぜ漁師たちが漁をやめないのか、その理由が彼らの口で語られるし、また彼らがふつうに生きている人たちだとわかるところです。

映画の中で、シーシェパードと町長の公開討論会があるのですが、そのなかでシーシェパード側が、
「太地町を変えるのに、自分たちは力になる」
という問いかけをするのですね。

それに対して町長が、
太地町のことは太地町の人が決める。太地町を変えたいと思うなら、太地に住んで住民になってから考えて欲しい」
といったことを述べるのですが、ここで会場から拍手があがっていました。

つまり映画を見たアメリカ人たち、彼らのほぼ全員がクジラおよびイルカ漁には反対であるし、ましてや食べるなんてあり得ないという人たちではありますが、それでも住民の言葉には一理あると感じたのでしょう。

映画の中で太地に住んだアメリカ人ジャーナリストが、
「動物にも絶滅危機種というのはあるが、太地のような絆の強い村落こそ絶滅危機種だと思う」
といった言葉が非常に心に残りました。

そしてこの映画ではじめて知ったのは、太地町の美しさ
湾を見下ろして立つ町なみは、まるでジブリ映画に出てくるような風景で、とてもきれいです。

これなら斜陽産業であるイルカ漁よりも、むしろ観光地として、ホエールウォッチングやドルフィンウォッチングをウリにしたほうがよほど産業としては未来があるのではないか、と思えました。

クジラおよびイルカ漁に反対であっても賛成であっても、これは互いの意見を知るために、ぜひ見てもらいたい映画です。

非常によく作られたドキュメンタリーとして、必ず見た人の心に「考えること」を植えつけてくれる映画です。

分断がめだつ昨今ですが、このフェアな姿勢の映画は、対話の糸口を、互いを理解することを喚起してくれると思います。


日本での公開は9月
ユーロスペース渋谷などで公開!
また書籍も8月に販売します。

おクジラさま ふたつの正義の物語


「おクジラさま」オフィシャルサイト



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by erizo_1 | 2017-07-19 15:05 | エンタメの殿堂
ブロードウェイで「サンセットブルバード」が上演中です。
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1994年に同じくグレン・クローズ主演で上演された時は、この役でトニー賞を獲得したグレン。

元ネタは「サンセット大通り」という映画で、これをアンドリュー・ロイド・ウエーバーの音楽で舞台化したもの。

主人公は、売れない脚本家のジョー・ギリス。
彼が偶然迷いこんだのが、サンセットブルバードにある往年の大女優ノーマ・デズモンドの屋敷。

かつての大スターだったノーマは、執事のマックスに仕えられながら、ひっそりと暮らしています。

そしてノーマがカムバックするための映画の台本「サロメ」を執筆するという依頼を受けて屋敷に住むことに。

で、このノーマが、ものすごい怪物キャラ
とっくに世間から忘れられている存在なのに、「あてくしは女優よ!」といまだに大スター気分で生きている。
気分だけは絶世の美女のままで生きている老人なのです。

そしてノーマの演技にほだされて、ジョーは情人になってしまうのですねー。
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かつて大スターだった女優が、過去の栄光にすがって生きる、その妄執が恐ろしいという話です。

オリジナルの映画では、グロリア・スワンソンが演じて、最後の有名な「監督、クローズアップの用意はよくってよ」のシーンがこれ。
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うわーん、お母さん、こわいよう!

それをやるのが、グレンですよ!
危険な情事」「危険な関係」と、悪女を演じさせたら、右に出る者がいない名女優、グレン・クローズ。

わたしはグレンが侯爵夫人を演じた「危険な関係」が大好き!
いやもう映画史に残る、悪女っぷり、そして最後の落涙がなんともいえなかったですねー。
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ちなみに調べていて驚いたのが、グレン・クローズがアカデミー賞に6回もノミネートされながら、受賞していないこと。

えええ、納得いかない!
なんでグウィネス・パルトローが受賞していて、グレンさまが受賞していないんだよー! 

劇場は当然、観客だってグレン・クローズ目当てで観に来ています。

グレンの登場シーンだけで、お客さんが拍手!
うおお、まるで「放浪記」の舞台に森光子が出てきた瞬間のようです!
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いよいよ歌い出すグレンさま。
……あれ?

………こ、これは……。

ヘタ?
いや、これが「気が狂った老人」を演じているためにわざとヘタに歌っているのかもしれないけれど声も出ないし、音程も外すし、声質もよくない。

歌手でないので声がよくないのは致し方ないですが、他のキャストはうまいです。さすがブロードウェイ。

ところが芝居となると、さすがグレン。
うまい、うまいよ、うますぎるよ!

ひとことでいえば、すごく気持ち悪い!

いや、「気持ち悪い」というのがホメ言葉になるのか、という疑問はあると思うんですが、この「サンセットブルバード」に限っては、賞賛になる!

圧巻は最後の10分間。
「カメラ、アクション!」の有名なシーンです。恍惚としたグレンが階段を降りてきて、
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「監督、クローズアップの用意はよくってよ」

そして朗々と歌い上げるラスト。

ひいいいい!
怖いよおおおおおおお

もはや早稲田小劇場の白石加代子の芝居を見ているよう。
ここはワセショーかよ!

もう狂気女優というか、怪演というか。

最後のカーテンコールでは、グレン・クローズにスタンディングオベーションで、会場は大拍手でした。

いやーーーーーー!
すごいわ! さすが大女優だわ!
最後の10分だけで「すごいものを観てしまった!」感を叩きだす、この演技力、存在感。

正直、最後の10分までは「見る価値あるか?」とも思っていたのですが最後に持っていかれました!

観客を「グレンさま、神!」と感服させて帰らせるのだから、すごいもんです。

いやー、キモかった、怖かった、面白かった!

6月25日まで期間限定の公演。
今のうちよ!
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Sunset Boulevard

Palace Theatre
1564 7th Ave & W 47th Street, New York, NY 10036



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by erizo_1 | 2017-06-08 13:58 | エンタメの殿堂
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ローガン」日本で公開中!
あのウルヴァリン主役の作品です。
これが激シブロードムービーなんですよ。

ウルヴァリンといえば不死身であったはずなのに、冒頭から、すっかり衰えた中年ぶりを見せるローガン。
しかもリムジンの運転手をやっているという落ちぶれた設定です。
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かつての最強ミュータントが、今ではかなり力をなくしているという悲しい状況。

さらに悲しいことに、プロフェッサーX がすっかり老いさらばえています。

パトリック・スチュワート自身の老いとあいまって、もはや演技なんだか、リアルなんだかわからない。
昭和の名俳優、宇野重吉の演技を見ているかのよう。
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そんなウルヴァリンが、託されたのがミュータントの少女ローラ。
今やミュータントが絶滅しかかっている世界で、ローラをカナダに亡命できる場所まで運ばなくてはならないことに。
敵と戦いながらの壮絶な逃避行、はたして彼らは逃げ切れるのか。
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で、この少女ミュータントを演じるダフネ・キーンがすごすぎる!
ほとんど野生動物
すごい子役がいるものです。

中年男と少女の逃避行といえば、ジャン・レノとナタリー・ポートマンの「レオン」が名作ですが、あの映画のマチルダと違って、ダフネ演じるローラは、ウルヴァリンより凶暴なくらい。
かわいいとか美少女とかってレベルじゃなくて、ケダモノ!
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もしこの子のシッターを頼まれたら「絶対にいやだ!」と即答できるくらいワイルドな子で、だけどそれを演技でやっているんだから、たいしたものだわ。

いっぽう彼女を守るローガンがなかなかにつらい。
ウルヴァリンが最強のミュータントというわけではなくなっていて、傷の癒えかたも遅くなっているわけです。目も血走っているし。

かつてはレベル5のジーン・グレイと対抗できたのに(泣)
今やフツーにお疲れぎみの中年!(涙)

あれ、そういえば日本人妻のヤシダ・マリコはどうなったんだっけ?
日本人妻がいるなら、日本でビザもらって働いたほうが楽なんじゃないのか?

このローガンの老老介護、体力の衰え、中年世代には身につまされすぎる!
中年の観客にとっては「あるある」シチュエーション、満載です。

かつては徹夜が続いても「戦うビジネスマン」だったのに、今や体力ガタ落ち
徹夜なんてもっての他、酒量もめっきり減らして、食生活も気をつけるようになりました的な。
認知症になった親の介護もあります的な。
でもまだ稼がなくてはならないので暮らしもたいへんです的な。

わたし的には、せめてファンタジーの世界くらい、病気とか老いとか認知症とか介護みたいな問題とは関係なくあって欲しかったなあああ、と思ったほど。

おかげで鑑賞後は、どーーーん、と気持ちが落ちたのでした。

あ、だからといって映画としてだめだってことではなく、非常によいです。
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ストーリー展開としてはシンプルなだけに、感情移入もしやすいし、リアリティもあるし、ラストに希望もちゃんとある。

今までのXメンがたいてい「超能力大合戦」であって、いささか子どもっぽいのに対して、今回の「ローガン」は大人の鑑賞に堪えるもの。

SFアクションものでありがちな目がかちゃくちゃするCG駆使の映像ではなくて、もっと肉弾戦のバイオレンスなアクションが展開されます。

ローガンの悲しみや葛藤、そして愛がわかるドラマ仕立てになっていて、一匹狼のウルヴァリンに芽生える父性愛が見どころです。
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ヒュー・ジャックマンはめちゃ渋くてカッコいい!
もうね、ミッキー・ロークの「レスラー」を彷彿とさせるというか。

ジョニー・キャッシュの激シブなテーマソングとあいまって、激シブなアクション映画なのでした。

えー、介護世代の中高年のみなさんは、いろいろと身につまされるので、覚悟を持ってご覧下さいね。



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by erizo_1 | 2017-06-05 14:10 | エンタメの殿堂
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好きな映画のジャンルに「せつないSF」というのがあります。
ガタカ」みたいなやつです。

この「Arrival(邦題:メッセージ)も、まさにせつないSFです。

出だしからして、天井を舐めるようなカメラワークと、物憂げな音楽が、いかにも「これから文芸作品が始まりますよ」的な幕あけです。

ヒロインは、娘を亡くした過去をもつ言語学者のルイーズ・バンクス(エイミー・アダムス)。

ある日突然、世界各地に謎の宇宙船が現れるという事態が起こり、アメリカ軍大佐のウェバー(フォレスト・ウィテカー)に、ルイーズはスカウトされて、エイリアンとの交信を依頼されます。
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この宇宙船が「バカうけ」みたいな形だと話題になっていますが(笑)本当にそう。

そしてルイーズは科学者のイアン・ドネリー(ジェレミー・レナー)と組んで、彼らは調査を始めます。
ナゾの宇宙船のなかに入って、エイリアンとの交信を試みるルイーズたち。
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この宇宙人との会話を解読していく過程がメインストーリーになっているんですが、じつはこの部分はむしろ「おかず」といっていい。

このエイリアンはものすごく文明が発達しているんですよ。
時空間も超えてしまう。
だったら、こんな回りくどい方法をとらずに、ルイーズに直接コンタクトすればいいじゃないかと思ったりもするんですけね。

いろいろとこのあたりはツッコミもあるところでしょう。

だが、しかしこの映画の重大な主題は、じつはエイリアンではないのです。
ずばりルイーズが「最愛の子どもを亡くす」ことを耐え抜いてどう生きるのか、という母性の物語なのです。

物語の終盤で、重大なあることが判明します。
ネタバレしない程度にいえば、時間叙述のトリックです。

それがわかったとたん、あああ、あそこの意味はそういうことだったのかとわかる。このあたりから、ぐいぐい物語が胸に迫ってきます。

わかればわかるほど、いや、これはつらい、つらすぎる
自分だったら、とても抱えきれないだろうと思う。
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なんといっても娘を亡くすエイミー・アダムスの演技がすばらしい。

父親には堪えられない痛みであっても母は最後までじつに強い。

どんなにつらくてもわが子を愛する、その母性の強さに圧倒されます。

原題のArrival には「到着」そして「出生」の意味があります。
つまりエイリアンの到着と、子供の出生。

そしてまた原作の小説は「あなたの人生の物語」というタイトル。

なぜ映画の邦題を「メッセージ」にしたのかはわかりませんが、映画を見てから、原題の意味を考えると、ずしりと胸に応えます。

SFといってもアクション映画とは真逆にある物語。

ふだんSFはあまり見ない女性にこそ見てもらいたい、そしてお子さんを持っている方には、ぜひとも見てもらいたい映画です。

未来がわかっていても、なおかつ愛する勇気を持てるのか。
究極の選択かもしれません。

映画のラストに、胸に問いかけてみて下さい。



米国で見逃した方はぜひオンラインでチェケラウしてみて!

テーマソングも、なんともいえずいいです。
音楽総指揮はヨハン・ヨハンセンですが、この印象的なオープニングとエンディングの曲は、もともとマックス・リヒターの楽曲「On the Nature of Daylight」らしいです。



なんとも心に残る楽曲です。


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by erizo_1 | 2017-06-03 14:01 | エンタメの殿堂
シルク・ド・ソレイユの「キュリオス」を観てきましたが、これがすーばーらーしかった!!!
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11月27日までNYでやっているので、みなさま必見です!
見逃したら、悔しくて地縛霊になるレベルよ!

なにがすごいか、解説していきましょう〜!

1,世界観の作り込みがすごすぎる!

なにがすごいかって、その アートディレクションと世界観の作りこみ。
スチームパンク(19世紀の風俗に、蒸気機関のコンピュータが出てくるような空想科学ジャンル)の世界観で、奇妙な機械や生き物が登場するんですが、もう細部に至るまで完璧に作りこまれているんですよ。
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副題は「Cabinet of Curiosities
これは「ふしぎの部屋」と呼ばれるもので、ウィキペディア先生によると、昔の貴族が世界中から集めたふしぎな物を飾っておいたもので、博物館の前身にあたるものらしいです。ほ〜。
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2.始まる前から楽しい!

この「キュリオス」開幕する前から、いつものシルクと同様、楽しませてくれます。
どうも特別なチケットで、子どもたちが舞台の上を歩いて渡れるサービスもあるようでした。



始まりはマッド・サイエンティストの実験室のよう。
もうあっという間に、そのファンタジーな異世界に持って行かれてしまうわけですよ!

3 衣装がすごすぎる!

レトロモダンなスチームパンクの衣装がステキすぎ! 細部まで行き届いていて、200点満点!
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4、舞台装置がすばらしい!

これまた200点満点!
今回は資金も潤沢だったのか、すばらしく アーティスティックな舞台装置です。
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5、パフォーマンスもすごいし、バラエティに富んでいる!

パフォーマンスの質の高さはいわずもがな、今回は演目の構成もいいし、バラエティに富んでいる!

ヨーヨーのようなちんまり演技もあり、ダイナミックなトランポリンもあり、飽きさせません。

このヨーヨー演技をしているのは、じつは日本人のパフォーマーのBLACKさんなのです!
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すごいよ、ヨーヨーだけでよくあれこれできるもんだと、びっくりするよ!
速すぎて動体視力の悪いわたしには目が追えないほど¥!
こういうことを究めるのって、まさに日本人!と思いますわ。

6,妖しくてフェリーニの映画のよう!

「キュリオス」の世界には、シャム双生児や小人といった、見世物小屋的なモチーフがちりばめられて、あたかもフェデリコ・フェリーニ監督が描くサーカスの一座や旅芸人たち、はたまたジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ監督の「デリカテッセン」とか「ロスト・チルドレン」を彷彿とさせるんですよ!
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もうそのあたりが全部ツボなわたしにとっては、まさに「あたたたたたた」とケンシローに全身のツボを高速で押されたかのよう。

ああああああ、これよ、これだわ!
わたしがずっと恋いこがれていたシルク・ド・ソレイユ>はこれなのよ!

7,「アレグリア」の感動がある!

「アレグリア」を最初に観た時は、衝撃で魂が1万キロ上空までふっとんだんですが、その後それに匹敵する舞台に出会えないまま。

ディレクターが変わってからは、シルクを観るたびに「もの足りない」感が残っていたのでした。

たんにきれいな衣装や、風変わりな舞台で、サーカスを見せても、それはシルクの真骨頂じゃない

今回の客席を見わたしてみると、年齢層は高め
お子さん連れももちろん多いのですが、あとは熟年層です。

きっと「アレグリア」でファンになった層が、「あの感動をもういちど」と思ってリピーターになっているってことだよね。
わかるわー!自分がその世代だけに(笑)

この何年かは空振りしていたシルク。
ところが「キュリオス」には、「アレグリア」にあった重要不可欠な要素があるんですよ!
何かといえば、ずばり物語性
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全体の世界観をきっちり作り上げて、ひとつの物語を貫いている
だから、ちょうど飛び出す絵本のように、ページを繰ると、話がつながりながらも、次の場面に引きこみ、パフォーマンスを見せてくれる。
それがシルクを唯一無二にしているところだと思うのです。

8.全員が演技をしている!

そしてその物語に沿って舞台の全員が演技をしているから、まるで蜷川幸雄の群衆劇を観ているよう。
舞台の全部を目が追えないし、どの席に座ってもおもしろい!

9,おまけにセクシー!

さらにそこに色気も加味。
今回はとても官能の香りがして、セクシー。

男性ふたりの空中ショーがあるんですが、たくましい裸体を見せつける肉体美に、目が釘付け
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男二人が交わすエロティックな眼差しも、いいわー。

男女カップルの軽業師もSMチックで官能的だし、くねくねのイソギンチャクみたいな曲芸師もエロティックできれい。

まあ、お子さんが見ても官能的とは感じないだろうけれども、老若男女誰が見ても、ツボが用意されているってことですね、眼福、眼福。

10,びっくりのコンセプトの演目がある!

さらに今回はよくまあ、こんなことを思いつくもんだ!!! と思わせるコンセプト勝負の演目もあって、びっくりです。

これについてはネタばれしません。
実際にその目で確かめるのがいちばん。
びっくりするよ〜!

11, なにより本物だ!
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そしてこれだけ非現実の世界に誘いながら、それが全部リアルであるという、このすごさね。

今やCGでなんでも表現できて、今や映像では毎日、非現実を観なれているじゃないですか。
広告に載るレタッチされた女優さんの写真しかり、アクション映画しかり、ポケモンGOしかり。

でもこの舞台は、まるで夢幻の世界でありながら、生身の肉体とリアルな舞台装置だけでなりたっている。
そこがすばらしい!

なんて人間はいろんなことができるのだろう、なんていろんなことを考えつくのだろうと、そこにも感動します。

リアルな肉体を使って、非現実な世界に誘ってくれる「キュリオス」

きっと2017年以降にヨーロッパ公演やアジア公演もあると思うので、日本の方たちもこの名を覚えておいて下さいね。
観てソンなしです!
見逃したら、マジもったいない!20 年後悔 するよ!

NY公演は11月27日までありますが、場所はランデール・アイランドです。
ハーレムと、クイーンズのアストリアの間、イーストリバー上にある小さな島です。

124丁目から出るシャトルバスを使うのがお勧めです。
市営のバスや、タクシー、帰りはウーバーという手もありますが、帰りはめちゃ混むので気をつけて。


KURIOS
NY公演
期間:11月27日まで
場所:Randall’s Island Park

12月から、マイアミ公演。
2017年2月から、テキサス州ダラス公演
2017年4月から、テキサス州ヒューストン公演


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by erizo_1 | 2016-10-17 15:39 | エンタメの殿堂
マイケル・ファスベンダーが主演する「 The Light between Oceans 」を観てきました。
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舞台は1920年代のオーストラリア。
孤島の灯台守である夫婦は、ある日ボートが漂着して、その中に赤ん坊がいるのを発見します。
二人は自分たちの子どもとして赤ん坊を育てるのです

灯台守を演じるのが、「X-MEN 」のマグニートや「それでも夜は明ける」で知られるマイケル・ファスベンダー。

妻を演じるのは、アリシア・ヴィカンダー
エクス・マキナ」や「リリーのすべて」で話題をかっさらった愛くるしい顔だちの女優さんですね。

撮影当時このふたりは実際につきあっていたらしく、演技の息もぴったり。
孤島に二人だけで住む灯台守の夫婦をこそばゆくなるくらいラブラブに演じてくれます。
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だが、しかしマイケルが出ている限り、ハッピーにいきっこないわけです。
なんたって眉間のシワ演技では他の追随を許さないマイケル・ファスベンダー。

マイケルさん、たいていの映画で苦悩しているよね。
苦悩しているか、迫害しているかのどっちか。

マイケルが出たとたんに、ああ、この人物には過酷な運命が待ち受けていて苦悩するのだろうなあ、という予感がするわけです。

幸せそうなシーンを演じていても、ああ、これは悲劇を増長させるためにあって、このあとドーン! と悲劇が待っているんだろうなあ、と思っていると、やっぱり悲劇が待ちかまえているのですね。

そのくらい苦悩の似合う男、マイケル・ファスベンダー!

幸せな暮らしも、産みの母親が生きて近くにいたことがわかったことから急転、後半は涙、涙、苦悩と嘆き、引き裂かれる心のてんこ盛りです。

この産みの母を演じるのが演技派レイチェル・ワイズなもんだから、登場人物たちの気持ちがよく伝わってきて、あの人の気持ちもわかる、この人の気持ちもわかる、というせつない状況です。
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子役の女の子もすごーくかわいい
「四歳くらいの幼児がこんなに両親役になついて、自然に演技できるものなんだろうか?」と驚くほど、自然でかわいい。
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そういえば「X-MENアポカリプス」でも父と娘のほっこりシーンがあって、悲劇に続いていたのだよなあ。
つくづく悲劇の父親像が似合うマイケルさんなのでした。

アメリカでのこの映画のカキコミには、「これでマグニートは人類を憎むようになったのだ、これは X-MENの前日譚なのだ!」というコメントがあって笑った。たしかに!

そして景色がすばらしい!
シネマトグラフィーの美しさには圧倒されます。

絶海の孤島、灯台のある風景、大海原、嵐の情景、海をわたっていく小さな船。
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そして灯台のある島がまた美しい!
こんな小さな小屋で素朴な家具に囲まれて、山羊や鶏を飼いながら暮らす生活もいいなあ、と憧れてしまうほど。
子どもが着ている子ども服も本当にかわいい!

この話、北海道の孤島の灯台守をしている吉岡秀隆黒木華の夫婦のもとに、ボートに乗った赤ん坊が漂着して……みたいに想像してもらっても充分なりたつ話です。

もうこれだけで「泣かせる」とわかる。
親子の愛、夫婦愛を描いた号泣ドラマ
観ていてボロ泣きしました。
ハンカチをお忘れなく!
ストレートなメロドラマです。

日本人が好きなウエットな話だし、悪人が出てこないし、こういう絶景が見たいなって気にさせるので、JALやANAの機内映画にぜひ入れて欲しいです!

今から「全米が泣いた」というコピーが頭に浮かぶほど。
というか、他のコピーが思いつきません。

原作はオーストラリアの作家M.Lステッドマンのベストセラー小説「海を照らす光

余計なお世話ですが、ハワカワ出版さんは映画にそなえて文庫を出してくれるといいなと思います!

海を照らす光
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予告編はこちら。
字幕はついていませんが、絵を観ているだけで、なにが起きているかわかります。


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by erizo_1 | 2016-08-31 14:58 | エンタメの殿堂
今年のオスカー本命といわれる「レヴェナント:蘇えりし者
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監督は『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ

まるっきり名前が覚えられないのでアンチョコみて、書きました。
この人、もう今現在の最強監督っていうか、撮ってみたい放題ですね!

いや〜。すごい迫力なんですよ〜!!!

話は19世紀前半のアメリカ
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毛皮会社のために、動物を狩る毛皮ハンターであるレオさまたちが、動物を狩っているところに、先住民のリー族の攻撃を受けて多くの仲間が殺され、命からがらに脱出。

そしてベースキャンプに戻る道すがら、なんとレオたんが熊に襲撃されてしまうのです!
熊に噛まれるわ、がしがし踏みつけられるわ、たいへんなことに。
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からくも一命を取り止めて、仲間に担架で運ばれるのですが、裏切りにあってレオさまはたったひとり、大自然のなかに取り残されてしまうのです!

いやいや、ここまではネタばれじゃないのよ。
ここまでが起承転結のなのよ!
ここからが見所なのよ!

武器もないまま大自然に残されてしまって、どうする!?
銃もないんだよ?
足なんて折れてぶらぶらしているんだよ!?

でもがんばるレオたん。前に、前にと進みます。
あり得ないし!」と叫びたくなる過酷シーンの連続!

これはレオさま、念願のオスカーにリーチしましたね。

だってこれって演技力という範囲じゃないもの。
いわゆる「体当たり演技」というやつ。ただの体当たりじゃないよ、体当たり千回ノックくらいの体当たりよ。

「ひーえー。よくぞ、こんな過酷な撮影でがんばった」という徒労賞というべきですかね。
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ご本人が「今までもっとも過酷な撮影」といっているだけあって、めちゃくちゃたいへんそう。

そりゃ「タイタニック」では凍死していたレオさまですが、あれはCGだからね。
この映画では、背景のCGはなし、ブルースクリーンなし、ガチに外ロケで、しかも自然光で撮影を敢行したんだとか。

凍りつくような川に浸かるって、どうよ!?

こんな撮影で「テイク2」とか「テイク3」とかあったら、マジ「監督、ぶち殺す」レベル。

しかも生肉食べているし!
雪のなかで全裸になっているし!
ほんと賞でももらわなくちゃやってらんねー! て撮影でしょう。

そして悪役のトム・ハーデイがいいんですわ!
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すさまじく最低な男を、「でも、こういうヤツ、絶対に居るだろうなー」というリアルな演技で表現しています。

それにしても熊に襲われて重症を負って、そのまま野に放置されて生き残るなんてあり得なさすぎ! と思うじゃないですか。

ところが驚いたことにこの話、史実に沿っているのですね。

実在のグラスさんは熊に襲われて放置され、それから2ヶ月かけて、山中を移動して村に辿りついたという人物らしい。
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もちろん映画は「史実からインスピレーションを得た小説」を踏まえているので、事実そのままではないし、映像的に脚色されています。

ピタ@旦那は、
「はっきりいって、SFファンタジー映画以上に、物理的にあり得ないことの連続」といっていましたが(苦笑)まあ、映画だからね。

ネタバレになるからいいませんが、ラストも史実とは違っています。

映画は映画でドラマツルギーがあってよいのですが、史実のほうは、さらに人生は予測のつかないことの連続、という感じで感慨深いです。

この作品でゴールデングローブ賞を受賞したレオさまは、「この賞を先住民のみなさんとわかちあいたい」とスピーチ。

ふと1972年の『ゴッドファーザー』でアカデミー主演男優賞に選ばれたマーロン・ブランドのエピソードを思い出しました。

マーロンは「インディアンをはじめとした少数民族に対する人種差別への抗議」を理由に受賞を拒否したんですね。

いまから考えるとマーロン・ブランド、人権意識先取りですね。

もちろんレオさまにはオスカー受賞拒否はあり得ないわけで、当然受けとるでしょう!

ていうか、ここまでやってオスカー獲れなかったら、会場でテロ起こすレベル!

オスカーというのは、「そこまでやる?」をやらないと獲れないものと決まっていますからねー。

これで逃したら次はさらに厳しい「そこまでやる?」を越えなくちゃいけないんだから、今回で獲らせてあげたいものです!
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映画には大自然の美しさと過酷さ、不屈の精神、自然光の色合い、自然と共存して生きる先住民と乱獲をする侵入者たち、思わせぶりなスピリチャル、といったさまざまなモチーフも盛られていますが、なにはともあれ、

「うわー、レオさま、よくやるなー!

という一点に収れんされる物語です。
作品としても断トツおもしろかったです!
まずは見て損なし!



追記: レオさま、ついに主演男優賞獲得しましたね!
苦節6回め!
くー(T_T)
おめでとうございます!!!!
いやー、暴動が起こらなくてよかった。
そして過酷な撮影の反動か、かなりリバウンドした太め体型でしたが、ともかくよかった、よかった!

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by erizo_1 | 2016-02-29 00:00 | エンタメの殿堂
行って来ました、「スターウォーズ フォースの覚醒
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きっとお正月に観た方が多いのでは。

いやー、楽しかった! 
これぞ娯楽大作ってやつですね。

同世代のアメリカ人の友人が先に行って来て「ノスタルジック」といっていた意味がよーくわかったわ。

まさにそのひとこと、ノスタルジック
わかるわー!

なんたってオリジナルの「スターウォーズ」をリアルで観た世代ですからね、あの冒頭シーン、スターデストロイヤー宇宙戦艦が進んで行くところを下から煽った映像が流れた時の驚き!

「すっげーーー!!!! これが本物のSF だああああ!」

ビンタ百連続くらいの衝撃。

その衝撃をリアルに知っている世代にとっては、もう滝涙ですよ!

随所にちりばめられたディテールに、過去のスターウォーズの場面が甦る。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
と叫びたくなるはず!

そして往年のキャラクターが登場!
お懐かしゅう〜〜〜!
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ミドルエイジのあなたならわかるはず。
同窓会に出た時の、あの気分を。

同窓会場で見知らぬ人に出会って、

「え、この頭の薄いおじさんは誰? こんなひといた? 全然わかんないよ。 あれ、見覚えがある…ような……気が……。あ! あーあーあー! ○○くんじゃないの! 懐かし−!」

といきなり過去の画像と一致した瞬間から、その人にしか見えなくなる、あの感じ。

そして誰もが人生を歩んできて、けっこう山あり、谷あり、たいへんなのだなあ、みんな揉まれて、ひとかどの人格者になるのであるなあ、という感慨もわき起こるわけですよ。

あの頃はぴかぴかだったスターウォーズの主人公たちも、今や白髪世代になっていて、家庭崩壊とか、子育ての失敗とか機能不全家族とか別離いった問題を抱えているわけだ。

感慨深いわー!
そりゃ身につまされるわー(涙)

映画ツウの友だちは「過去作品のなぞりで新しさがない」と酷評していまして、ジョージ・ルーカス本人も「レトロ映画。気に入らない」と辛口批評をしていましたが、わたし自身は懐かしいし、楽しいし、大満足。

いや、だって団塊の世代も満足させなくてならないし、いっぽうスターウォーズなんて知らない若い世代も引きこまなくてはならない。
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全方位にマーケティングしたら、今回の紅白歌合戦みたいに、森進一とミッキーマウスが共存するという、支離滅裂になるものじゃないですか。

それをとりあえず「ノスタルジックにしつつ、若い子にも楽しめる」作品に仕立てたJJエイブラハムは偉いと思う。

スタートレック」に続いて「スターウォーズ」と、激マニアがついている作品を両方とも、ちゃんと楽しめる作品としてアップデイトしたんだから。
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それにしてもオリジナル版から約40年
この歳月で「金髪のヒーロー」から「女性のヒロイン」に移り変わったこと、

そして「ブラックの青年と南米ヒスパニック系の青年がメインキャラ」に加わったこと、それは米国社会の移り変わりを如実に反映していると思うのですね。
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ブラックの友人と話した時に、

白人ウケするシュッとしたカオじゃなくて、いかにもアフリカンな顔立ちの俳優を選んだのがいいよね」

といっていて、なるほど、そういう見方もあるのかと。

そしてヒロインが、カッコいい!
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エピソード123は、アナキンを演じた俳優があまりに大根で、演技の下手さに泣きましたが(涙)今回はちゃんと主演が魅力的
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そしてまたいっぽう、ひたひたとわき上がる思いが「エイジング」ね。

これだけ宇宙船がびゅんびゅん飛ぶ設定なのに、整形手術したり、 STAP細胞みたいなもので細胞から若返ったりしないのか!?????

うーぬー。

これってフォースに覚醒しているような精神次元の高い、いわゆるステージの高い人たちだから、「外見の老いなんてことは気にしない」という設定なんスかね。

そういえばエピソード6のパドメの時にも、
「え、こんな科学技術が発達した時代に産褥熱で亡くなるなんてことがあるんだ!?」
と激しく疑問を持った覚えが。

これはSF映画を作る時の今後の課題ともなりそうで、その世界では「老い」や「」はどう扱われているのか、という問題はあるでしょうね。

そして改めて思うのは、やはりオリジナルの三部作は偉大だったということ。

いまだにダースベイダーを越える悪役は出ていないし、ジャバ・ザ・ハットとかタスケンレーダーとかイウォークとか、新作が封切られるごとに斬新なキャラクターや兵器が出てきて、心持っていかれたものなあ。

今回のドロイドは「かわいさ」部門ではぶっちぎり!
さすがディズニーに売却されただけあって、かわいさでは断トツです。
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わたし的には大満足の「フォースの覚醒」

次回作こそが本当に新しいキャラクターたちが活躍する新作になるわけで、どうやらサムライのようなキャラが出るらしいですね!

次作でまったく新しいクリーチャーや力強い物語を期待したいところです。
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by erizo_1 | 2016-01-09 16:32 | エンタメの殿堂
NYを拠点とするソプラノ歌手、田村麻子さんが「ジュエルズ・オブ・アヴェ・マリア」と「ノスタルジア 日本の歌」の2枚のアルバムを同時発売。
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その記念ミニコンサートがあったので、行ってきました。

カーネギーなどのコンサートホールでは撮影録音禁止ですが、今回は日系人会館なので、ばっちり録画オーケイ。

麻子さんの美声の大ファンであるわたしですが、いや、もうすばらしい。
オペラハウスで歌う歌声を間近で聴くと、すごい迫力ですね。
もう空気も窓ガラスがびりびり震動して、壊れるかと思うほど。

バッハの「アヴェ・マリア
音量にお気をつけ下さいね。



いったいどこから降りてくるのだろう、と思わせる音色。
宝石の声」と讃えられるだけあって、さまざまな色に輝く声がすばらしい。

くらくらするほどの音の波でした。

今回のアルバムではさまざまな作曲家による「アヴェ・マリア」を歌った「ジュエルズ・オブ・アヴェ・マリア」と、そして日本の歌を収めた「ノスタルジア 日本の歌」の2枚を同時発売。
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そのため今回は日本の「朧月夜」や「千の風になって」などの楽曲も歌いあげてくれました。

そして「待ってました!」コーナーがオペラのアリア

麻子さんはロンドンの「ロイヤル・アルバート・ホール」、そしてボルティモアの「リリック・オペラハウス」など、いくども蝶々夫人を演じてきたディーバ。

ある晴れた日に」キター!



その繊細な感情表現は、さすが日本の女性らしさを感じさせる麻子さん。
一瞬にして役に入りこむのがすごい!

麻子さんと、ピアニストの米田真紀さん。
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こちらがわたしたちのよく知っている麻子さんの笑顔、舞台とは表情が違いますねー。

ジュエルズ・オブ・アヴェ・マリア」のCDを購入して、サインをしてもらいました!
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今回の2枚は歌集なので、オペラのアリア集とはまた違う、情感と風情があります。

オペラのアリアは役に入りこんで歌うものであるいっぽう、歌というのは「田村麻子としてニュートラルに歌える」ものなのだとか。

この「アヴェ・マリア」集は「祈る想い」で歌っているそうで、その澄んだ美声には、癒されて、まさにクリスマス・シーズンにふさわしいもの。

麻子さんの美しい声で、素敵なホリデーシーズンをお迎え下さいね!

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Jewels of Ave Maria - ジュエルズ・オブ・アヴェマリア

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ノスタルジア -日本の歌-
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by erizo_1 | 2015-12-02 03:01 | エンタメの殿堂
モダンダンス×音楽×映像テクノロジーのコラボ・パフォーマンス、「N THE BOXI」に行って来ました!
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これが美しかった!

主演は、NYの名門マーサ・グラハム・カンパニーでプリンシパルを務めてきたトップダンサーである折原美樹さん。
共演はダンサーの津田奈々さん。

そして作曲とピアノ演奏はジャズピアニストの大江千里さん。
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演出は日本のエンタメシーンで活躍する舞台映像演出スペシャリストの西山裕之さん。

西山さんはTOKIO / V6 / /関ジャニ∞ /KAT-TUN /ジャニーズJr. /X-Japanなどなど、そうそうたるスターたちの舞台を担当!

で、その最新テクのモーションセンサーや映像を駆使していて、ダンサーの動きにつれて、映像が動き、さまざまに変化。
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舞台演出のテクノロジーがこんなに進んでいたとは。

なにより美樹さんの流れる水のように滑らかで、のようにしなやかで、有機的な踊りに目を奪われ、それが千里さんのピアノの音色とからまってみごとに融合。
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そこに相まって変化する映像がとてもきれい。

わたし自身はダンスには詳しくないですが、ひとつわかったのは、一流のダンサーは立ち姿から違う、ということですね。
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その立ちかた、歩きかた、手の動きに、そうである意義がそこにある。
それが正しいことだと感じられる。
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美しい所作というものは、形に精神が宿っているのだな、と納得。

ダンサーの動きにつれて動く映像がなんとも美しく、もっと観ていたくなるシーンでした。
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by erizo_1 | 2015-11-29 16:39 | エンタメの殿堂