コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


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カテゴリ:エンタメの殿堂( 117 )

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「Hitchhiker's Guide to the Galaxy」(銀河ヒッチハイク・ガイド)を鑑賞。

これはイギリスのSF作家ダグラス・アダムスのSFコメディを映画化したもの。

1978年にBBCの連続ラジオドラマとして放送され、それから小説化されて、カルト人気を保ってきたそう。

「H2G2」(←ファンはこう通称するらしい)の物語は地球が宇宙人に消滅させられて、やむなく宇宙船にヒッチハイクすることになった男のコメディ。

SFといってもアクション度ゼロ(笑)、その魅力はなんといってもイギリスらしいウィットに富んでいるところ。

爆笑するというより、つい含み笑いしてしまうような皮肉っぽいヒューモアに溢れているのよ。

私的には、このノリはたいへん大好き。
「モンティパイソン」とか「ミスター・ビーン」につながる英国式トホホ笑いが楽しめます。

話はライトノベルスにありそうな内容で、小ネタのひとつひとつ(役人根性の醜い宇宙人とか、根暗なアンドロイドとか、鼻水教の教祖とか)いかにも中学生の男子が好きそう。

小ネタのどれをとっても発想がなんともキバツでおもしろい。

いきなり冒頭で地球が爆発させられ、話がどんどこ転がっていくのでどうなるかと思っていると、最後にはちゃんと生命を賛美したところに話が落ち着くので、きれいにオチのついたショートショートみたいな印象でした(大作なんだけどね)

これは個人的には、原作を読んでから観たかったなー。
物語がどんどん進んでいくので、その小ネタのひとつずつをもう少しよく知りたい感が残ってしまうのだ。うーむ、本を読みたい。

さてワタシ的に気にいったのは、サム・ロックウェルとモス・デフですの。

銀河系の大統領を演じるサム・ロックウェルが大バカな役でかわいい!
もうバカまるだし。バカの本醸造づくり!(笑)

あてくし、サムちん、大好きなんですよ。
この人って「グリーンマイル」の殺人鬼から「ギャラクシークエスト」のボケ役まで幅広い役を演じてくれるよね。まさに七変化の男。

色ものまでこなせる個性派俳優として、ゲイリー・オールドマンを彷彿とさせるというか。

いつも今回はどんな役をやってくれるんだろうと、わくわくさせてくれる魅力があるよね。

ちなみに素顔のサム・ロックウェルについては、NYニッチで、あずまゆかさんが記事を書いているので、ファンはぜひご参照を。

そしてまたモス・デフがいい味出してるのよー!

わはははは、ラッパー出身であれだけボケ役をかませるのは、モス・デフしかいないんじゃないですかね。彼も幅広く役をこなせるよねえ。

そういや映画に出てくる宇宙人(というかクリーチャー)が「なんかダーク・クリスタルっぽいなー」と思ったら、案の定ジム・ハンソン工房の制作でした。

というわけでストーリーよりも、小ネタや小キャラに目がいくカルトなSF映画。
けっこうお金がかかっているだろうに、大作感ゼロ(笑)
モンティパイソンが好きな方にはお勧めです。

知的ヒューモア度  ★★★★
アクション度    ★
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by erizo_1 | 2005-05-17 12:29 | エンタメの殿堂
で、入ってみると、館内は予想に反してさほど混んでいなかったのよ。
並ばなくても入れるくらい。

あり? あんなに宣伝していたのに、なぜ?

ニューヨーク・デイリーニュースには、「マンガやマトリックスや三馬鹿大将からの寄せ集め」といった酷評がのり、NY1の映画評でもかんばしくない映画評だったせいなのか?

しかもR(成人)指定だよ?

どうも「シン・シティ」と「カンフー・ハッスル」が同じくR指定というのがよくわからない。あれって同じレベルなのか?

そのせいか観客年齢層も高めで、子供率ゼロ。

さてさて肝心の映画のほうですが、もう笑いのツボを「あたたたたた」と押しまくられ、爆笑の渦。
心の琴線をぎゅわんぎゅわんかきなでられて、たまりません!

あああ、なんてくだらないギャグ満載なの!
シンチー先生、万歳!!!

ハリウッド映画だと、どんなにへんなキャラを集めてきても、なにか「俳優組合に所属して出演条件については契約書をきっちり交わしています」的なプロっぽさがにじみ出るじゃないスか。

これに対してシンチー映画はすごいよね。
なにかこう天然に気持ち悪いカオというんでしょうか(←おいおい)ナチュラルなヘンなカオ満載だもんな。

ああいうカオって日本でもドリフの時代にはあったけど、今どきの若者ではすでに望めないカオになっちゃっている気がする。

カッコいいカオは5分で忘れるけど、へんなカオは3年たっても忘れられない。
あらためて「へんなカオ」の実力を知らしめてくれますね。

いやー。サイコーッすね。
これだけ笑ってすっきりできる映画は久しぶり!

しかしながら上映もまずNYとロスで封切ってから、全米で公開するという二段階スライド方式なのだ。きびちい(涙)
うーむ。やはり欧米に浸透するのは、時間がかかるのか。

アジアのツボつきまくり度  ★★★★★
おしゃれなデート度     星なし
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by erizo_1 | 2005-04-14 13:27 | エンタメの殿堂
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ついに待ちわびた『Kung Fu Hustle カンフー・ハッスル』がNYで公開。
さっそく封切り週に出かけてきました。

うおおおお。シンチー先生、万歳!
もうアドレナリンあがりまくりで、前日にチケットを手にいれて準備は万端。

ところが当日、ケータイの時刻表示が冬時間のままだったため、大幅に遅刻して着くという失態をやらかした私であった。友よ、申し訳ない。

ここまで期待したのにはワケがある。
なんたって「カンフー・ハッスル」の宣伝の力にいれかたはすごかった。
ばんばん雑誌に広告を載せているし、街角にもポスターが貼ってある。

これほど宣伝にお金をかけたアジア映画は、はじめてではなかろうか。
この映画に社運を賭けるソニー・ピクチャーズもすごいっちゃ、すごいが。

シンチー先生なんてプロモのためにNYにいらっさったのよ。
NY1というローカル局では、ゲジゲジ眉毛のジョージ・ウィップルに、インタビューを受けていたのよー!

それもジョージ・ウィップルに、
「スーパーヒーローを演じていかがでしたか?」
という、あまりにくだらない質問を受け、ちっともおもしろくなさそうなカオをしたまま、
「たいへん楽しかったです」
と、ベタな答えを丸暗記っぽい英語で返していたのだ。ううう。

シンチー先生はニューヨークのどこにお泊まりになったのであろうか。
やはりスターらしくマンダリン・オリエンタル・ホテルか。

まさか経費節約のために、チャイナタウンの超チープなハワード・ジョンソンだったりして。

思い起こせば『少林サッカー』のときは、なんと公開が1年も遅れるという悲劇があったのだ。
せっかく公開されてもあっという間に映画館も移って、二番館へ。

タイムズスクエアの劇場で公開された「少林サッカー」を見たときは、いっしょに行ったアメリカ人女性に感想を尋ねたら、こういうコメントが戻ってきたのである。

「まあまあ、おもしろかったわ。でもちょっとジョークが悪趣味よね」

えーっ、なんであのおもしろさが通じないの? 
なんで、なんで、なんでーーーー?

もしかしてアメリカ人にはドリフ・ギャグは通じないのか???

ベタなギャグはアジアの魂なのか。

この驚くべき発見に、がーん! と衝撃をうけた私であった>大げさ。

あっという間に劇場公開が終わった「少林サッカー」の雪辱をはらして、はたして「カンフー・ハッスル」は米国で勝利をおさめることができるのか? 

<続く>
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by erizo_1 | 2005-04-11 16:33 | エンタメの殿堂
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先週の北米週末興行収入で『Sin City』(シン・シティ)が2810万ドル(約30億3000万円)を売り上げ、初登場で一位になった。

私もいつものトリオで、先週の土曜日に鑑賞に。

これはフランク・ミラーの人気コミックの映画化で、劇画に忠実に実写してあるのが特徴になっている。

画面はモノクロで、ところどころに赤や黄色といった強い色彩だけを効かせていて、えらくカッコいい。

デビッド・ロドリゲスと原作者フランク・ミラーの共同監督になっていて、一部タランティーノがゲスト監督しているというのも、ヲタ心をそそるかも。

さらにブルース・ウィリス、ベニシオ・デル・トロ、クライヴ・オーウェン、ミッキー・ローク、イライジャ・ウッド、ブリタニー・マーフィ、ジェシカ・アルバ、さらに異色のデヴォン青木まで、そうそうたるメンツが出ていることでも話題。
日本でもヒットすること間違いなし。

これはお好きな人にはたまらない味だろうねー。

ウルトラバイオレンスな描写といい、悪漢と娼婦しかいないハードボイルドな街といい、めちゃくちゃくさいモノローグといい、ミョーに理想的なオンナばかりが出てくるところといい、男が異様にタフガイばかりといい、まさにパルプ雑誌の世界。

どうしてハードボイルドの世界では、オンナは赤いリップスティックが似合って、巨乳なんだろうねー。現実世界ではあまりレッドの口紅を使うひとっていないんだがなー。

劇画好きには強くお勧めできるヒット作。
しかし暴力表現が嫌いな私(←だったら、こんな映画観るな!)にとっては、かなり気持悪かったっす。

私自身はコミックについては関心がないので、この映画のコアな部分については語る資格なし。
なので、出演者の印象のみ記していくと……。

出演者のなかでも圧倒的な存在感を出していたのが、悪徳刑事を演じるベニシオ・デル・トロ!

つけ鼻(笑)をつけたメイクで登場するデル・トロ、もう「サイテー」と罵りたくなるような、いやな男を演じてくれます。

ああ、なんてカッコいいのー。
本人も楽しんでやっているのがありありとわかるね。

ミッキー・ロークも久々に大きな役回り。しかし特殊メイクがすごすぎて、誰が演じているのかわからない。
「ナインハーフ」の頃は色男だったのがウソのようですことよ。

ここまで特殊メイクするなら、特殊メイクなしでニック・ノルティが演じたほうがいいんじゃないのか、とすら思えた。

どうでもいいけど、イライジャ・ウッドは気持悪すぎ!!!

いや、イライジャのせいではなくて、役柄のせいなんですけどね。
あまりにシリアル・キラーのキャラにぴったりはまっていて、不快すぎる。
もうイライジャには「ふつうの人間以外」の役しか来ないのか!

ニック・スタールの役も「よくこんな役やりたがるよな」という感じ。
ニックといえば、そう、「ターミネイター3」で、若き日のジョン・コナーを演じていた、あの鼻の穴のデカい男の子ね。

彼は、私がいちばん好きなテレビ番組『カーニバル』でも主演を演じている。

たしかに彼はあの鼻の穴のデカさが、なんというか「終末論」とか「ハルマゲドン」といった単語が似合う独特の風貌をしている。

しかし今回の悪役といい、はたして異様な役ばかりやるのはキャリア的にいかがなものか。

ブルース・ウィリスはいつもの通りで、安心できる老舗の銘菓みたい。もはや虎やのヨーカンです。

それからかなりいい役でジェシカ・アルバが出ているんだけど、彼女のルックスは、本当に愛くるしくてかわいい。

女優としては、いい子すぎて、いまひとつ毒が足りないかなあ。
あ、でもあれだけかわいければ、いいのか。

いっぽう意外や光っていたのが、ジェイミー・キング。
B級女優のイメージが強いジェイミー・キングだけど、今回はそのB級感が、B級映画の世界観に溶けこんで、いい味に。

そしてダントツに印象に残る存在感を放っていたのは、デヴォン青木。
二刀流の刺客役がぴったりはまっている。
今までモデルから女優への転身では、クラウディア・シェイファーからジゼル・バンチェンまでことごとく失敗しているが、デヴォン青木だけは大成功。

これから映画界で活躍しそうなのは確実で、期待大!

ともあれ「動く劇画」の世界であるので、キル・ビル好き、コミック好き、パルプ好き、バイオレンス好き、ハードボイルド好きのみなさんはぜひどうぞ。

それ以外のみなさんは観なくても、まあ、一生のソンにはならないと思う。


劇画好きにお勧め度   ★★★★★
初デートにお勧め度   ★
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by erizo_1 | 2005-04-09 13:38 | エンタメの殿堂
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いま日本で公開中の映画『Sideways (邦題:サイドウェイ)』は、ご存じアカデミー賞の脚色賞受賞作品。

ひと月ほど前に、私も映画仲間のイボンヌ部長(仮名)+ピータローと、鑑賞してきました。
そういえば書く機会がなかったので、ここで書いちゃいます。

ざっと物語をご説明すると、主人公は学校の先生をやりながら小説を書いているマイルスと、その友達である売れない俳優のジャック。

ジャックの結婚式を一週間後に控えて、ふたりはカリフォルニアのワイナリー巡りの旅をすることになったが、そこでワイン好きのウェイトレスと恋が芽生えて……。

思いっきりインディペンデント系映画の香りがするこの映画、ワイン好きには、たまらないだろうね。

美しいカリフォルニアのワイン畑の光景が広がり、名品とされるワインの銘柄がばんばん出てくるのだ。

が、私はまるっきり知識がないためにぜんぜんわからず。猫に小判、チワワにルイ・ヴィトンという状態でした。すいません。

全編を通してわかったワインの豆知識は以下のことのみ。

「メルローはだめ」
「ピノ・ノワール、ピノ・グリジオなど、ピノ酒のワインはよい」

わー、メルローの製造元は激怒です。

さてこのさりげない日常をあつかった映画がこれだけアメリカでヒットした理由は、オトナにとって共感を生むところではなかろうか。

結婚式を控えたジャックが往生際わるくあれこれと浮気をしようとしたり、離婚歴のあるマイルスがなかなか前妻を忘れられず、新しい出会いにためらったりするあたり。

登場人物たちのいうセリフがいちいち「どこかで聴いた覚えがある」コトバばかりなのだ。

映画を観ながら、過去に友達がいったコトバや、耳にしたセリフや言い訳や、口にした愚痴などがよみがえって、まさに「あるある」な気分。

オトナになれば誰しも別れや浮気や挫折や失敗なんて山ほど経験してきているわけだから、身につまされるはず。
そしてまた人間がいうセリフっていうのが、ワンパターンなんだよね。

映画を見ながら、私の脳裏に浮かんだ感慨は……。

「人間が浮気するときの言い訳に、オリジナリティのあるものはない」

マジで。
アメリカでも日本でも、男と女がいるかぎり同じことをいうねえ。

オトナが観て楽しめる映画がない昨今、「サイドウェイ」は一杯のワインのように味わえる映画として、お勧めです。

……しかし。私的にどうも納得できなかったのが、主人公のマイルスがなんの努力もなしに、美人ウェイトレスのマヤに好かれるところなのね。

えー。日本におきかえてみると、こんな設定でしょうか。

中学で国語を教えている、頭の薄くなった中年のセンセイ(岸部一徳)
純文学の小説を書いては応募しているが、さっぱり芽が出ない。

よくできた奥さんがいたのに、奥さんに頭があがらず、ついつまらない浮気をしてしまったところ、それがバレて離婚。

そんなセンセイの生き甲斐は、日本酒。
日本酒を語らせたら、うんちくと知識はだれにも負けないセンセイなのだった。

そして蔵元を訪ねて、かつてテレビで売れていた俳優の友達(吉田栄作)と飲み歩きの旅をしていたところ、ウェイトレスのマヤコ(石田えり)と出会って……。

うわあああああ。イヤだーーーーー!

好きになるのか、そのセンセイを。
酒のうんちくばかり延々と語るおやじを!
そんなの「ちょいモテおやじ」どころか、いっしょに酒を飲みたくないおやじナンバーワンじゃないか。

いいのかなあ、マヤさん。肝硬変確実のセンセイとつきあって。
センセイの売れない小説の原稿を、いつも読んであげて、「あなたには才能があるわ、あきらめないで」と励ましてあげるのかなあ。うーむうーむ。

イボンヌ部長にそう話したところ、部長は「マイルスは西田敏行、ジャックは三國連太郎のキャストがいい」とのご意見>それじゃ、『釣りバカ日誌』だよ!

でも日本版を作ったら、久保田の万寿や香薫光みたいなお酒がいっぱい出てきて、楽しそうではあるよね。

マイルスとジャックが訪れたワインツアーはちゃんとマップにもなっていて、観光誘致映画としても役にたっているらしい。

なんとなく広告代理店ゴコロを刺激する映画ではあります。


ワイン好きにお勧め度        ★★★★★
酸いも甘いもわかるオトナ度     ★★★★
スクリーンで美男美女にうっとり度  星なし
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by erizo_1 | 2005-03-22 15:23 | エンタメの殿堂
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ピータローの従姉妹であるタマラちゃんから誘われて、『RUNT(ラント)』という芝居を観に行ってきました。

この芝居はSONYアカデミー英国ラジオドラマ賞金賞や、ナショナル・ブラック・シアターフェスティバルの賞を取っている作品で、映画化もされているそう。

場所はロウアーイーストサイドにある「Nuyorican Poet's cafe 」
ここは詩のリーディングや芝居、ヒップホップなどの演目を行っているカフェなんだそう。

私ははじめ「Neurotic Poet's cafe(神経症の詩人のカフェ)かと思って「すげーカッコいい店名!」と感心していたら、ニューヨリカン・ポエッツ・カフェ、でした。

さて出かけてみると、入り口からして、げっつーヒップホップ。
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なかに飾ってある絵もファンクで、ばりばりブラックカルチャーの発信地という感じ。おおー。ソウルフルだぜ!

なかはバーカウンターとテーブル席があり、正面に舞台がついているんだけど、おっちゃんが入場料を取りに席をまわってきて、ミョーに仕切がゆるい。

さて肝心の芝居のほうは、ジャマイカ移民の息子が語る、父と息子の確執の物語。

脚本と主演をこなしたマイケル・フィリップ・エドワードさん、さすがうまかったです。
なんの舞台装置もなくて、ひとりで芝居をひっぱるのだから、たいへんな力量。

ちなみにRUNTとは英語で、「ちび」のこと。

この芝居のなかでは、自己評価の低い、おどおどした、負け犬のことを意味している。

で、主人公が自分のなかに巣くう「怯え」について語るんだけど、彼は父親にいつも怒鳴られていたというトラウマがあるんだね。

しかも家庭内ではいばっている父親が、じつは外では他人にへいこらしているRUNTだというあたり、どこの国にも当てはまる普遍的な物語なのでは?

で、芝居がハネたあとのこと。突然ドキュメント記録を撮っているクルーから声をかけられて、ピータローがインタビューされたのでした。
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左にいるのがインタビュアーさんで、真ん中にいるのが主役のマイケルさんね。

ピータローのお父さんもかなり鉄拳制裁の人だったので、この芝居には共感するところがあったらしく、あれこれと感想を述べていたっす。

ちなみに私は主人公がマイケルという名前のせいか、マイケル・ジャクソンとそのお父さんを思い出しながら、観てしまった>すいません。

こちらはピータローの従姉妹のタマラちゃんがインタビューされているところ。
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タマラちゃんは「この芝居にはぜひボーイフレンドや、父親を連れてきて観るべきよ」と力説していた。

上演数は少ないのですが、いい芝居だったので(しかも日本人が観てもわかる)機会があったらぜひどうぞ。

というわけで、マイケルさんと記念撮影。
マイケルさんの瞳、きらきら輝いているよね。
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by erizo_1 | 2005-03-11 16:09 | エンタメの殿堂
第77回アカデミー賞が開催。

てことで、友達の部長(←階段落ちサバイバー)をお呼びして、うちでいっしょにアカデミー賞トトカルチョを行いました。

ちなみに部長は今朝起きたら、なんと「全身いたるところに打ち身のあとがあった」らしい。
ひええ、かわいそう!

大事をみて、病院に行ってCTスキャンで脳波もチェキしてもらったとのこと。
結果はノープロブレムとのことで、ひと安心。

それにしてもあの蒲田行進曲みたいな階段脳天落ちを無傷でサバイバルできたなんて、すごすぎだす。

さてさてアカデミー賞は、3人で予想をたて、勝った人に映画チケットをおごるという賭でスタート。

結果はピータローが正解14個で一位。
部長と私がタイで、12個正解。

メインのところだけ、私の出した予想をあげると、以下の通りだす。

主演男優賞  ジェイミー・フォックス ○
主演女優賞  ヒラリー・スワンク   ○
助演男優賞  モーガン・フリーマン  ○
助演女優賞  バージニア・マドセン  × 
       →ケイト・ブランシェットが受賞
監督賞    マーチン・スコセッジ  × 
       →クリント・イーストウッドが受賞
作品賞    ミリオンダラーベイビー ○

まずはジェイミー・フォックスが受賞して、よかった、よかった。
わーいわい!

今回のジェイミーは、まるで恐山のイタコのように「今ならレイ・チャールズが憑いてます」てな迫真の演技で、まさにオスカーにふさわしいもの。

監督がインタビューで語っていた「ジェイミーは他の役者とまるっきり違う。彼はコメディアンのアプローチをするんだ。つまりミミック(モノマネ)から入っていくんだよ。はじめにモノマネをして、そこから役作りをしていくんだ」というコメントが興味深かったっす。

それから助演男優賞のモーガン・フリーマンの受賞も、大拍手。
やたー!
私はモーガンおじさんの大ファンなのだ。

彼が今まで取っていないほうがふしぎなくらいで、てっきり「ドライビング・ミス・デイジー」でオスカーを取っていたかと思っていたよ。

主演女優賞のヒラリーも予想どおり。
「ミリオンダラー」の迫力ある演技なら、受賞は順当なところ。

最近のオスカー主演女優賞は、ヨゴレ系でないと取れないというジンクスがあり、9キロ増量して筋肉をつけてボクサー役に挑んだヒラリーは、ばっちり賞狙いの役どころ。

そういやヒラリーって元「カラテキッド」なんだよね。
パット・モリタに空手を習う役から始まって、クリント・イーストウッドにボクシングを習う役で、オスカーをゲット。すごい人生すごろくではある。

いっぽう助演女優賞は「サイドウェイ」のバージニア・マドセンとの予想を裏切り、ケイトが受賞。

でも個人的には、ケイトのファンなので大満足。
「アヴィエイター」は見てないけど、ちらっと映ったケイトの演技、うまいねえ。本当にこの人の演技はいつ見てもすばらしい。

今でも「エリザベス」のときに主演女優賞をなぜケイトにあげず、へたくそなグウィネス・パルトローにオスカーをやったのか、どうしても納得できん。

いっぽう去年話題になった「パッション・オブ・クライスト」は無冠で終わり。
映画界はジューイッシュ系が多いので、「反ユダヤ的」といわれたこの映画が受賞しないのは当然だろうなあ。

だけど、ドキュメントでは大ヒットした「華氏911度」がノミネートもされないってのは「政治的に波風たてたくない」アカデミー賞委員会の意向を感じて、つまらなくないすか?

ついでにこれまたヒット作の「スーパーサイズ・ミー」も受賞を逃したけれど、これは本命が、インドの児童売春を題材にした「Born into Brothels」だったので、勝てなくても仕方のないところ。

つうかアカデミー賞のCMスポンサーがマクドナルドですぜ?
それで「スーパーサイズ・ミー」が受賞していたら、どうよ?

そして最後に残念だったのが、監督賞。
さすがにこのあたりでマーチン・スコセッジにオスカーをあげるかと思いきや、なんと今回もクリント・イーストウッドに奪われちゃったなんて。

うわー。きっつー!!!

そういやNew York Magazineでは、「アカデミー賞はロスで行われるので、西海岸の映画でないと受賞できない」という皮肉な記事が載っていたけど、さもありなん。

生粋のニューヨークッ子でいつもNYを舞台にしてきたスコセッジは毎回受賞をのがし、今回ようやく西海岸を舞台にした「アヴィエイター」で受賞するかと思われながら、またもやオスカーをはたせず(泣)

今回も西海岸に破れてしまった、東海岸のスコセッジ。
その心情を想像すると、くくー(涙)

マーチンおじさん、いっそロスに移住したほうが、受賞の早道だったりして。
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by erizo_1 | 2005-02-28 15:27 | エンタメの殿堂