コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


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カテゴリ:エンタメの殿堂( 117 )

NYのリンカーンシアターにて村上春樹原作の「海辺のカフカ」を鑑賞。
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蜷川幸雄演出
宮沢りえ、藤木直人らが出演。
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劇場はNYシティバレエの本拠地であるデビッド・コッチ・シアター
劇場内はネイティブの観客が多く、村上春樹の人気の高さがよくわかる。3階席までぎっしり。
海外公演でこれだけ人が呼べる舞台はめずらしい。
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いったいあの小説世界をどう舞台化するのか?
結論からいうと、とにかく舞台美術がすばらしかった。

舞台には大きなガラスケースがいくつも出現して、そのガラスケースのなかに森を表すような木々や、はたまた図書館の一室や、あるいはトラックや神社や居間などがそれぞれ納まっていて、その巨大なガラスの標本箱を移動させることで、情景を一変させていく。
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これがすごい!
場面ごとにスムーズにガラスケースを特定の場所に移動させていく黒衣たちの動きに目が釘付け。
いったいどうやってそのコーディネイションを作り上げたのか、どうやって覚えて間違いなく動かせるのか、まるで良くできた組み体操でも観ているようなアクロバティックでダイナミックな演出で、さすが蜷川先生!
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脚本はフランク・ギャラティ。
きわめて原作に忠実で、ちゃんと納得できるセリフを取りだして、上下刊をうまく3時間にまとめている。

村上作品は英語翻訳への親和性が高いので、違和感なし。
というよりも、若手役者の滑舌がよくなくて聴きとれないところは字幕を追ったほうがよくわかるくらい。

中田さんの役者さんがすごく良くて、出るたびに場面をさらっていって存在感抜群。
ジョニー・ウォーカーさんの身体能力もすごいし、星野さんもとても良い。
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そしてなにしろ宮沢りえがきれい!
折れそうに細くて、臈長けて美しい。
ガラスケースに詰めたままお持ち帰りしたいくらい。
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……だが、しかし。
最大の難関は、村上春樹の世界は舞台になり得るのか、という根本的なところ。

プロットで牽引する作家であれば、その骨組みだけを換骨奪胎して、映画や舞台にすることで原作よりもおもしろくなることもあるけれど、ハリポタを映画化するというのと、この場合まるきり問題が違う。

村上春樹といえば、現代作家のなかでもずばぬけて卓越した文章力の持ち主。
プロットだとかキャラだとかではなく、そのレトリックそのもの、その修飾語や比喩や隠喩、あるいは言葉使いそのものが、村上春樹の宇宙を作りあげている。

村上春樹が作り上げる独自の宇宙、そのシュールレアリスティックな世界を構築しているのは、まさしくザハのキールアーチのようなウルトラテクニックであって、二本の橋桁のように堅固な言語感覚とレトリックがあるからこそ、美しく不安定な不条理世界が支えられているのだ。

たとえばサルバドール・ダリのシュールレアリスティックな世界が、その圧倒的な画力、スーパーリアリズムともいえる表現力なくして、わたしたちの眼前に、リアルかつ不思議な世界が出現しないように、村上春樹の宇宙もその文章力なくして存在はしない。

シュールレアリスティックは虚構をリアルに見せられる橋桁がないと、向こう側に辿りつけない。

それを舞台で生身の肉体が演じるというのは、あたかもキールアーチなくして縮小した新国立競技場はあるのか、というようなもの。

たとえば小説のなかで中田さんが猫と話すのと、舞台で中田さんが猫の着ぐるみを着た役者とセリフを交わすというのではまったく印象が違うわけで、まあ、どうしたってコメディにはなるし、着ぐるみの猫ばかり頭に残る。
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なので、原作を読んだ人にとってはどう転んでも「足りない」「なにか違う」舞台になってしまうわけで、これはもう致し方ない。文章と生身の違いなんだから。

キールアーチをなくした修正案で競技場を作るというのは、やはりとてつもなくむずかしいのだ。

なので、この舞台に関していえば原作を読まないで行って、あとから読んで「ここはこうだったのか」と思うほうがよさそうだ。

原作を知らないで観て感動していた人も多いので、これは「読前/読後」で大きな違いがあるかもしれない。
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いずれにせよ一見の価値あり。
かつて伊丹十三が、「映画というのは観た後で、ああだこうだと話をするためのもの」といったようなことをいっていたけれど、舞台というのもまさしくそのためのもので、この舞台を観に行ったら友達と2時間は話せるはず。

舞台化が不可能な村上作品をここまで形にしてみせたのは立派だし、なにより舞台装置はただもうすばらしいの一言。
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ガラスの標本箱が作り上げていく情景は小説とはまったく別の宇宙を作りあげ、これこそ舞台にしかなしえない表現方法だ。

ああいう舞台美術こそ東京オリンピックの開幕式でやってくれまいか。

追記)周囲でもかなり観た人たちがいたので話してみると、原作を読んでいなくてとても感動していた人も多かった。感動して泣いたという人も。
この舞台で興味を持って原作を読むこともあるだろうから、それは作者にとってもとても喜ばしいことだと思う。

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
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海辺のカフカ (下) (新潮文庫)
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by erizo_1 | 2015-07-26 03:36 | エンタメの殿堂
じゃーん、キングコングの西野亮廣さんが4月13日ニューヨークで独演会を行います!
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大人気のキンコン西野さん、わたしは以前NYで開かれた絵本の原画展の時に、始めてお会いしたのですが、これがすばらしかった。
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原画の御世界はファンタジック、かつ緻密で繊細で、クオリティが高く、すごいものでした。

日本のお笑い界では炎上芸人でもあるらしい西野さんですが(苦笑)、わたしがお会いした印象では、すばらしく頭の回転がよく、新しいSNS時代をひっさげたエントルプルナー/アーティストというイメージ。

アメリカだったらめっちゃ歓迎されるタイプでしょう。
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今度は芸人として、堂々の独演会
日本ではプレミアチケットですが、ななななんと無料です!
whaaaaaaaat?
もういちど言いますよ、なんと無料です!
オーマイガッ!
お笑いファンは見逃せませんね!

200席のキャパしかない劇場なので、ずばり早い者勝ち!
ていうか、絶対に入りきらないだろうから、暴動が起きないか不安。

申し込み先についてはわたしが勝手にパブリックに公表できないメルアドなので、西野さんのツイッターかフェイスブックで確認下さいね

■日時
4月13日(月)
19:00開場19:30開演
※ポスターに記載している時間から変更になりました。
■会場
The Main Stage Theater
住所:416 West 42nd Street New York, NY 10036
(Between 9th & 10th Aves.)
■入場無料
■内容は西野亮廣による一人喋りとなります。

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by erizo_1 | 2015-03-31 15:02 | エンタメの殿堂
アメリカで封切りになっている映画「BIRDMAN or(The Unexpected Virtue of Ignorance)邦題:『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』」を観てきました。
これは面白い! お勧めです!
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監督は「アモーレス・ペロス」や「バベル」のレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥア監督。
今作では初のコメディを手がけましたが、これが巧い!

マイケル・キートンが演じる主人公リーガンは、かつて「バードマン」というスーパーヒーロー役で一世を風靡していた役者。

既に終わっちゃっている感のあるリーガンがブロードウェイの芝居に出て、役者として起死回生の舞台を打つという設定です。

それもレイモンド・カーヴァーの『愛について語るときに我々の語ること』を原本にしたというシリアスなストレートプレイを演じて、演技派の役者として勝負するというもの。
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日本でいったら、若い時に特撮ヒーローとして活躍していた役者が、村上春樹の小説をベースにしたシリアスな芝居で、紀伊國屋サザンシアターに立つって感じでしょうか。

ところが話はひと筋縄ではいかず、上演をめぐるゴタゴタや、家族の問題や、共演者とのゴタゴタや、ニューヨークタイムズの批評家との確執や、もう人生はゴタゴタだらけ

エマ・ストーンが演じるのサムからは「パパは終わっているのよ 、フェイスブックも持っていないパパは存在しないも同然なのよ」と罵られ、批評家には自信をへし折られる。
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いっぽう彼にはかつてスターだった成功体験があるだけに、自分のオルターエゴは未だに「万能のバードマン」として君臨している。
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あっちもこっちも八方塞がりになっているリーガン、はたしてうまく幕があがるのか?
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そんなブロードウェイの裏側と、人生の懊悩をコミカルに描いた作品ですが、とにかくすごいのが、そのシネマトグラフィ

映画がまるまる長回しでワンカットで撮っているように見えて、切り替わりがないのです。

劇場の舞台から楽屋からタイムズスクエアの界隈まですべてがつながっていて、まるで自分もついてまわっているようなのがおもしろく、臨場感ありありです。

しかも和田勉かよ、てくらい、どアップの連続。
長回しのアップのまま、役者同士がテンションの高い芝居を繰り広げるので、まさに演技バトル。
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白ブリーフ姿をさらす主役のマイケル・キートンの怪演もすごいし、共演者のマイケル役を演じるエドワード・ノートンが天才肌の役者ながら鼻持ちならない男を演じていて良い味出していて、エマ・ストーンもザック・ガリフィナーキスナオミ・ワッツも役者陣がいい。
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これはきっとオスカーシネマトグラフィ編集賞をゲットするはず。
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セリフも撮り方も編集もインプロビゼーション・ジャズな音楽もカッコいいし、タイポグラフィまでカッコいい。
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イカす」という言葉が死語になって久しいですが、なんというか「イカす」という言葉がぴったりの映画。

えらく洒落ているなあ、というのが鑑賞後の感想。
ダメな中年のカッコ悪い話なのに、えらくカッコいい

はたして人生半ばからの起死回生はあり得るのか、人生ゴタゴタだらけの中年でも二度目の飛翔はできるのか。

人生の酸いも甘いもわかる大人にこそ観てもらいたい映画です。



日本公開は、2015年春の予定らしいですよ!

付け足し)BIRDMAN or(The Unexpected Virtue of Ignorance)というタイトルを、そのまま直訳すると、「バードマン、あるいは無知による予期せぬ美点」といった意味になります。Virtue は美点、長所、力、効能といった意味なので、その意味を踏まえながら映画を観ると、「なるほど」と腑に落ちるかも。
今回の邦題は巧いタイトルだと思います!
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by erizo_1 | 2014-11-06 16:11 | エンタメの殿堂
アウトキャストのアンドレ3000が、ジミヘンの伝記映画に主演。
JIMI: ALL IS BY MY SIDE の予告編です!



うわ、似てる!

いや、生前のジミ・ヘンドリックスを知っているわけじゃないんですが、ウッドストックの映画や画像に出てきて、なじみのあるジミヘンってこんな顔だったような。

左がアンドレ3000、右が生前のジミヘン
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かなーり近い雰囲気がある!
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監督は、昨年の映画賞を総なめした「12 Years As A Slave」(邦題:それでも夜は明ける)の脚本を手がけた John Ridley ジョン・リドリー

となると期待値大で、これはチェケラウしたい映画です!

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by erizo_1 | 2014-08-05 14:55 | エンタメの殿堂
55歳以上の出演者が歌うハーレムのミュージカル「ALIVE!」を観ましたが、これがすごい!
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その舞台紹介記事「壮絶な人生を生きぬいてきた熟年パワーがすごい!」をニューヨーク・ニッチ に掲載しました。

こーれーが本当にすごいんですよ!
オーディションで選ばれた18名の出演者は全員55歳以上で、最高年齢は74歳

その人たちが自分の人生を語りつつ、歌を披露。

実際に監獄で40年過ごしたひとが歌う「アンチェインドメロディ」とか、50歳まで文盲だったひとが歌うゴスペルとか。

いやもう人生は壮絶だわ、歌はうまいわ、懐メロ満載で楽しいわ、こんなこってりしたステージを観られるのはハーレムだけ!
一見の価値ありです。
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詳しい舞台と日程は、ぜひニューヨーク・ニッチNY Nicheでどうぞ!
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by erizo_1 | 2014-05-05 15:35 | エンタメの殿堂
NYで日本から来た大人のミュージカルが上演されます!
タイトルは「カラー・オブ・ライフ
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これはNYで行われている演劇祭MITFミッドタウン・インターナショナル・シアター・フェスティバル日本から初めての作品が選ばれて招聘されたもの。

作/演出の石丸さち子さんは蜷川幸雄さんの演出助手を17間務め、日本を代表する俳優(平幹二朗、唐沢寿明、阿部寛、野村萬斎ほか)と仕事をともにしてキャリアを磨き、2009年Theatre Polyphonicを旗あげした気鋭の演出家です。

今回の上演はオリジナルの新作ミュージカルで登場人物はたった二人

女性は、女優を目指すニューヨーク在住のハーフ。最愛の恋人を喪ったばかり。
男性は、日本の画家。東日本大震災の後、自分の描くべきものを見喪っている。
そんな二人がふとしたことで出会い、NYでともに暮らし、愛し合い、自分自身をも見つけていくという物語。

やがて時は過ぎ、観光ビザで滞在できる 90 日間は終わろうとして……。

作曲と主演を務める伊藤靖浩さんは27歳で山形出身、15歳から作曲を始めたという若き才人。
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わたしは稽古を見学に行ったんですが、これがすばらしいんですよ。
コンテンポラリーで独創性ある楽曲でありながら、とても耳になじむフレーズがある。
たしかにミュージカルの楽曲としかいいようがないのですが、いうなれば歌う詩のような味わいがあるのです。
すごい、こんな曲をサラッと歌ってしまうんだ、と感心。

歌詞の内容も自分のアイデンティティを探ったり、芸術について語ったりするといった文学的なもの。

こちらがその予告編です。
洒落ていますね。


舞台は椅子と机だけで、衣装も白い上下という余計なものをとことん排除したミニマルな設定でいながら、美しい音楽とことばが融合した、大人むけの「音楽劇」となっています。
どこか短編小説を読むような味わいのある舞台です。

今回のNY公演では、日本語の脚本を主演女優のシノ・フランシスさんが英訳して、全編英語での上演。
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さてその作/演出家である石丸さんに、今回の作品について訊いてみました。
今日はスペシャル・インタビュー編です!

—まず今回ニューヨークの演劇祭に参加することになったきっかけはなんだったのでしょう?

石丸(以下、石):もともとジェイソン・ロバート・ブラウンの「ラスト5イヤーズ」という二人だけのミュージカルを上演しようとしていたんです。
このミュージカルは作者が離婚の際の記憶を芝居にしたものなんですが、非常にいい台本なんですよ。
ところが上演権が取れなかったんですね。
それで残念な気持ちになって、どうにかああいう舞台をやりたいと思っていた。
そこにNYで演劇祭があるのを知って、作品を書き上げ、作曲家である伊藤くんと組んでミュージカルに仕上げました。

今回はわたしが書いた台本を、バイリンガルである主演女優が英語に翻訳して上演する舞台です。
はたして英語上演で、どれだけ言葉が伝え得るのか、そこが演出家としてはもっとも気にしているところです。
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オリジナルのミュージカルというのは、それほどない分野ですが、なぜあえてそれにこだわったのでしょう。

石:日本ではミュージカルというと、海外のヒット作の輸入物が多いんですね。
また商業ミュージカルはお金がかかりますから、たくさんの上演回数をこなすためには、どの公演も同じになるように均一化しなくてはならない。
そのため役者にとっては自分の個性を生かせないというジレンマもあるんです。

自分にとっても、いま自分の年齢だから作れるものも、あるんじゃないかと思うんですね。
わたしは自分が見たいと思う作品を作るようにしています。

それは必ずどこかに、自分と同じものを見たいひとがいるだろうと思うから。
数はごくわずかかもしれないけれど、きっと劇場のどこかにいると信じています。

このミュージカルは深い喪失を抱えた二人が出会ってつながっていく物語です。
ひとは何かが欠けていたり、飢えていたりすると、必ず他者が欲しくなるものだと思いますが、「他者と出会う」ことについて考えたことがある方なら、きっとなにかを感じてもらえるのではないかと。

ふつうのミュージカルであればクライマックスに持ってくるような楽曲を、あえて冒頭にぶつけてくる作りにしています。
また芝居では必ずきれいだとか、カッコいいと思えるシーンを入れこむようにしていますね。
自分自身としても英語上演でどう受けいれられるか見てみたいところです。

石丸さん本人もかつてNINAGAWAマクベスの上演で、ブルックリンにあるBAMの舞台に役者として立ったことがあるというキャリアの持ち主。

彼女が身近で見てきた「世界の蜷川」や、一流の俳優たちについて尋ねてみたインタビューは後半へ!

Color of Life
カラー・オブ・ライフ
【期日】
7月16日(火) 20:00 7月19日(金) 21:45
7 月 20 日(土) 8:30 7 月 21 日(日) 19:00(各回とも、開演の 15 分前に開場)
【会場】
Abingdon Arts Complex 1st floor
Dorothy Strelsin Theatre
住所: 312 W. 36th Street, 1st floor, NYC
【公演サイト】
Theater Polyphonic
【料金】
一般 $18.00 シニア・学生 $15.00
【チケット申込】
Ovationtix

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by erizo_1 | 2013-07-08 14:43 | エンタメの殿堂
30周年を迎えた「MAMA I WANT TO SING」ですが、再び注目されている理由は、ゴスペル隊を構成するGospel For Teens(ゴスペル・フォー・ティーンズ)。

ハーレムのゴスペル衰退に危機感を持ったヴァイ・ヒギンセンが MAMA FOUNDATIONを設立。
こちら左がヴァイさん、そして右が彼女の娘で現在舞台のヒロインを務めているアーマヤさん。
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これはNYの若者たちを対象としている無償の音楽教育プログラムなのです。

アメリカの4大ネットワークのひとつであるCBSの報道ドキュメンタリー番組「60 minutes」がこのゴスペル・フォー・ティーンズを一年にわたって取材。

厳しい環境に育ち、人前で歌ったこともないティーンがゴスペルによってポジティブに生きていく様は大きな感動を呼び、2012年のエミー賞も受賞しました。
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Members of Gospel for Teens in front of The Mama Foundation for the Arts brownstone in Harlem in 2007.

ここで学ぶ300人の中から最優秀メンバーが今回の公演ではキャストとして出演、フレッシュでパワフルな歌声を聞かせています。

NYの低所得者層の住むエリアで問題になっているのが、ティーンズたちにはびこるギャング、窃盗、、麻薬といった問題。

「このプログラムはアンチ・ギャングであり、コミュニティの若者たちにとってポジティブな姿勢を与える有益なものとなっています」
と語るのは、このプログラムを支援するニューヨーク市議会(New York City Council)のイネス・ディケンズ(Ines Dickens)さん。
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手前がイネスさん、奥はハーレムを地盤とするベテラン下院議員の<チャールズ・ランゲル(Charles Rangel)氏(民主党)

10代の少年少女にとって、やり甲斐のあることを見つけること、将来に対するポジティブな態度を身につけること、そしてゴールと達成感を見いだすことに、音楽がすばらしい情操教育となっているのです。
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Gospel for Teens in performance in 2011 Photo credit: Jasmine Williams

毎週土曜日にブロンクスやハーレムといった地域から参加して、同プログラムで学ぶ青少年の間から将来のシンガーも出るかもしれませんね。

このゴスペル・フォー・ティーンズには日本人女性も一名オーディションに受かって加わることになったそうですよ!

ポジティブな未来を発信する「MAMA, I WANT TO SING」は、観客にも活力をくれるステージ。
ぜひこの機会に、全米でも話題の舞台をご覧あれ。

ソウル懐メロ・オンパレードの「SING HARLEM SING」も見応えありです。
舞台のトレイラーは以下のビデオでどうぞ!



MAMA, I WANT TO SING

公演予定:4月6日・13日・27日、5月4日・11日。
公演時間:17時開演。
場所:The Dempsey Theater
127 West 127th Street New York, NY 10027
料金:大人=35ドル、ティーンズ・学生・シニア=30ドル、14歳以下=20ドル。チケットはウェブサイトより購入可能



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by erizo_1 | 2013-04-05 12:48 | エンタメの殿堂
ゴスペルの本場ハーレムで人気ミュージカル「MAMA I WANT TO SING」が30周年公演絶賛上演中です!
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この「MAMA」は、1983年NYのハーレムで誕生、全世界で2500公演を果たしたというロングランのゴスペル・ミュージカル。

日本では1988年の来日公演が大きな話題を呼び、日本のゴスペルブームのきっかけになったほど。
1997年にも再来日している人気のショーです。

物語はスター誕生物語。
牧師の娘として、教会でゴスペルを唄っていた少女が歌手になりたくて、それを止める>母親と対立シンガーの道を突き進んで成功するというもの。

これは1960~70年に活躍した歌手ドリス・トロイをモデルにして、実妹のヴァイ・ヒギンセン(Vy Higginsen)が創作。

ドリス・トロイと聞いてもピンと来ない方が多いでしょうが、この曲を聴いたら「あ、どこか聴いたことがある!」と思うはず。



歴代キャストには、あのチャカ・カーンも名を連ね、映画化もされているという息の長い人気作品なのです。

今年30周年を迎えて、ソウルミュージックを代表する大御所たちもお祝いに駆けつけました。
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左から“Ain’t No Mountain High Enough”の名曲で有名なアシュフォード&シンプソンのヴァレリー・シンプソン。

ホイットニー・ヒューストンのお母さんであるシシー・ヒューストン。

そしてグラミー賞歌手にして、「ハートブレイカー」の大ヒットで知られる、ディオンヌ・ワーウィック姐さんです。

このあたりの大御所たちは往年のソウルミュージックファンなら、涙ちょちょぎれものですね!

さて、このMAMAストーリーとしてはシンプルで、ブロードウェイのような華やかな舞台装置もなければ、著名なスターも出ていないですが、とにかく圧巻はゴスペルのシーン。
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これはハーレムで観てこそ価値がある! と思うのは、その熱狂ぶり。

実際に黒人霊歌を歌う教会では、牧師が聴衆に語る説教に対して、参列者も「アーメン」とか「オー、イエス」といったように合いの手を入れていくんですね。

歌舞伎における大向こうからのかけ声みたいなものというのか、じつに絶妙に合いの手が入るんですよ。

このやりとりがリズム&ブルースにおけるコール&レスポンスというおなじみのスタイルに発展していくわけです。

そして牧師が聖歌隊や歌を使いながら、宗教的熱狂に盛り上げていくというのが、ブラックチャーチでのお約束。

この音楽を使った高揚感と一体感こそ、ゴスペルの真髄!

このガラ公演でも観客総立ち! 
みんなが手をあげてノリノリです。
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これは熱い、おもしろい!
ぜひともハーレムで観る価値あり!

今回はガラ公演ってことで、ラストは御大たちが登場!
ヴァレリー・シンプソン、シシー・ヒューストン、そしてかのディオンヌ・ワーウィック大先生がマイクを持って唄います。

もう紅白歌合戦のトリみたい!
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ちょっと歌うだけで、ぐいいいいいーん、と引きこまれる歌唱力
オーマイガッ!
さすが美空ひばり、じゃなかった大トリです!

いやあ、たいした、たまげた、驚いた。
ゴスペルは、まさにブラックミュージックのルーツ。

そして出演者たちの声量や歌唱力はもちろん、肉体的になんかもうアスリートみたいな、あり得ないほどのエネルギーと跳躍力
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ブロードウェイとはまるっきり違う、ミュージカル界のスラムダンクってんですかね!
いちど観てソンはないです!

さてこの「MAMA」ですが、ミュージカルとして楽しいだけではなく、じつはアメリカではCBSの報道ドキュメンタリー番組「60Minutes」で取りあげられて大きな話題を呼んだのですよ。

その話は長くなるので、続きは後半に。


MAMA, I WANT TO SING

公演予定:4月6日・13日・27日、5月4日・11日。
公演時間:17時開演。
場所:The Dempsey Theater
127 West 127th Street New York, NY 10027
料金:大人=35ドル、ティーンズ・学生・シニア=30ドル、14歳以下=20ドル。チケットはウェブサイトより購入可能



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by erizo_1 | 2013-04-03 13:17 | エンタメの殿堂
先日NYで公開された映画「PRAY FOR JAPAN」を観てきました!
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友達から「やばい、ボロ泣きになってやばい」と聞いていた、この映画。
エリぞうも観てきて、みごとにダダ泣きになりました。

これは石巻の被災地に生きる人々やボランティアを追ったドキュメンタリー。

監督のスチュー・リービーさんは大震災発生時に東京に滞在中だったそう。
東北の惨事をニュースで見て衝撃を受け、3日後の3月14日に非営利団体JENにボランティア申請。
そして救援物資の運搬や、宮城県の被災地での炊き出しに従事。

もともと映画監督でもある彼に、被災者がドキュメンタリー映画を撮ることを提案したことから撮影開始。

そして6週間にわたって被災地でボランティアをしながら撮影も敢行、非営利ベースで制作され、制作協力はすべてボランティアによるもの。

映画のクレジットを見たら、じつは詩の朗読は鈴木京香さん、テーマ曲は奥田民生さんなど、第一線で活躍の人たちも参加しているんですよ!

映像は悲しいです。つらいです。
しかしながら、ここに出てくる被災地で生きる人たちの忍耐力強さ、そしてボランティアの人たちの献身ぶりがとにかくすごい。

いやもう、世の中にはこんなにボランティアをしてくれる志の高い人たちがいるのだと頭が下がります。

そして幼い弟を失った青年が鯉のぼりをあげる姿、
パキスタン人のボランティアワーカーたち、
母親を亡くした男の子の中学校入学式……。

ただもう涙、涙です。
隣を見たら、ピタ隊長も泣いていて、さかんに目を拭っていました。

ということでハンカチかティッシュを忘れなく。

亡くなった多くの方たちを悼み、すべての悲しみを負った人たちにこの先幸多かれと祈りつつ、被災地の復興を応援していきたいです。




日本ではシネマート六本木で3月11日からロードショー公開中

そして3月16日からロサンジェルスと、ニューヨークで公開です!

PRAY FOR JAPAN
3月16~22日
場所: AMC Empire 25
: 234 West 42nd Street New York, NY 10036



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by erizo_1 | 2012-03-16 15:32 | エンタメの殿堂
NYのジャパンソサエティで、「JAPAN CUTS 2011」が開催中です!

これは日本の現代映画をがんがん紹介するという恒例の日本映画上映シリーズなんですが、このラインナップがすごいよ!

ガンツ」「食堂かたつむり」「白夜行」「最後の忠臣蔵」「バトル・ロワイヤル」といったメインストリームのヒット作品から、「忍たま乱太郎」「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」「トイレット」などの幅広い作品、さらに「神聖かまってちゃん、ロックンロールは鳴り止まないっ」とか「極道兵器」といった、いや、それは日本でも観た人は少数派だろう、というニッチな作品まで32作品が公開!

いやー、三池崇史監督はホントに海外ではすごい知名度で、大人気だわねー。
「忍たま乱太郎」まで上映しちゃうのよー!

そしてエリぞうが先日行ってきたのは、『ミロクローゼ/ Milocrorze』
石橋義正監督、山田孝之主演の新作です!
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こちらは協賛しているニューヨーク・アジア映画祭NYAFF)のオープニング作品にも選考されたという話題作。

内容は、失恋した男が自分を捨てた女の幻影を求め時空をさすらう3部構成のラブ・ファンタジー
山田孝之がオブレネリ・ブレネリギャー、浪人のタモン、青春カウンセラーの熊谷ベッソンの三役を熱演!

て、解説を読んでもさっぱりワケわからんし!
興味しんしんで出かけてみると、なんとジャパソは外までえんえんと列が続く大混雑ぶりだったのよ。
えーッ、こんなに人気あるの?

会場はぎっしり満員で、たぶん3分の2以上がアメリカ人観客
場内の反応はすごくよくて、「そこまでウケるか?」というくらい、いちいちギャグに湧いて笑っていました。

さて感想はというと、ずばりポップ・アート!
おしゃれでカラフルで軽妙でアバンギャルドでマンガっぽい、という作品でした。

えー、ストーリー部分については、プロットがどうこういう作品じゃないので割愛。
内容については特に考えなくてもよし。

観どころはビジュアルで、アートディレクションがとにかくポップですばらしい!

ヘアメイクや衣装もすごくいいんだよ!
原田美枝子なんてメイクがすごすぎて、どの役だったかわからなかったよ!

これは海外でウケるタイプの日本映画だろうね。
まさにジャパニーズ・ポップだもん。
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色彩やセットのカラフルでポップな感じといい、キャンプ趣味なところといい、チャンバラ・シーンといい、遊郭に賭場といったエキゾチック・ジャペィーン(←郷ひろみの声で)なセットといい、お笑い要素といい、海外の観客のハートをがっちり掴むものがある。

監督本人も「アトラクションに乗るつもりで楽しんで欲しい」といっていましたが、いい得て妙。
いわば江戸博物館と六本木ヒルズとキディランドが合体した感じっての? 
ガイジン観光客にもばっちりなアトラクションであるわけですよ。

私見でいうなら、日本でヒットするような恋愛泣かせ映画や動物感動モノや「胸がほっこりする癒し系」映画というのは、海外ではウケないと思うよ。
ウエットすぎるから。

いわゆるメインストリームの「泣かせ」だの「感動」だのが好きな観客層は、字幕つきの外国作品なんか観ないわけで、外国映画を観る層はむしろ「風変わりな味」や「個性」を求める客層だからね。

この「ミロクローゼ」のポップ、エキゾチック、ビジュアル重視は、海外ではたいへん好まれるはず。

そして上映のあとにはQ&Aの時間が設けられました。
じゃーん、右が石橋監督です。
左はジャパンソサエティのSenior Film Program OfficerであるSamuel Jamierさん、そして中央は通訳の方です。
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なんでもアートディレクションは奥さまが担当されたそうで、そのあたりにも監督の意図がうまく形になっている秘訣があるのかもしれませんね。

なんといっても全編の見所は、宣伝スチールにもなっている「遊郭でのチャンバラ」シーンなんですが、ここは圧巻!

チャンバラ・アクションが切れ目なく長回しで続いていて、ところどころスローモーションになるんですが、これがいったいどうやって練習したんだろうというくらい、振り付けや人の出入りが一糸乱れず噛みあっていて、よくできているんですよ。

ストップモーションになった時に、山田孝之が見栄を切って、一枚の浮世絵みたいになるのもおもしろい!

監督によれば、このシーンがやはり一番撮りたかったそうで、「歌舞伎絵のような」感じで「絵巻物のように」して撮りたかったそう。

なんでも実際に30メートルに渡るセットを組んで撮影して、このシーンの撮影で三ヶ月かかったというから、たいへんなものです!

山田孝之はひとり三役で、コミカルなシーンから壮絶な闘いまで幅広くこなす芸達者ぶりでした。

いやー、しかしNYにいてこういう日本映画を観られるのは楽しいですね!

ジャパン・カッツは7月22日まで。
日替わりで上映作品が変わるので詳細は、スケジュールと詳細はジャパンソサエティのサイトでご覧下さいね。

JAPAN SOCIETY
333 East 47th Street New York, NY 10017
Box Office: (212) 715-1258
チケット:一般12ドル  会員9ドル


じゃじゃーん!
ニューヨーク・ニッチ 更新です!


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by erizo_1 | 2011-07-13 11:35 | エンタメの殿堂