コラムニスト 黒部エリがニューヨークからお届けします。Blog by Eri Kurobe


by erizo_1

<   2005年 06月 ( 3 )   > この月の画像一覧

うわああああ、なんてこったい。
生活習慣を変えたら、いきなりブログが放置プレイになっているー!

えー、じつは長年の完璧夜型ドラキュラ生活だったあてくしが、最近思うところあって朝型に切りかえてみたのです。

そしたらいきなり夜中に書いていたブログを更新する時間がなくなっている始末。ありゃりゃ。困ったな。

さて話はかわって友人のアメリカ人が、スターウォーズについて異説を唱えていたので、そのご紹介をひとつ。

彼によると、エピ3はアメリカの政治を揶揄しているというんだね。

つまり銀河共和国にたてつく通商連合のニモーディアン(うめぼし顔のエイリアン)たちが、アル・カイダ。

それを利用して銀河帝国を転覆させて乗っ取るシスが、ブッシュ。

アル・カイダを仮想敵にしたてて、国連および世界の世論を「対アラブ」にもっていったというアメリカの政治を象徴しているというのが、彼の解釈なんだね。

ふーむふーむ。その解釈はわからないでもない。
けど、私がクリエイターだったら、あまり狭義に「いまの政治」を反映した内容だと思われるのは心外だろうなあ。

作り手としては「これは歴史に残る永遠の名作なのじゃー!」と信じて作っているだろうから、何年か経てば風化するような政治状況をあまりダイレクトに、作品には出さないとは思うんだよね。

でも物語である以上、ルーカス監督の政治についての見解が反映されているとはいえるはず。

(この先ネタバレがあるので気をつけて下さいね)

エピ3では、悪の帝国が兵力ではなくて、じつは議会制にのっとって、銀河のコンセンサスのもとに悪の専制政治を行うようになるというあたりが、なかなかおもしろい点になっていると思うんですよ。

いわゆるB級SFにありがちなように、ワルもんが強大な戦力で銀河を征服したってわけじゃないんだよね(例:クロニック・オブ・リディック)

そうじゃなくって議会政治でちゃんと票をあつめて、「政治的に正しく」反対勢力であるジェダイをつぶし、またニモーディアンたちをコマとして利用するあたりも、かなり現実の政治に近いものがある。

そのあたりはさすが若い時のルーカス監督とは違って、現実の政治世界というのを、よく反映している気がします。
いま考えれば、エピ4のシンプルさが懐かしい。

しかしちっともすごくないのは、アナキンやーーーーー!(←しつこい)

あんなにコロッと宗旨替えをしている男だったら、子供ができても、突然「オレ、他に好きな子ができたからー。自分に正直に生きたいしー」とかいってあっさり奥さんを捨てそうだよね。

もしかしてアミダラ女王に「男を見る目」がなかったのが、銀河共和国の敗因なんでしょうか。がーん!

女子のみなさん、キレやすい年下の美形男にハマッちゃだめですぜ(これが映画の裏テーマだったのか!)
[PR]
by erizo_1 | 2005-06-25 12:44 | エンタメの殿堂
ようやく観ました、『スターウォーズ エピソード3 シスの復讐』

この作品、周囲では賛否両論だったんですよね。人によって、まったく評価が違うので、出来が気になっていたのだ。

そのむかし第一作めの衝撃にヤラれた世代としては、どうしたって観に行かざるを得ないでしょう。
というわけで、ついに鑑賞してきた感想は……。

うわああああああ。なんということだ。
自分のなかで賛否両論になっているー!!!!!

まず「賛」から行きますと、なんといっても映像がすばらしい!!!

宇宙船からアンドロイドだの武器だの、さまざまな生態系の星を描くところまで、もう息を飲むほど、スペクタキュラー。
人間の想像力って本当にすばらしいわ!!!
細部にいたるまで、すべてをとことん追求して、世界を創りあげていて、壮観です。

このSFXを観るだけで、お金を払う価値ありでした。

そして話がきちんと整合性をもってつながっていて、おもしろい。
なるほど、ここがああなって、こうなって、こうなっていたのかとジグゾーパズルのピースが嵌るように完結してすっきりしますね。

エピ1とエピ2が、退屈なストーリー展開だったのに比べて、ちゃんとエピ3は話としてもおもしろかったです。

(この先ネタばれありなので、ちょっとご注意)

いちばん私的にキタのが、ラストで、デス・スターの建設を眺めるシーン。

ああッ、画面左にデス・スターの司令官そっくりの男がいるーーー!

オリジナルのエピ4では、ピーター・カッシングが演じた役だよね?
もちろん別の役者なんだけど、それにしてもクリソツ。
すげー。細かい!

そしてルークの養父母が幼いルークを抱きながら、タトゥーインの砂漠に落ちる夕陽を眺めるシーン。
エピ4に、たしかルークが同じ夕陽を眺めるシーンがあったよね。じーん。
あの養父母さんたちは20数年後には焼き殺されてしまうのだなあ(涙)

そのあたりの「つながった」感が、スターウォーズ世代にとってはたまらんわけで、熱い感動になってこみあげてくるのでした。

いっぽう「否」のほうはいうと………。

アナキン、おまえだああああああああ!!!!!

なんだよ、あんなにカンタンにダークサイドに転んでしまうわけ? 
ここまで来るのにエピソード5本ぶんを積みかさね、世界中のファンの熱い支持を受けてきて、それであんなにコロッと転んでいいのか?

説得されるのに、3分もかからなかったじゃないか。
オレオレ詐欺にひっかかるよりカンタンに悪の手先になっているぞ。
あんなに葛藤なくコロッと悪人になるとは、なんてインスタントな男なんだ! 

おまけにダークに転ぶ瞬間という大事なシーンなのに、なんちゅうヘタな演技なんじゃー!
あの山場で、もっさいセリフまわしはないだろう、ヘイデンたん。

そのうえ(この先ネタばれなのでご注意)アナキンが転ぶ原因になる「パドメを出産で亡くすかもしれない」という不安。

ちょっと待ったー。
宇宙船が飛びまわる時代に、産褥熱で亡くなる妊婦がいるかあああ?

ダークサイドに墜ちるなんて大げさなことをする前に、産科の定期検診に連れていけよー!
てか、あんなにテクノロジーが発達していたら、もはや女性は自分で妊娠出産しないんでないの? バイオ機械に代理出産してもらえばいいじゃないか!

あんなつまらないことで悪に転ぶ「アナキンの気持がよくわかる」という人は、たとえ私が大量破壊兵器を作ったとしても、ぜひ理解を示して欲しいものです。

しかもパドメにむかって「オレといっしょに銀河を支配しようぜ」と語るシーンも、なんだかとっても頭が悪そうよ。

そして私のなかで最大の疑問であった「アナキンの父親はだれ?」というナゾが解決されぬまま。

うぐぐぐ。納得できーん。
ファンのみなさんはあれで納得できるんでしょうか?

それにしてもハンサムだったアナキンがあんなことになって、ハゲになってしまって、自暴自棄になってダース・ベイダーのマスクの下でどんどん肥えて、丸顔になってしまったということだったのか。感慨深いものがあるなあ。

30年後にあんなおやじに変化してしまうなら、パドメも「長生きしなくてよかった」って思うかもしれないね。

自分のなかで「ひとり賛否両論」が激しく渦巻く問題作。
銀河にこだまする「なぜだあああああ」の絶叫。

スターウォーズ世代のみなさんは必見。ぜひ青春の落とし前をつけてくださいね。


映像のすばらしさ度    ★★★★★
話に納得できる度     ★
[PR]
by erizo_1 | 2005-06-13 12:59 | エンタメの殿堂
どーも。ただいまです。
NYに戻ってきたら、いきなり夏まっさかりだーーーー!
ぬー。暑い、暑すぎです。
いったい春と初夏はどこにあったんでしょうか。

さてさっそくお知らせです。
私の友達であるファンタジーアートの画家、Mael(マエル)さんの個展が、NYCooギャラリーで開催されています。

NYCoo Gallery (ニューヨーク・クー・ギャラリー)
408 West 46th Street #2, New York, NY 10036

Tel/Fax : 212-489-0461 (日本語オーケイです)


「Narsilion : ナルシリオン(太陽と月の歌)」
6月8日〜6月25日
オープニング・レセプション: 6月10日(金曜)5:00-800PM


「Narsilion : ナルシリオン(太陽と月の歌)」は、映画「The Lord of the Rings」の原作者 J.R.R. トールキンの「Middle-Earth(中つ国)」からインスピレーションを得ている作品集。
ジャンルとしてはファンタジーアートです。

ファンタジーアートってなによ? という素朴な疑問から答えていきますと、ようはファンタジー世界を素材にしたアートのこと。

SFからヒロイック・ファンタジー、あるいは異世界モノ。そして今回のマエルさんの作品集のように「指輪物語」といった題材から画想を得ているアートといったようにバリエはさまざま。

で、これがアメリカでは非常にメジャーなジャンルで、本屋さんにも画集がよくあるし、SFやファンタジー系の本の表紙といったら、必ずコレもん。

数年まえにニューヨークでは、天野吉孝さんの大々的な展覧会があったのだけど、それだけファンタジーアートに対する需要があるってことなんだろうね。

で、マエルさんですが、彼女はもとイラストレーター。
アメリカに来てから、映画の「ロード・オブ・ザ・リング」に触発されて、ファンタジーアートを創作しはじめたとか。

すでに数々のコンベンションに参加して受賞、ファンタジーアート界のオスカーとも呼ばれるチェスレー賞にもノミネートされているのだ! 
どひゃー!

アメリカでファンタジーアートというと、エアブラッシュを使ったリアルタッチやCGのもの、あるいは油絵タッチのものが主流なのだけど、マエルさんの場合はペンと墨を使っているのが特徴で、線がたいへん美麗。

画を見ていると、異世界にひきこまれそうになるマエルさんのアート。
ことに美形好き、耽美ファン、ファンタジー好きにはたまらない作品集じゃないかと思います。

マエルさんに興味をもった方は、ぜひ彼女のブログ、ブリブロもチェキしてみてちょう。
創作課程の秘密がセキララに語られていて、おもしろいです。

なおマエルさんは、ウェブマガジンNYニッチではブリス・アップルドアなるペンネームで映画評も書いているので、ニッチ読者にとってもおなじみなのでは。

レセプションは、10日の金曜日、夕方5時から。

NY近郊にお住まいの方はぜひぜひどうぞ。誰でも入れて、ワインやオードブルもあるらしいよ。

ぜひ「指輪物語」が好きなかた、ファンタジーアートに興味あるかた、あるいは自分もアメリカで個展を開いてみたいかた、NYニッチの読者さん、こぞってご来場ください。

もちろんあてくしも伺っています!
[PR]
by erizo_1 | 2005-06-10 04:08 | カルチャーの夕べ