混乱の大統領戦と、街かどのトランピー風刺アート
2016年 11月 07日
混迷する米国大統領選挙戦。
10月末にいきなり再び噴出した、ヒラリーの国務長官時代の私用メール問題。
そのせいでヒラリーの支持率が落ち、選挙戦に影響が出たものの、今度はどたんばになって、FBIのコミー長官が訴追に相当しないと発表。
もうなにがなんだか、一寸先は闇というのか、先が見えない選挙戦です。
スキャンダル合戦となった選挙戦ですが、ひとついえるのはトランピーほどカリカチュアにしやすい人物は史上初めて。
いや、毎回大統領戦のたびに風刺マンガは出ていたのだけど、これほどわかりやすく変なオヤジもいなかったというべきか。
あのオレンジ色の顔、ナゾの靄がかったようなヒサシ髪、常に吠えている表情など、ある意味アーティストを刺激するツボ要素に満ち溢れたトランピー。
もはや「トランピー・アート」ともいうべき特殊ジャンルを確立しています。
こちらはDarrin Bell氏による風刺画。
自由の女神のあそこを触ろうとして、「ちょ、そんなことしようなんて思うんじゃないわよ!」と怒られているトランピー。
こちらはMike Luckovich氏の風刺画。
「トランプ大統領がそうせよとの仰せで」
ビキニ姿でハイヒールにさせられちゃった自由の女神。
あり得る!
こちらのDAILY NEWSの表紙では、わー、自由の女神が首を切られちゃっているし!
「トランプがメキシコ人のことを攻撃した時、私は声をあげなかった、私はメキシコ人ではなかったから。
トランプがイスラム教徒を攻撃した時、私は声をあげなかった、私はイスラム教徒ではなかったから」
と書いてあります。
これは反ナチ運動を組織した有名なマルティン・ニーメラー牧師の言葉のもじりですね。
元ネタの詩では、
「ナチスが最初共産主義者を攻撃したとき、私は声をあげなかった。
私は共産主義者ではなかったから」
ちなみにこの詩の最後の段落は、
「そして、彼らが私を攻撃したとき
私のために声をあげる者は誰一人残っていなかった」
いやあ、身につまされますね。
このところのキナくさい世界の世相を考えると、胸に刺さります。
もちろんストリートアーティストたちにもヤリ玉にあげています。
冒頭の「ヒットラーになぞらえたトランピー」のポスターはブルックリンのウィリアムズバーグで見かけたもの。
もっとも「ある政治家をヒットラーに喩える」という手段は手垢がついているので、あまりクリエイティブとはいえないかも。
こちらもウィリアムズバーグの街角にいたトランピー。
胸に書いてあるBULLYという言葉は「いじめっこ」の意味です。
そしてこちらがすごい!
ブッシュウィックの壁を使ってストリートアーティストたちが作品を描くというプロジェクト、「ブッシュウィック・コレクティブ」のひとつ。
ハンプティ・ダンプティになぞらえたトランピー。
うっわあ、このアーティスト、うまい!!!!!
レベル高ッ!
街角にこういう絵があるのがすごいです。
もうほんとに早くハンプティみたいに転がり落ちて割れてくれないかなー。
いよいよ大統領戦は8日。
まさかのハンプティがアメリカを牛耳りませんように!
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