アニメ−ションを取りいれたオペラ「魔笛」が斬新でブラボー!
2019年 07月 22日
結論、最高!
すーばーらーしーい!!!
もう2019年断トツにベストのステージでした。
これはオペラ監督のバリー・コスキーと、イギリスの演劇集団「シアター1927」が組んだプロダクションで、背景を全部アニメーションのプロジェクションにしているのです。
とにかくこんなに観客が笑うオペラって観たことない!
舞台全体が白い壁になっていて、そこがスクリーンとして映像が映し出される仕組みになっているんですね。
しょっぱなからタミーノ王子は全力で走り逃げていて、そこをアニメのドラゴンが追いかけてくるアニメが流れます。おまけにタミーノ王子の下半身もアニメで、全速力で走るマンガのような走り方。
ここでもう観客が大爆笑。たいていのオペラの舞台では悠長なシーンが、まるで映画で飛行機に襲撃されるシーンのよう。
世界観も独特。1920年代のサイレント映画と、ワイマールのキャバレーをインスピレーション源にしているそうで、なんともお洒落。
「カリガリ博士」みたいな不気味な味わいもあります。
「夜の女王」のデザインがまた、こうくるか! というほど、すごい!
いやー。よくこんなこと考えつくよ。
その発想に、惜しみなく拍手を贈りたいです!
ふつうオペラは誰々が歌うからというので観るものだけれど、これはもうプロダクションを観るためのオペラですね。
そしてまたこうして観ると、「魔笛」ってコメディなんだなあ、とあらためて発見。
基本はラブコメ。そして後半のテストは、フリーメーソンの入会儀式を思わせます。
最後に理と知が勝ったように見せているけれど、全然そう見えないのもツボ(笑)
とにかくこんなに面白いオペラは見たことないです。
オペラが悠長で退屈だと思ったら大間違い。
ニューヨークでは既に上演が終わりましたが、今後日本に公演しに行くときは、ぜひ覚えておいて下さい。
絶対見る価値あり!
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